- 10 名前:774RR mailto:sage [2010/01/25(月) 01:53:16 ID:9PoHeFuG]
- SR400乗りのチャラい大学生のA君は、ひょんなことでバイトの先輩に乗せてもらったセローの楽しさに感動して
SL230に乗り換えた。 「先輩これパネー楽しいっす」 バイトの先輩は月一でコースに行くほどのオフ者。A君はこれから始まるオフロード人生に わくわくしていた。しかし、A君には思わぬ出費が待ち構えていた。 先輩はA君に怪我をさせたくない。だからオフロード用メット、ブーツ、グローブ、ニーシンガードを 買わせた。A君は渋々奨学金を購入資金へと化けさせた。 そして待ちに待った日曜日、先輩がA君を連れて近所のフラット林道へ。 A君にとってはフラット林道といってもオフロード。おっかなびっくりソロソロ走り出したがニヤニヤは 止まらない。先輩もA君のペースを考慮してゆっくり先導していく。途中A君はコケたが大したこともなく 山頂へ。真冬なのに大汗をかき息を切らし、用意してきたおにぎりを食べながら 「先輩チョー面白いっす。もっと上手くなって先輩みたいに走りたいっす。」 数ヶ月もするとA君の腕はメキメキ上達し、フラット林道くらいでは満足せずガレ、ゲロ道を求めるようになる。 そこで問題になってくるのがタイヤ。 「先輩!このタイヤ滑ってばっかりで怖いっす!」 A君のSLに着いてたタイヤはD605だった。まだ山はあったがガレヌタには役不足。仕方なくA君は服やCDを売って VE33を買うことに。また、折れてばかりのレバーに辟易しブッシュガードとショートレバー、ラジカルミラーを追加。 「先輩!だいじょうぶっすよ!」 そしてA君は、先輩の連れと恐怖の林道へ行くのであった。先輩の連れは古参の兵。一歩間違えれば崖下転落、 持ち上げないとクリアできない難所、沢渡り、などA君にとって苦難の連続であった。幸いにもA君の若さも手伝って 無事に下山、A君は何事にも変えがたい達成感に包まれた。 「先輩!俺いま青春してます」 しかしA君は林道にハマるばかりで彼女からは愛想を尽かされフられ、身の回りのものがバイクの消耗品に変化。 親からの仕送りもすべてタイヤ、ガソリン代に化ける始末。ついでに着るものが無いのでFOXのジャージで登校。 行きつけの美容院も1000円カットになりチャらかったA君は完全なオフロード貧乏学生に陥ったのであった。
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