- 6 名前:高瀬君問題の解説 mailto:sage [2007/05/07(月) 21:23:12 ID:LOTXZL3J]
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613 名前:名無シネマ@上映中[sage] 投稿日:2006/08/18(金) 21:24:54 ID:mc5Qlb97 やっとわかった、高瀬君は「救われない千昭」なんだ。 未来で精神的に追い詰められているのが千昭。 現在で精神的に追い詰められているのが高瀬君。 異なっているようで、実は似たもの同士です。 千昭は疲れた心を癒す為に未来から現代に跳んできて、 現在(本来千昭が存在できない空間)で様々な娯楽を楽し み、さらには少女に救済すらされて未来に帰還します。 そんな千昭とは違い、現在で苦しむ高瀬君は、時空を跳 躍する能力など獲得できず、彼を救済してくれる少女も いません。ヒロインの主人公に陥れられて火災事故を起 こした後、彼は奈落の底に落ちて行きますが、ヒロインは 彼の為には特殊能力を使わずそのまま放っておかれ、最 終的には、話の展開自体からも忘れられてしまいます。 彼には徹頭徹尾、救いが全くありません。 そんな救いの無い存在・高瀬君を登場させた細田監督の 意図は何か。私は、細田監督から観客に送られたメッセー ジであると読み取りました。 「この作品は所詮絵空事のおとぎ話である。現実は残酷で、 救いは無いのだ」と。 高瀬君は、爽やかな映画「時をかける少女」に一粒だけ 存在する、苦みのある存在です。
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