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【いつ…】メリーin5thCall【振り向くの…】
- 1 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/06(日) 14:29:55 ID:RGDa+6T4●]
- 有名な都市伝説メリーさん。
ある日突然「私、メリーさん」と、聞き知らぬ少女からの電話かかってくる。 電話は幾度と無く続き、その度に彼女は自分の居場所を告げる。 次第にあなたに居場所が近づいていき、そして… 「私メリーさん。あなたの後ろにいるの。」 しかし、あなたは振り向くことをしない。 彼女はあなたに振り向いてもらいたいのに。 「――どうして振り向いてくれないの…? 私のこと、ちゃんと見てよ……。」 【前スレ】 sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1147352033/l50
- 2 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/06(日) 14:30:58 ID:Lzuupw8r]
- うっせーうんこ
- 3 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/06(日) 18:10:08 ID:aZxt/VvV]
- まとめサイトっぽいもの
メリーたんに萌えるスレ@Wiki ttp://www5.atwiki.jp/melly/ 初スレ 【ねぇ…】メリーたんに萌えるスレ【後ろ…見てよ】 ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1121361772/
- 4 名前: ◆Rei..HLfH. mailto:sage [2008/01/06(日) 21:12:50 ID:C3nEi66w]
- >>3
乙 提案なんだが、番号だけの点呼は止めにしようと思うんだが 無駄なレスになってしまう なので抱負的な言葉や、今後の方針。 とにかく意味のあるレスと共に点呼を行おうと思う。 俺から行くぞ。 7日目の完成と8日目の取り組み。そして番外編の完成。 ハードルが低いとか言うのは野暮だ
- 5 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/06(日) 22:30:27 ID:sLt3KW9T]
- ♭ >>1 乙!
. 〃〆⌒へ ♪ ./´ノ ヘヽヽ )ヾ ノ( ● ●)¶|y ノ > .▽丿 ミヘ) 〆^ん 《゙ン 申し訳ないけど、「Lady メリー」in New York篇、STOPしてしまいました。 かわりにYahoo ブログ板を開設いたしました。メリーさんの認知度をあげるべく宣伝中です。 今まで不可能だったB.G.Mを使用したり、Frash集めしたり、 →「はろうぃん」・「肉食さん」 イラスト描き込んだりし始めてます。 →「少年」・「シェリー」投下済み 今後「美香姉ぇ」「ローズメリー」うp予定?) オカ板の方も角ニの方もよければご覧下さい。 http:// blogs. yahoo.co.jp/ amekazelionmaru(リンク貼れないのでスペースを消してください)
- 6 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/07(月) 00:25:54 ID:y+OSuWgF]
- >>4
あんまり方針だとか抱負とか難しく考えないで 「今年もメリーたん、すきすき!」 とかで良いと思うんだ。敷居上げても人来なくなるかもだし。 まあ、そんな自分は適当にデコメリー投下するだけだけどね。
- 7 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/07(月) 03:02:32 ID:j54vG1wl]
- スレ復活キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─ !!
マジで落ちっぱ消滅になんなくて良かったです…。
- 8 名前: ◆Rei..HLfH. mailto:sage [2008/01/07(月) 04:33:36 ID:3MyI04C7]
- >>6
用は数字だけのレスで点呼はしないでくれってことさ
- 9 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/07(月) 10:20:53 ID:UpY6KcQz]
- 新スレ乙ー
sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1190435156/238-243 メリーな流れになごんだ俺
- 10 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/10(木) 07:19:34 ID:HsyZLAsx]
- 新スレ乙
ところで前スレで出てたメリーさんゲーやった香具師いる?
- 11 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/10(木) 21:53:06 ID:i605R2vo]
- あの時すぐやったけどBadエンドしか用意してなかったはず。
今はどうだか・・・。
- 12 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/11(金) 02:35:13 ID:5MrU9GVW]
- 完成して近いうちにDL販売するってサイトに書いてあるね。
- 13 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/14(月) 22:24:06 ID:Y7ddvQbC]
- ドロンジョ様を見て、
何か閃きそうな気もするんだが・・・。
- 14 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/15(火) 23:07:17 ID:KpGbSYxt]
- 「私メリーさん」でぐぐると(yahoo)この人がHITするんだが、何か関係あるの?
ameblo.jp/h0510103/entry-10062175567.html
- 15 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/18(金) 02:04:30 ID:GKsE70kW]
- ひさびさに来たけど、
オカ板のメリーさんスレ消えたんだ。 昔、常駐していたから何だか寂しかったな。
- 16 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/18(金) 09:44:31 ID:UIgjUoIX]
- >>14
ないんじゃね? オカ板のスレはスレ立て荒らしのせいで沈んでから立ってないとかそんな話。
- 17 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/18(金) 12:18:54 ID:+o9za5La]
- 最後のほう2〜3人しかいなかったしな
- 18 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/19(土) 14:19:39 ID:rtw/0N6c]
- オカ板変なコテいなかった?
