- 3 名前:1 ◆f.X.BeEk2g [2010/08/28(土) 20:00:22 ID:+i7gxyYB]
- Q1、憲法10条(法律でこれを定める)によって、現行の国民指定(国籍法)による国籍保持者が国民となるのでは?
A1、憲法10条が想定している法律が国籍法であることは言うまでもありませんが、憲法10条は「国籍法を作れ」と 言ってるだけであり、その存在自体を正当化してると言えても、その内容までは正当化してるとは言えません。 ですから、その内容が憲法の趣旨に反するのであれば、違憲となります。 そもそも考えて見てください。「法律でこれを定める」という文言は10条だけでなく、 他の多くの条文にもあります。例えば、「労働基本法は違憲だ」という主張が合った際に、第27条を根拠に、 「その違憲論は不当だ」と言えますか?もしそうなら、「法律でこれを定める」という文言で指定される法律は 憲法(論)によっても否定されない絶対法規になってしまうでしょう? それに、ここで議論されているのは「在日の国籍剥奪」です。国籍保持者なら日本国民というのなら、 国籍剥奪の対象になった者(もちろん、日本国籍保持者)は紛れもなく、日本国民ということになってしまいます。 始めに「国籍保持者=国民」は必ずしも成り立たない場合があるとしたのは他ならぬ日本政府なのです。 そうじゃないと、文字通り「真なる国民に対する参政権の剥奪」とかってことになり、 明確に憲法違反(15条)になってしまいます。理解不能だと言っても、現実にそれが起きてるわけだから、 この土俵(国籍による一般認識はとりあえず括弧に入れておいて、本来的な国民は誰か?)に 上がらないと話にならないわけ。 とはいえ、「本来的な国民(真なる国民・憲法上の国民)」なんて観念は別に特殊なものではない。 国籍保有の条件は国によって法律で色々と規定があり、 結局は法律次第なんですが、 憲法が言うには、少なくとも通説的な憲法解釈では、国民は憲法を制定する権力をもった前憲法的存在とされている。 前憲法的な存在が前法規的存在であるのは当然で(間接的とはいえ全ての法律は国民の認定により成立する)、 本来的な(前憲法的な)国民が国籍法に依存する(国籍法の下位にくる)なんてことはどうにも非合理なわけです。 そうなると、憲法10条の支持に従い、誰が国民であるかを示すのはどうしたらいいかって話になるわけですが、 誰でも国民認定(国籍付与)あるいは非国民認定(国籍剥奪)してもいいと開き直ることもできない。 そんなことは、現にsankei.jp.msn.com/affairs/trial/080604/trl0806041513002-n1.htm なんて裁判があるように非常識です。なにより、国民という国家の基本を政府の任意に任せるなど 憲法の趣旨にも、国民感情にもそぐわない。 従って、誰かを国民と認定する(あるいは非国民と認定する)際には、それなりの論拠を必要とし、 実際、政府だって、平和条約がどうのと必死で言い訳している。 www.tetsu-chan.com/katsudo/kokkai/gijiroku/041116.html このスレは、政府の言う「本来的な国民」が正しいのか、 それともオレが言う「本来的な国民」が正しいのかという議論だと言えます。
|

|