- 1 名前:依頼@備餡子φ ★ [2010/02/25(木) 00:20:33 ID:???]
- 2011年、世界遺産登録に再挑戦する「平泉の文化遺産」(岩手県平泉町)。08年の登録延期後、構成資産を町内の6資産に
絞り込んだ正式版推薦書が1月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出され、いよいよ審査が本格化する。 地元平泉の取り組みと課題を追った。 <行政任せから脱却> JR平泉駅前から中尊寺に至る延長約1.5キロの県道・中尊寺通り。途中、柳之御所遺跡や無量光院跡もあり 構成資産が集中する、いわば文化遺産ロードだ。 通りを歩くと、期待は裏切られる。電線が空を遮り、街路灯や路面は傷み、空き店舗も目立つ。江戸期に奥州道中、昭和初期まで 国道だった歴史ある通りの面影を探すのに苦労する。 町が中尊寺通り整備に乗り出して5年。現在、住民も一緒になって景観再生に取り組む。今月11日には約20人の参加者が 民家の窓や自動販売機など4カ所に木製格子を施し、デザインと風合いをチェック。主婦遠藤セツ子さん(58)は「住民が誇り 観光客が歩いて楽しめる街並みにしたい」と期待を込めた。 <滞在型観光目指す> 懸案はほかにもある。通過型観光の滞在型への転換だ。年間約200万人もの観光客がありながら 主要5宿泊施設の稼働率はたった約20%。 町は打開策として昨秋、体験型農家民泊計画に着手した。現在、約10人の農家らが新年度開業を目指して研修を受ける。 文化財と農業の融合が、町の新たな観光資源になるかどうか注目される。 藤沢義人世界遺産政策監は「登録後も観光客に繰り返して来訪してもらうためには、史跡以外の魅力の発信が大事」と指摘。 町の基幹産業は農業であり、農家の温かいもてなしを平泉の観光資源として売り出していこうという考え方だ。 <町費の捻出厳しく> ただ、今後、肝心なのは町が住民参加の機運をどう支えていくかだ。その中で、関連事業に充てる世界遺産推進基金が 払底状態なのは心もとない。2度の登録手続きで費用がかさんだのが痛い。 各種活動の停滞は、町民の高まった熱に冷や水を浴びせかねない。 基金は推薦書作成や史跡調査、講演会などに充てるため、町が個人・団体からの寄付金などで02年度に創設。 本年度まで積立金総額約9095万円のうち8609万円を支出した。残高見込みは500万円に満たない。 今のところ、14年度までに予定する世界遺産絡みの総事業費は約6億300万円。このうち町負担分は約1億8800万円。 本年度の実質公債費比率22.9%という厳しい財政事情の中、町費からの捻出(ねんしゅつ)はなかなか厳しい。 だが、登録に向けた手続きは待ったなしで、これからが本番。今夏には登録の是非にかかわるユネスコの諮問機関・国際 記念物遺跡会議(イコモス)の現地調査が行われ、住民の関心は一気に高まる。 そうした時期に、財政難の町は各種事業の展開で「選択と集中」を迫られそう。 [平泉の文化遺産]推薦名称は「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」。構成資産は中尊寺、毛越寺 観自在王院跡、無量光院跡、金鶏山、柳之御所遺跡の六つ。総面積は187ヘクタール。2008年にユネスコから登録が見送られ 2度目の挑戦。イコモスの指摘に沿って資産を絞り込んだ。 ▽ソース:河北新報 (2010/02/22) www.kahoku.co.jp/news/2010/02/20100222t35018.htm
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