- 19 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/19(土) 19:51:21 ID:y2ONpCBo]
- lady
>>125 名無し 電撃 生と死 くらいしか覚えてない
- 20 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/19(土) 21:03:41 ID:RjtK3Q5s]
- 125でなく126パパですね。
あとはかぼちゃさんと、 花も嵐もめりーさんと、
- 21 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/20(日) 02:58:54 ID:SYsnLxc5]
- メリースレの皆さん、おはようございます。
ttp://akm.cx/2d2/src/1200765474398.png
- 22 名前: ◆Rei..HLfH. mailto:sage [2008/01/20(日) 06:43:04 ID:UCHN4NdI]
- 閑散としてるのに、いまだに生きてる不思議なスレ。
コテ使ってるのは俺くらいだしな。 >>21 保 存 し た 今更だがクリスマスSSのエピローグでけたー 眠いから後でwikiに貼り付けるぜ。
- 23 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/20(日) 08:01:16 ID:Jk3w3XQc]
- >>21
おはメリー >>22 乙。 楽しみにしてるんだぜ。
- 24 名前: ◆Rei..HLfH. mailto:sage [2008/01/20(日) 17:45:47 ID:UCHN4NdI]
- お待ちどう
メリーの居る生活 クリスマス特別編『おしるこ缶のぬくもり』(2008年版) まとめページに追加
- 25 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/21(月) 20:22:42 ID:tNM9w0jz]
- >>24
乙乙
- 26 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/27(日) 01:17:08 ID:5xQlEBrj]
- DLsiteにメリーさんのゲームがあがったけど誰ぞ特攻しないかな?
なんだか見るからにボリュームなさそうで、ちょっと千円を出しづらいぜ
- 27 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/01/28(月) 21:00:30 ID:ECOP6a0D]
- 買ったのでこれからプレイしてくるノシ
- 28 名前:27 mailto:sage [2008/02/02(土) 10:33:09 ID:lUMRBWXg]
- クリアした。
プレイ時間30分弱。(CG回収入れたら1時間ほど) エンディングは5種類(BAD含む) メリーの他にも攻略キャラが1人 正直言ってこのボリュームで1,000円はビミョス・・・ しかしメリーたんの可愛さが異常だったので損した気分にはならなかったぜ
- 29 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/02(土) 18:10:00 ID:E9fT71qC]
- /;;;; イノ ゝヽヾ >>28 お疲れ様!
/;;;;;; / ノ(● ●)) /;;;; // ゝ ^ ノ ゝ l;;;; / ノ ( 〆へ \ l;;;; l 人 《( ヽ へ ヽ;; ヘ リ;;::ゝ、/^ )\ `'' ゝ ヽ;;;;;;;; ゝ、/ ゝ唱 ...:イ::::;;:::::;;;;::::::;ヾ \ ・・・しかし、いつの間にか板移動してたのか・・・、 しばらく書き込めなくて、ここも落ちたのかと思った・・・。
- 30 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/09(土) 07:49:06 ID:dwoK/FWa]
- 私メリー・・・さ、
あ、あれ? 誰もいない?
- 31 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/13(水) 03:23:02 ID:5wBQtT1X]
- 誰も居ないと思って涙ぐんでるメリーさんをだっこしてなでなでしてあげたい
- 32 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/14(木) 15:37:16 ID:f5FsiXaY]
- ぷぇーん、
- 33 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/16(土) 02:21:42 ID:MRJsqOpQ]
- こうですか、わかりません!><
ttp://akm.cx/2d2/src/1203096065094.png
- 34 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/16(土) 06:16:14 ID:elE5XpBP]
- 10000000枚保存しますた
- 35 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/17(日) 09:52:37 ID:+VEL9S2a]
- 出来ておる哉
- 36 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/18(月) 09:14:06 ID:0cFPRKC4]
- かわいいなぁ!もう!
- 37 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/18(月) 12:54:17 ID:/PdENMml]
- 「もしもし? 私メリーさん。今・・・」
都市伝説で語られる存在、メリーさん。 もし、彼女から電話がかかって来たら、あなたはどう思います? 恐ろしいと、身を震わせますか? あるいは、馬鹿馬鹿しいと笑い飛ばしますか? そんな事、しないであげて下さい。 受け入れてあげて下さい。 少しづつ歩んで来る彼女の言葉、一つひとつに頷いてあげてください。 そして、彼女があなたの後ろに立ったとしても、恐れないであげてください。 受け入れて、抱き締めてあげてください。 どうか、彼女を、独りにしないで
- 38 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/19(火) 20:58:08 ID:86LM6LhE]
- そんな事より人いないね
- 39 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/19(火) 23:51:28 ID:6ykuhFuO]
- かつての勢いが懐かしい・・・
- 40 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/20(水) 00:24:11 ID:vu3Rjzh4]
- 「メリーか・・・、
今はもう、何もかも懐かしい・・・。」
- 41 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/20(水) 00:24:40 ID:vu3Rjzh4]
- 「『バカね』と言ってやれ。」
- 42 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/20(水) 04:13:03 ID:rEbvF2jZ]
- なら俺がSSを投下しようじゃないか
いつになるか分からんがな!!
