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天空の城ラピュタ Vol.15



335 名前:見ろ!名無しがゴミのようだ! mailto:sage [2011/04/26(火) 11:19:20.25 ID:VSgvnW0X]
>>325
「滅びのまじない」がどうやって伝承されてきたかを改めて想像してみたらどうか?

ラピュタを捨てて地上へ降りた時、王族が二つに分かれたとムスカが発言している。
正統な王家の所有物である飛行石はシータの祖先(以下、トエル家)が受け継いだが、
おそらくラピュタを捨てることに反対したムスカの祖先(以下、パロ家)はいつしかラピュタへ
帰る為に知りうる限りの知識を後世に伝えたのではないだろうか。

そしてトエル家は、パロ家がラピュタを奪還し再び世界を征服しようとしている事を危惧して、
飛行石と共にパロ家に対抗するための呪文も後世に伝えた。
トエル家の末裔であるシータが、困った時のおまじない『リテ・ラトバリタ・ウルス―』の意味を
『我を助けよ、光よ蘇れ』と教えられていたように、滅びのまじない「バルス」の意味も「閉じよ」
と教えられていたことは想像に難くない。
おそらくラピュタの名の付く一族の、独自の言語として伝承されてきたものと思われる。

ただし、ここでひとつ思い出さなければならないことがある。
それは、「トエル家は、空中に浮かぶラピュタ島の存在は伝承してこなかったのではないだろうか?」
という点である。シータの様子からしておそらくその通りである。
ラピュタ島の存在が伝承されないまま、幼い女の子が祖母から滅びのまじないを教えられて一体何を
想像するであろうか?
「ラピュタが閉じる」のではなく「世界が閉じる(滅ぶ)」と想像してしまうだろうことは明らかである。
『教わったとき、怖くて眠れなかった』のも無理は無いだろう。


さて、「困ったときのおまじない」によって実際に何が起きたかを思い出してほしい。
『我を助けよ』→石の持ち主を救出せよ、『光よ蘇れ』→ラピュタの位置を示せ、だったわけである。
つまりこれは実のところ結果的には「ラピュタへ帰る為のまじない」だったということである。
この時点でトエル家の伝承は、意味が正確に伝わっていないことが明らかになっている。

よって、滅びのまじない「バルス」=「閉じよ」を詠唱することによって具体的に何が起きるかを事前に
把握する事は不可能である。
まさに一か八かの賭けであったといえ、パズーが武器を捨てたのは画面上の演出に過ぎないのである。






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