- 59 名前:謔、とする。
慌てて階下に逃げようとする印玄の背後で男と乳繰り合う母の声を聞いた印玄の脳裏に絶望して断崖上から飛び降り、血まみれになった父の顔が蘇る。 瞬間的に逆上した印玄は、二階に取って返すや左右の腕で母と相手の男の襟首を掴み、二階から旅籠屋の前に投げ落とす。 二人は死ぬが、下には目の前で父を惨殺された娘がおり、印玄に向かって「人殺し!」と叫ぶ。 江戸に逃げた印玄は、これがトラウマとなってかどうか知らぬが、南町同心の中村主水や竹細工師の市松らと組んで仕置屋のメンバーになってからも女は殺さなくなる。 女を殺していたのは市松、村雨の大吉の仲間では糸井貢。 不倫と放火が惨劇を招いた例など江戸時代にもいくらでもあっただろう。 しかし、子供を証拠隠滅のため計画的に狙って焼き殺した悪魔、鬼畜はそうそういなかっただろう。 [] - [ここ壊れてます]
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