- 43 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 04:41:14 ID:CyZrDuCZ]
- そんな訳で書いてみたが、投下してよろしいか?
- 44 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 05:55:36 ID:H8S+5bSW]
- どうぞどうぞ
- 45 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 07:48:54 ID:3FP4trYw]
- HAEEEEEEwww
- 46 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 09:42:30 ID:CyZrDuCZ]
- 今から投下するわ
なんか長い上にアレな感じになったけど
- 47 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 09:44:43 ID:CyZrDuCZ]
- 「私、メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」
鳥遊 成海(たかなし なるみ)はそれまで、それなりの人生を送ってきた、と自負していた。 別に幸せ、という訳では無いが、特に不幸だとも思って来なかった。 特段変わったところも無い、平凡な人生だと、彼は思っていた。 だが、その日は明らかに異常だった。いつの間に、自分の後ろにその少女は立ったのだろうか。 数日前から、携帯に繰り返しかけられた少女からの電話。ただのイタズラ、都市伝説を模した幼稚な行為。そう思っていた。 だが現にこうして、流布した噂の通りに、その少女はやって来た。 耳に電話を当てたまま、成海は立っていた。まだ振り返ってはいないが、その気配は確固たるものとして背筋を舐ぶり、背面の皮膚一面を汗で覆わせたが、しかしそこを舐めずっていくものは冷たい。
- 48 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 09:46:20 ID:CyZrDuCZ]
- 殺気――
漫画等でしか見た事の無い気配が、そこにはあった。 「ああ、これがそうなのか」、と納得させるだけの威圧感が、湧き出る水のように怒濤の勢いで迫り、しかし腐汁のようにずるりとした粘りと不快な感触を持って、背中から染み渡って来る。 成海はまず、恐怖で弛緩した体を動かす事に努めた。 耳に当てたままの携帯を離し、ゆっくりと、ゆっくりと腕を降ろす。 それから、音を立てんばかりに凝り固まった首を後ろに回しながら、極度の緊張からか既に鈍痛さえ覚え始めた膝を動かして、後ろを振り向く。 そして、「見てはいけない」と警鐘を鳴らす己が本能を抑えながら、閉じようとする瞼を必死に見開いて、そこにいる少女を、視界に収めた。
- 49 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 09:48:06 ID:CyZrDuCZ]
- 「え・・・・・・」
そして、思わず声を漏らしてしまった。それと同時に、体を支配していた恐怖が一瞬で拭い取られるのを感じた。 何故なら、振り向いたそこに立っていた彼女が、あまりにも美しかったからだ。いや、可憐と言うべきだろうか? 大きな青い瞳とそう高くない背が創るは幼さ。それに反し、金に輝く長い髪と身を包む黒いドレスが作り出すは妖艶。 そして右手に携えられた、孤月を状の刃を持つ巨大な鎌は、日常から逸脱したものの象徴か。 三つの相反する要素。だが、それを一つにまとめて、なおかつそれらを美しさとして認知させるのは、彼女の表情故であろうか。 彼女は、ほとんどその顔に、感情を乗せてはいなかった。
- 50 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 09:51:39 ID:CyZrDuCZ]
- だが、僅かにそこから滲み出るのは――
「やっと、振り向いたの」 少女が、口を開いた。その声は、やはり感情を乗せていなかったが、しかし透き通った、心地のよい声色だった。 「あなたには、何も分からないかも知れないけど、死んでもらうの」 彼女は、右手の大鎌を構えた。 「・・・・・・おい」 成海は口を開いた。 「お前、マジで俺を殺すの?」 「・・・・・・、うん」 小さく、彼女は頷いた。 「・・・だったら、」 成海は、すっ、と彼女の顔に人差し指を向けた。 「何で、そんな悲しそうな顔してんだよ?」
- 51 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 09:57:52 ID:CyZrDuCZ]
- そう言われて、彼女の瞼がぴくりと動いた。
「・・・・・・思ってない」 「けっ、嘘つけ」 吐き捨てるようにして成海が言った。 「何か知らねーけどよ、無性にムカついてきやがったぜ」 成海はがりがりと頭を掻き毟った。 彼の中に今、渦巻いているのはただ単純な怒り。 「手前、どうしても俺を殺すっての?」 「・・・・・・」 少女は、黙って頷いた。 「だったらよ・・・・・・」 成海は再び、少女に向けて人差し指を突出した。 「手前にこんな事させてる奴、ここに連れて来い」
- 52 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 10:00:38 ID:CyZrDuCZ]
- 「・・・・・・え?」
少女は驚いたのか、ぽかんと口を開いた。 「手前は他人をぶっ殺す時に泣いてやがる。それは、本当は殺しなんかやりたくねえ、って証拠。だったら、無理矢理やらされてるに決まってる。だったら俺がそいつを殴って、殺しを止めさせてやるって言ってんの」 少女は暫く唖然とした様子だったが、やがてきっ、と成海を睨み付けた。 「何を言ってるの? これは、私が自分で勝手にやって来た事。誰かにやらされてなんかない、私がやりたいと思ってやってる事!!」 始めは落ち着いた口調だったが、最後には彼女は激昂していた。
- 53 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 10:02:00 ID:CyZrDuCZ]
- 「誰かにやらされてるなら、とっくに自分で止めてるに決まってる・・・・・・止めたくても止められないの!!」
