- 39 名前:名無したん(;´Д`)ハァハァ mailto:sage [2012/04/10(火) 14:35:38.09 ID:9GqnvkZn]
- いくら食べても足りないくらいの旺盛な食欲と異常な睡魔
次第に頭痛や皮膚のかゆみ、腫れ、乾燥に悩まされる 微熱が続き体中が痛む 医者に見せてもウイルス性ではないと言われ、血液検査でも内臓機能の若干の低下以外に異常はみられない 次第に症状は酷くなっていき、皮膚はもはやガサガサという域を超えて角質化し、毛は抜け落ち、食欲も無くなる ついに意識を喪失し病院に運ばれるが、もはや硬質化した皮膚には点滴の注射針も通らず、血管すら探れない なんとか点滴と血液の検査だけでも試みようとメスが立てられるが、その瞬間医師が叫ぶ―「熱い!」 ただうずくまり、間接の痛みを訴え、背中を丸めて死んだように眠り続ける 次第に間接も完全に動かなくなる もう誰もなにもしてやれない…かすかに聞こえていた心音や呼吸も無くなってしまった 結局この原因不明の奇病についてはなにもわからず、傷をつけようとすれば焼けるような熱さと電撃の衝撃を受けるこの検体は、 家族の希望で火葬されることになる 病室に看護師が入り、いまやカラカラに干からびた―そのわりにずいぶん重い遺体の搬送にとりかかったとき、その物体が わずかに脈動したように見えた やがてそれは明らかなビクンビクンとなり、殻の中で何かが暴れている “殻”がひび割れ、中から赤茶色に劣化したドロドロの老廃物を含んだ透明な粘液が染み出す 全身に燃えるような熱さを感じながらも、中から現われたそれが明らかに人間の腕であると見抜いた医師達は、懸命にその 殻を剥ぎ取る手伝いをしてやる 数分後、陸に上げられた魚のようにもがいていた中身は口腔内に詰まった粘液を取り除かれ、一命を取り留める 神秘と怪奇に彩られた奇跡的な蘇生 いや、再生と言っても良いかもしれない 死んだと思われた彼の“中”から現われたそれは、大人の身体を持ってはいたが明らかに「女の“赤子”」であった
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