- 27 名前:えびね ◆MlViGudk9NNM [2013/02/11(月) 10:17:28.79 .net]
- >>26のつづき
鈴木「なるほど。その話を少しずらすと、例えばヨーロッパの肉屋には皮を剥がれた生々しい肉がたくさんぶら 下がっていて、それを見て「あれが自分の友達であっても一向に構わない」というのと同じ事を言ってい るわけだけど、それはらもの感覚にも当て嵌まるかも知れない。『寝ずの番』もそうだけど、らもや僕の 周りでは実際に早くから大勢人が死んだ。それでそれをどうすればいいのか、っていうことがずっとあっ たと思うけど、結局は、あらゆるノスタルジーを排して、色々な封印をすればの話だけど、やっぱり肉屋 にぶら下がっている肉のようにしか見えなかった。その点では彼も彼女も君も俺も一緒だ、と…。らもも 多分その事で色々考えたと思う。実際に一挙に肉の塊になってしまったのを、もっと言えば灰になってし まった一個の思考の実体を見てしまったのだから。だから、今丹生谷さんが言ったみたいに、こちらが逆 に一気にさまざまな身体の「様態」に身を置くというか、そこへ行っちゃうというか、はじめからそれら 全てが同時にあって、その事自体を思考しなければならないというのは僕にも良く分る。喜ばしい事に、 時間はなにひとつ経過しなかったわけだ。」
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