「だったら!!」 成海も、彼女を押す程の勢いで叫んだ。 「俺が止めさせてやる!! 俺が止めてやる!!」 「出来る訳ない!!」 「出来る!! やってやる!! やってみせる!!」 一瞬の、静寂があった。 「・・・・・・何で?」 彼女がぽつりと漏らした。 「何で、見ず知らずの私の為にそこまで言ってくれるの?」 彼女のその問いに、成海は意外な反応を見せた。 「はぁ? 何言ってんの、手前」 彼は首を傾げて見せた。
- 54 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 10:03:25 ID:CyZrDuCZ]
- 「別に、手前の為に言ってんじゃねーよ。これは、俺自身の為だ」
成海は、自分の喉元に手を当てた。 「気に入らねー事をそのままにしとくと、ここになんか詰まるような気がして嫌なんだよ。嫌で嫌でたまらないんだよ。これは俺の為にやってんだ。だから、お前が気に病む必要はねーよ」 喉元を擦りながら、成海は言った。 「で、でも」 彼女は尚も食い下がる。 「私は、人殺し・・・・・・」 「だったら何だよ」 成海は、それを一言で切り捨てた。「お前は誰も殺したくないって、思ってる。だったら、それが出来るようになるのが、死んだ奴に対して、やってやれる事なんじゃね? つーか、やらなきゃならない事じゃね? 責任持ってちゃんとさ」
- 55 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 10:15:03 ID:CyZrDuCZ]
- その時、彼女は泣いていた。
彼の事を優しい人だ、と思った。 「ねえ」 「ん?」 「これから、一緒にいてくれる?」 「お前がそうして欲しいなら」 「私、人を・・・・・・」 「そんなの、俺は気にしない」 成海は、にかっと笑って見せた。 「だから、右手の鎌は置いてくれよ、メリーさん」
- 56 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/21(木) 10:15:38 ID:CyZrDuCZ]
- 投下ここまで
なんかスマン
- 57 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/22(金) 07:39:53 ID:dn00yYUw]
- 言葉遣いは荒いがいいヤツだな。
熱血系かな成海君。 面白かった、続きを書いてくれると嬉しい。
- 58 名前: ◆Rei..HLfH. [2008/02/23(土) 13:19:38 ID:Z+Lcmb3h]
- 別のSS書いてたら展開がメリーに似てきた。
生きるのが嫌になった青年と廃墟に住む少女のお話。 プロローグまで完成したが、晒すか?
- 59 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 13:20:35 ID:Z+Lcmb3h]
- sage忘れた。
廃墟行ってくる
- 60 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 14:12:18 ID:gaisfdL3]
- >>57
ありがとう そう言われたら書くしか無いよなw >>58 もういっそ廃墟の少女=メリーにしちゃえば良くね?
- 61 名前: ◆Rei..HLfH. mailto:sage [2008/02/23(土) 14:16:42 ID:Z+Lcmb3h]
- >>60
プロローグ終了直後に、物語の展開が2つに分かれるようにしようと思ってる メリーSS→ヤンデレメリー もう一つのSS→キーパーソンキャラ
- 62 名前: ◆Rei..HLfH. mailto:sage [2008/02/23(土) 14:22:42 ID:Z+Lcmb3h]
- >>60
スレを潤すSS書きさん入りましたー 続き俺も待ってる 連レスすまn 途中で送信しちまた。今日は凡ミスが多い
- 63 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 21:58:35 ID:gaisfdL3]
- おいすー
また投下してみるわ
- 64 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 22:00:14 ID:gaisfdL3]
- 「・・・・・・ん、お」
成海は携帯のアラームで目を覚ました。 ベッドの上で大きく伸びをすると、部屋のカーテンを開けた。 「・・・・・・うん、今日も清々しい朝だ」 実に晴々とした顔でそう言ったが、携帯のアラーム音が「歌舞伎町の女王」で、果たして本当に清々しく目覚められるのだろうか。 暫く外を眺めた後、ベッドを振り返る。 そこでは、金髪の少女が静かに寝息を立てている。 その無邪気な寝顔に、成海の顔が思わず弛む。 成海の元にメリーがやって来てから数日。 元々一人暮らしの成海に、彼女を受け入れない理由は無かった。 「おーい・・・・・・メリー・・・・・・朝だよ・・・・・・」 そろそろと足音を忍ばせながら、成海はメリーの横に歩み寄った。 「朝ですよー・・・・・・起きてくださーい・・・・・・」 言葉でこそ彼女を起こしているが、その声量は余りにも小さい。 彼女が静かな呼吸で、ゆっくりと胸を上下させているのを確認すると成海は、そっと、メリーの頬を指で押した。
- 65 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 22:02:16 ID:gaisfdL3]
- むにっ。
ふっくらとした、柔らかな頬の感触が、指先から伝わってくる。 ただ、指先から彼女の温もり、という奴は伝わって来ない。 それはやはり、彼女が人間では無く、妖怪や幽霊と言った存在だからだろうか。 でも、 「・・・・・・へへっ」 込み上げてくる笑みを、彼は抑える事が出来なかった。 「・・・・・・かーわいいよなぁ」 ぽつりと、彼は漏らした。 成海はもう、メリーが可愛くて可愛くて仕方が無かった。 その幼さの残る美貌の前に、彼女が何者か、と言う事はほんの小さな問題でしかなかった。 と、言うか、成海はあまり細かい事は気にしない、出来ない人間だった。 そして、そんな可愛らしい少女が無防備な状態にあれば、多少のちょっかいを出したくなるのが、男の幼心と言う奴では無いだろうか?
