1 名前:謎の二枚貝 ★ mailto:sage [2018/07/18(水) 00:53:23.38 ID:CAP_USER.net] ・ソフトバンクにテスラ、デルなど、高リスクローンを積み上げる ・中銀引き締めが企業財務に影響、圧力が惨事の引き金となるケースも Pedestrians are reflected in the window of a SoftBank Group Corp. store in Tokyo. Photographer: Akio Kon / Bloomberg ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長、 テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は夢を実現するため借り入れを最大限活用してきた。 アルティスを率いるパトリック・ドライ氏は世界的なケーブルテレビ王国建設を目指して負債を積み上げ、 デル・テクノロジーズ創業者のマイケル・デル氏は物言う株主に経営権を脅かされまいと同社を非公開化する過程で リスクローンを大きく背負った。 ■彼らをジャンク債の巨人と呼ぼう。 巨人たちは、この10年で11兆ドル(約1240兆円)に膨らんだ企業の借り入れブームの立役者だ。 世界の金融システムを超低利マネーであふれさせた中央銀行がブームに拍車を掛け、投資家は利回りが妥当なら、 事実上誰にでも資金を提供してきた。だが、そんな時代は終わりを迎えようとしている。 政策金利を過去最低に引き下げた中銀が10年ぶりに引き締め方向に動いているからだ。 多くの企業の財務には新たな圧力がかかり、この圧力が惨事の引き金となるケースもあり得る。 ブルームバーグ・ニュースは過去10年の金融緩和の最大の受益者を特定するため、 企業の債券発行やM&A(合併・買収)ディールテーブル、債券インデックスなどを詳細に調べた。 すると、負債を過去5年に50%以上増やして現在50億ドル以上とする企業69社が世界の中で浮かび上がった。 これら企業の社債とローンの合計は約1兆2000億ドル。格付けの大半はジャンク(非投資適格)級で、 過半数が7年以内に償還・返済期日を迎える。 こうした企業に対し、過去5年間に退職口座に資金を積み立てた誰もが資金の貸し手になっている可能性がある。 ジャンク債を購入する投資信託や上場投資信託(ETF)には巨額の投資家資金が滞留、 カナダの年金基金がレバレッジドファイナンスを始め、保険会社も後押しした。 10年前のサブプライム住宅ローンバブルをほうふつとさせるが、 世界の投資家が買いあさった最上級格付けのローン担保証券(CLO)には、 裏付け資産がジャンク級企業の債務であるものが多い。 このような借り入れを可能にした中銀は今、危険性を制御しなければならない。 ここ数十年で最も投資資金が集中した取引を崩壊させることなく、金融市場から刺激策を取り除いていく必要がある。 さもないと本格的な危機を招きかねない。 米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のクレジットリサーチ世界責任者、 クリスチャン・ストレーク氏は「そこには自己実現的予言が存在し得る」と述べ、 「これらの企業にはまさに信頼が必要だ。市場が不安定なところに想定外のファンダメンタルズの弱さが重なれば、 投資家の想定をはるかに超える困難な状況が生じ得る」と語った。 当面、借り入れ熱が冷める気配はほとんどない。だが、リスクが高まるばかりの兆候は山のようにある。 ブルームバーグが集計したデータによると、機関投資家はこの1年半に米国だけで 1兆6000億ドルのレバレッジド・ローンを購入。これはその前の3年間の合計を上回る規模だ。 さらに、買収資金の大半の調達にジャンク債を活用するプライベートエクイティ(未公開株、PE)ファンドは、 こうしたディール向けに記録的な資金を用意している。 つまり、この状況が終わるまでにさらに多くのジャンク債の巨人が生まれる可能性があるということだ。 元ダラス連銀のアドバイザーでクイル・インテリジェンス創業者のダニエル・ディマルチノ・ブース氏は 「火薬の量が増えているため、どこが終わりなのかを正確に言い当てるのは難しい」と述べ、 「極めて危険なクレジットサイクルの長期化によって想定外の影響が及ぶ恐れがある」と語った。 https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/i92T7Ydvzclo/v0/1000x-1.jpg Bloomberg https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-07-17/PBSO516S972801 続く)