- 551 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 [2014/10/28(火) 13:12:15.40 ID:QgDDY+lS0.net]
- 英ヴァージン航空、挽回かなわず日本撤退の無念
www.nikkei.com/article/DGXMZO78729200S4A021C1000000/?dg=1 敗軍の将、兵を語る 2014/10/28 7:00 情報元 日本経済新聞 電子 ニック・テイラー氏 (英ヴァージン・アトランティック航空日本支社長) 1965年英国生まれ、ティーズサイド大学卒業。旅行代理店のトーマスクックビジネストラベルなどに勤務した後、 97年に英ヴァージン・アトランティック航空に入社。2009年、西アフリカ地区支社長に就任。ガーナ線就航などに 尽力した。2013年3月から現職 日本路線から撤退し、日本支社を閉鎖する──。 英本社の決定を知らされた時、身を切られるような悲しみを感じました。英ヴァージン・アトランティック航空の 東京(成田空港)〜ロンドン路線が開通したのは1989年です。ヒースロー空港から成田、成田からヒースロー 空港をそれぞれ1日1便飛んでいます。2014年は就航25周年の記念すべき年だっただけに、なおさらショックでした。 ■消費増税、燃油高騰、円安が収益を悪化 ヴァージン航空は2012年度と2013年度、2年連続で最終赤字に陥りました。そのため経営改善計画を進め、 2013年6月には米デルタ航空と資本提携。同社はヴァージン航空の株式の49%を取得しました。提携を加速さ せるため2014年9月3日、大西洋路線を強化する計画を発表。2015年夏からニューヨークなど米主要都市と ロンドンを結ぶ路線を1日5便増やします。その一方で東京・成田、バンクーバー、ムンバイ、ケープタウンの4都市 とロンドンを結ぶ路線を廃止することになりました。 大西洋路線はヴァージン航空にとって主力路線。収益力が高く成長も見込めます。一方で東京〜ロンドン路線 は収益性が低いと判断されました。廃止は本社役員レベルの決定です。確かに全社的な視点では最善の策だと 言えます。ですが、もしより多くの機材を持っていたならば、撤退までには至らなかっただろうという思いはあります ただしこの数年間、東京〜ロンドン路線は利益を生み出せていなかったのは事実です。売上高の減少が続く一 方、運航コストは上昇し続けました。 減収の理由はいくつかあります。直近では2014年4月の消費増税による影響が大きい。海外旅行などレジャー 産業を含む高額品市場は特に消費が冷え込んでいます。夏休みシーズンは書き入れ時なのですが、客足が鈍り ました。 競争も激化しました。東京〜ロンドン路線においては英ブリティッシュ・エアウェイズ、日本航空、全日本空輸の 競合3社に対して、ヴァージン航空は安定して高いシェアを持ち続けています。ですが、直行便の市場自体が縮ん でいます。その要因はエミレーツ、カタール、トルコ航空など中東系の航空会社の台頭です。中東を経由して東京と 欧州各都市を結び、運賃は格安です。中東系の航空会社は巨大な資本を持ち、次々に新しい機材を購入してい ます。機内や空港のラウンジなどの設備にも投資。サービスにも定評があり、非常に強力な競合相手になりました。 加えて、コスト面では燃料費高騰が収益を圧迫しています。我々にとってマイナスなのは、英ポンドに対する円安の 進行です。1年半前に1ポンド142円だったのが、今や174円程度に跳ね上がりました。ポンドベースでは短期間のう ちに20%もの売上高、利益が飛んでしまったことになります。英本社はポンドベースで各地域、路線の業績を判断し ます。経営努力の全く及ばない為替変動による減収減益だったのですが、それも撤退につながりました。
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