- 66 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 22:03:22 ID:gaisfdL3]
- 「・・・・・・へへー」
成海は続いて二回、頬を押してみた。 むにむにっ。 「・・・・・・んんっ」 ぱしっ、と成海の手を払い除けて、それでも目を覚ます事は無く、メリーは寝返りをうった。 「っ〜〜〜!!」 成海は笑いを堪えるのに必死だった。 自分の太腿をつねって、吹き出しそうになるのを耐えた。 笑いが治まると、彼は更なるイタズラを思い付いた。 そっと、そうっとメリーの耳元に口を寄せると、ふぅ〜、と優しく息を吹き掛けた。 「やっ、んっ・・・・・・」 ぴくん、とメリーが身を震わせた。
- 67 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 22:05:25 ID:gaisfdL3]
- ・・・・・・あれ?
成海は眉を潜めた。もう一度、息を吹き掛けてみる。 「ふあっ・・・・・・やあ、あ・・・・・・んっ・・・・・・」 頬を僅かに紅潮させて、少女は身を捩り、喘ぐ。 艶めかしさと言うか、そう、言うなれば「女性」を感じさせるようなものを振り撒きながら。 成海は首を傾げた。 これは自分が心のどこかで期待したものとは違う。しかし―― 「これはこれで・・・・・・」 良いんじゃなーい?
- 68 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 22:06:17 ID:gaisfdL3]
- つい先程まで彼がその内に抱いていたものは幼心。
しかしそれは、今やなんぞ別の黒々とした物へとメタモルフォーゼ、トランスフォーム、六神合体していた。 「も、もう一回だけ・・・・・・」 初めてエロ本を見た中学生のように胸を高鳴らせながら、成海は三度、メリーの耳に己の口をちかづけた。 その時、 「ん・・・・・・う・・・・・・」 手の甲でゴシゴシと目を擦りながら、メリーは身を起こした。 「・・・・・・おはよう、成海くん」 慌てて飛び退いて、足首を捻った成海に、彼女は会釈をした。
- 69 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 22:09:19 ID:gaisfdL3]
- 「あのね、成海くん」
サクサク、と朝食の食パンを囓りながら、メリーが口を開いた。 「ん? なんだ?」 「あのね、私、変な夢を見たの」 びしっ。 一瞬。一瞬だけ。成実の動きがカチンコチンに固まった。 「へ、へえぇえ。どど、どんな夢だよ? おぉ俺に話してみろよ?」 平然を装って、しかし全然誤魔化せて無い態度で成海は聞き返した。 「えっとね」 そんな成海の様子を気にするでも無く、メリーは答えた。 「ネズミにね、大きく作りすぎちゃった人形の耳を囓ってってお願いしたらね、私の耳に噛み付いてきたの」 「・・・・・・え、ドラ○もん?」
- 70 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/23(土) 22:11:31 ID:gaisfdL3]
- 投下ここまで
なんか他の職人さんのSSとは毛色違うかなぁ
- 71 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/24(日) 01:12:41 ID:8neUIYjY]
- なんかキュンキュンするな。いいなこの展開。
- 72 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/25(月) 20:30:04 ID:FWWAxK8P]
- >>71
ありまとー キュンキュンw なんか、自分でも驚く勢いでどんどん書けちゃってんだけど、投下してもおk? あと、コテと鳥つけた方が良い?
- 73 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/25(月) 21:16:59 ID:76aHUpRt]
- (でんでんむしのうた)
もーしもし、わーたしはメーリーさんー♪ あーなーたーのうーしーろーでしゃーがんでーるー♪ コテだせ、 トリだせ、 ネタをだせー♪
- 74 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:28:33 ID:w3RvshMU]
- コテ鳥つけてみたー
あと投下する
- 75 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:29:04 ID:w3RvshMU]
- 「それじゃ、行ってくるぜー」
成海は、玄関のノブに手をかけると、メリーを振り返った。 成海は大学生。今まであんまりにもサボり過ぎたので、授業があれば行かねばならない。 浪人は嫌なのだ。 「今日は二限で終わりだから、えーと、飯は待っとけ。それから、えーと」 「誰かが来ても出なくて良い、でしょ?」 メリーはにっこり笑って、成海の答えを先取りした。 「そうそう、じゃー行ってくる」 ばたん、と音を立てて扉が閉まった。
- 76 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:32:42 ID:w3RvshMU]
- 「ふあぁぁぁ・・・・・・眠いっ」
一限目の授業から、成海は居眠りモード全開だった。 しかも、授業はまだ始まっていない内に、だ。未だ講師が教室に来ていないのだが。 「・・・・・・遅せーな」 この授業の講師は、授業開始時間をきちっと守る事で有名だった。始業時間から、既に20分が経過している。 なんかあったのかなぁ、等と考えていると、見慣れない講師が入って来た。 「えー、今日の授業は緊急に休講となりました」 そう告げると、見慣れない講師は去って行った。 ぞろぞろと生徒が出て行く中、成海もそれに倣おうと立ち上がった。
- 77 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:33:40 ID:w3RvshMU]
- その時だった。
「――渋沢がアレ見たってマジだったんじゃね?」 成海の耳に、覚えのある名前が聞こえてきた。 渋沢と言うのは、この授業の講師の名だ。 「は? おめーあんな噂信じてんのかよ!! ウケるー」 「でもぉ、一年で見たって子何人もいるしー」 「は、マジでぇ? ヤバくねー?」 他愛の無い会話。だが、どこか、何かが引っ掛かる。 「なあ」 成海は、女子二人に声を掛けた。 「超興味あんだけど、その話」
- 78 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:36:09 ID:w3RvshMU]
- 『――せっかくだから、俺はこの赤い扉を選ぶぜ!!』
「全然赤くないのに・・・・・・変なのー」 メリーはコントローラーを手に、テレビと向かい合っていた。 「ただいまー。腹減ったー」 「あ、お帰りなさい」 その時、成海が帰って来た。時計の針は既に12時を回っている。 「あー飯にしよーぜ、飯めしー・・・・・・っと?」 成海が視界の端にテレビの画面を捉えた。 「うわ・・・・・・凄いゲームをやってるなぁ・・・・・・」 「?」
- 79 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:37:10 ID:w3RvshMU]
- 「お、そうだ」
昼食の後、ベッドの上に寝転んでいた成海は、ふと思い出したと言うように口を開いた。 「今日ちょっと気になる話聞いたんだけどよ」 「なあに?」 メリーは興味津々、という様子で、ベッドの縁に腰掛けた。 「メリーさ、『三本足のリカちゃん』て、知ってる?」
- 80 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:38:51 ID:w3RvshMU]
- 『三本足のリカちゃん』――様々なバリエーションのある都市伝説であるが、大概は胴体から三本目の足の生えたリカちゃん人形を拾った人間が、呪いにかかり発狂する、という話である。
「――その、三本足のリカちゃんがどうしたの?」 「いや、それがさ」 頭を掻いて、成海が少し言いづらそうな様子を見せた。 「出るって言うんだよ。大学に」
- 81 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:39:48 ID:w3RvshMU]
- 「――なんかー、あたしの後輩が言ってたんだけどー」
一限目の授業が休講になった後、成海は二人組の女子に話を聞いていた。 「渋沢がー、三号館の女子トイレで拾ったとか言ってぇ」 「え、拾ったって、三本足のリカちゃん?」 成実の問いに、女子は頷いた。 「そーそー」 「マジかよ」 「あたしも最初はマジ信じて無かったんだけどー」 女子はチラッと隣りにいる友人を見た。 「したらー、こいつの後輩も何人も見たって言うしー、皆休んでるしって言うし? 渋沢も今日休講だし――」
- 82 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:42:05 ID:w3RvshMU]
- 「――って事なんだけどよー」
むくっ、とベッドの上で成海は起き上がった。 「ちょっと気になったっつーか・・・・・・ほら、メリーだってさ」 「わ、私?」突然自分の名前が話に上がって、メリーは少しだけ戸惑った。 「メリーだって、なんつーかオバケっつーか、そーゆーのだろ? だから、三本足のリカちゃんとかいても、不思議じゃねーかな、と」 「うーん・・・・・・」 メリーは腕を組んだ。「確かに気になる話だけど・・・・・・」 「だろ? 気になるだろ?」 成海は小さく飛ぶようにして、ベッドから降りると、堂々と、そして唐突に宣言した。 「っつー訳で、これから三本足のリカちゃんを探索に行くぜ」 「・・・・・・え?」
- 83 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/26(火) 00:43:32 ID:w3RvshMU]
- 投下ここまで
朝起きるか、昼くらいにはまた投下したい
- 84 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/27(水) 10:57:33 ID:zNHJ4g3M]
- つづきが気になる
- 85 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/27(水) 19:32:39 ID:mbzvklHT]
- >>84
まりがとー 今から投下する
- 86 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/27(水) 19:34:31 ID:mbzvklHT]
- 大学と言うのは、基本的に誰であろうと出入りする事が出来る。
だから、メリーの様な少女がいても、気にかける人はいても咎めて追い出される事は無い。 既に、時計は夜の七時を三十分程回っている。 最後の授業が終わってから、大分時間が経っている。校舎内の人影は少ない。 「ねえねえ、成海くん。なんですぐにトイレに行かないの?」 大学の三号館、その一階の教室に、二人はいた。 「そりゃあよ」 購買のホットドッグにかぶりつきながら、成海は答えた。
- 87 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/27(水) 19:35:17 ID:mbzvklHT]
- 「場所は三号館のトイレ、とは聞いたがよ、何階とは聞いてねーんだよ」
「ふーん?」 「だから、一階から調べて行かなきゃならないが、まあ人が完全にハケてからのが都合が良いだろ?」 「うん」 「だから、もうちょっとここで待とうぜ」 「うん!」 成海の隣りでメリーはこくん、と頷いた。 「じゃあ、分かった所で、ほら」 ずい、と手にしたホットドッグをメリーに向かって突出した。 「・・・・・・? なあに?」 「なあに、ってそりゃあ」 小さく首を傾げるメリーに対し、成海は至極当然といった様子で答える。 「食えよ。腹減ったろ?」
- 88 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/27(水) 19:35:51 ID:mbzvklHT]
- 「え、え!?」
メリーは、かなり驚いたようだった。 「だ、だってそれ、成海くんが食べて、だから、その・・・・・・」 間接キス―― 「はは、なんだぁ、そんな事気にすんの?」 成海は大口を開けて笑った。 「俺は気にしねーから食えくえ!!」 「う、うん」 頷いたメリーは、頬を赤らめながら口を開ける。 食べかけのホットドッグが口の中に入ろうとした、その瞬間。 ――がちゃん。 教室の外から何か音が響いてきた。 その音に成海は、はっ、と気付く。 ――施錠だ!!
- 89 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/27(水) 19:37:19 ID:mbzvklHT]
- 出入りが自由とは言え、朝から晩まで開け放しておく訳は無い。
授業が終了したので、用務員が教室の鍵をかけに来たのだ。 恐らく、今の音は隣りの教室を施錠した音。 もし見つかったら、教室から、校舎から追い出されてしまう。 咄嗟に、成海はメリーの口にホットドッグを押し込んだ。 「む、むぐー!?」 それから、ひょいとメリーを抱き上げると、教室の端に設置されたロッカーの中に飛び込んだ。 既に使わなくなった教材やガラクタが詰められたロッカーの中は、思った以上に狭い。 成海がメリーを抱き上げた事も手伝って、二人はもの凄く密着していた。 成海は思った。 うーわー、何このお約束。
- 90 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/27(水) 19:38:35 ID:mbzvklHT]
- 投下ここまで
出来るだけ早くに続き出したい
- 91 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2008/02/27(水) 20:58:22 ID:ry3BhvQ9]
- >メリーの口にホットドッグを押し込んだ。
どこかで聞いたようなシチュ・・・ あれはどこだったか・・・。
- 92 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 02:25:19 ID:PnFQWmWJ]
- >>91
詳細kwsk まあ、王道突っ走るからありがちな話んだろうが じゃ、ありがちな話投下
- 93 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 02:27:16 ID:PnFQWmWJ]
- 抱きかかえたメリーの顔が、すぐ横に。
薄暗いロッカーの中、二人はピッタリと身を寄せ合っていた。 かたん、と音を立て、用務員が教室に入って来た。恐らく、忘れ物が無いかを見た後、教室の電気を消して鍵をかける。 それまで静かにロッカーの中に潜み、後から出て行って鍵は内側から開ければ良い。 そうなのだが・・・・・・。 「ふうっ、ぐ、むう、ふうう・・・・・・」 問題が発生していた。 メリーの耳に、成海の息がかかっていたのだ。
- 94 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 02:28:10 ID:PnFQWmWJ]
- メリーは耳が弱かった。
それはそこだけなのか、その他の箇所もそうなのかは分からないが、それは既に実証済み。 彼の吐息が、その小さな耳を撫でる度、ぴくぴくと身体が小さく震える。 成実の背に回された指が、その度に突き立てられ、食い込んでいく。 「メリー・・・・・・静かに・・・・・・」 ポソッと成海は耳打ちをする。しかしそれは、 「ふうっ!!んうぅぅ〜〜〜」 更にメリーを喘がせる事にしかならない。 まずい、と成海は思った。 それは、外にいる用務員に気付かれるから、と言う事では無かった。
- 95 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 02:29:04 ID:PnFQWmWJ]
- 何故なら、用務員は成海たちには気付かず、既に部屋の外に出ようとしている。
それでは何がまずいのか? 決まっている。 ナニがまずいのだ。 「ふん、うぅ・・・・・・ふうぅ、んふぅぅ・・・・・・」 自分の腕の中で艶めかしく、くぐもった声を少女が上げている。 抱き締めた身体、そこから伝わってくるのは、その発達しきっていなくとも、柔らかな感触。 それに加えて、メリーが口に物を咥えて塞がれていると言う状況。 オマケに、口に詰めているのはホットドッグである。 考えてみて欲しい。ホットドッグは何から作られている? 多くはパンと、そしてソーセージである。 ソーセージである。 肉 棒 で あ る 。
- 96 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 02:32:14 ID:PnFQWmWJ]
- それにプラスして今は非常時であり、さらにはロッカーの中という非日常的な場所での出来事。
一種の釣り橋効果を発揮し、全ての状況は加速して健全な成人男性の脳を直撃。 理性と欲望の大戦争が、成海の脳内で勃発していた。 理性軍は敗北する訳にはいかない。 何故なら、ロッカーに飛び込んだ際、メリーの左足を自分の両の足で挟んでしまったのだ。 自分の股間が、彼女の足に押しつけられていた。 理性の敗北は、生理現象の発生を意味していた。 それは防がねばならない!! とは言え、首を動かせば、解決する話ではある。
- 97 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 02:47:56 ID:PnFQWmWJ]
- しかし掻き乱された思考はそこへ辿り着けない。
それほどに成海は必死だった。 だがメリーもまた、ともすれば煮立ちそうになる脳味噌を抑えるのに必死だった。 絶えず、耳から伝わってくる快感。 触れ合った肌。腕のたくましさ。彼の温もり。響いて来る鼓動。 そして、口に押し込められたもの。 それは、今自分を抱き締めている彼が、口をつけたもの。 「気にするな」、と彼は言った。だが、その事が逆に意識させる。
- 98 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 03:10:19 ID:PnFQWmWJ]
- (成海くんのが、私の口の中にいっぱい・・・・・・)
日常から大きくかけ離れた状況は、錯倒的な思考を産み、その考えは神経を研ぎ澄ませる。 普段は、互いに同じベッドで眠りながらも、何も起る事は無かった。 それは、例えるなら兄妹の関係。互いに異性として意識していない関係。 だが、今や一人の男、一人の女として認識してしまった。 どちらかの理性が焼き切れるのは、時間の問題だった。 特に、成海は男である。 男と言うのは、この手の我慢というのが、女性より出来ないと言われている。 既に、成海の頭の中から理性は消し飛ぶ寸前。
- 99 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 03:12:36 ID:PnFQWmWJ]
- その時だった。
――かちっ。 教室が施錠される音が、二人の耳に聞こえた。 用務員は、既に教室の外。もう、ロッカーから出ても良い。 この状態から脱出できる。 だが、それはある事が可能になったと、成海に告げる。 彼女に、何をしても良い、と。誰かにバレる事も無くなった、と―― 焼けた思考は狂った動作をし、狂った理論を算出した。 好転したかに思えた状況が、逆に別の可能性を示唆した。 脳味噌が熱を上げながら駆動する。
- 100 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 03:14:35 ID:PnFQWmWJ]
- ――秘密の個室・幼い肢体・サーモンピンク・未開の秘裂に・剛直・濡れそぼった・小豆を・荒縄・開発・がまん・ミルク・アッー・ヤッターマン・コーヒー・ライター――
様々なヒワイっぽい言葉が、頭蓋の中を駆け巡り、掻き回した。 ぐるぐると。 ぐるぐると。 ぐるぐるぐるぐるぐるぐる。 「・・・・・・ぐ、」 ・・・・・・ぐ? 「ぐるぐるにゃーっ!!」 おお、成海が壊れた。
- 101 名前:771 ◆gnkv6j0F.. mailto:sage [2008/02/28(木) 03:25:18 ID:PnFQWmWJ]
- がたーん!!
内側から勢い良く、ロッカーが開かれた。 そして中から飛び出た成海が結構すごい勢いで床に倒れた。 ――ごちんこ。 「のおおおお!!」 後頭部を床に強打し、彼は激しく悶え苦しんだ。 何の事は無い。 パニックに陥った成海がロッカーの外に飛び出して、うっかり転んだに過ぎないのだから。脳味噌がオーバーヒートしちゃった訳だ。 それでもメリーを下敷きにしなかったのは、称賛すべき事だろうか。 ちなみに、メリーも咥えたホットドッグは決して離さなかったそうな。 めでたしめでたし。 投下ここまで 王道をロケットで突き抜けてみたw 携帯で規制かかるとつらいorz
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