【エクスタシー】リトバス妄 ..
79:Episode鈴:求める強さ(1/16)
07/12/31 22:46:15 nmNqipS50
「?」
理樹が廊下からそれを見かけたのは偶然だった。
いつものように鈴が猫にモンペチをあげている。
そのあと、いつも鈴は嬉しそうに、はしゃぐ猫達の相手をするのだ。
そんな心温まる光景は、ある意味この学園の風物詩。
彼女や猫達を刺激しないようにしつつ、上の階の窓からその光景を見守っている人も多い。
そんな光景に。
「・・・あの子、誰だろ」
闖入者がいた。
学園の生徒ではない、小学生くらいの少女。
鈴はモンペチをあげつつも、明らかに硬くなっている。
でも。
「・・・逃げないね、鈴ちゃん」
「あ、小毬さん」
たまたま同じものを見つけたのか、それとも理樹が見ているものが気になって隣に着たのか。
いつの間にか来ていた小毬の言葉に、ちょっと間をおいてうなずく。
「うん」
「でも、どうしたんだろうね〜」
小毬の疑問はそのまま自分の疑問。
鈴が初対面の子を相手に逃げを打たなくなったのはいいことだ。
だが、あの子は一体どうしてこの学校の中にいるのだろう。
翌日
「・・・・・・」
また、その女の子がいた。
それに気づいて鈴は、中庭に出たところで硬直してしまう。
これが猫に危害を加えるようなことをしていれば、勢いに任せて何かできるのだろう。
だが、その子はただ見ているだけだ。
中庭でじゃれあっている猫たちをただ見ているだけ。
と、猫たちが鈴に気づいて駆け寄ってくる。
それはつまり、女の子の周りにいる猫たちがいなくなることで。
80:Episode鈴:求める強さ(1/16)
07/12/31 22:46:54 nmNqipS50
猫たちを追って視線を動かした女の子と、鈴の目が合った。
「・・・うう」
弱ってしまう。
いつもなら振り払っているはずの猫たちのよじ登りも、されるがままだ。
頭の上にレノンが乗っかり、満足げに一声鳴いた。
猫たちはいつまでも立ち尽くす鈴に好き勝手にじゃれ付き。
鈴は女の子と睨み合うような形でただ立ち尽くす。
その日は結局、そんな形で放課後を終えてしまった。
「理樹」
授業が終わって教科書を整理していた理樹に、窓のほうから声がかかる。
そんなところから声をかけてくるのは一人だけだ。
「なに? 恭介」
言いながら振り返る。ロープにぶらさがった恭介がそこにいた。
「ちょっと話があるんだが、いいか?」
「・・・あのこと?」
理樹は視線を返し、前の席のほうにいる鈴の背中を見やった。
「お前も知ってたか。なら話は早いな」
恭介はそれだけで頷いて、
「じゃあ、そうだな、特別教室廉まで来てくれ」
「わかった。僕だけでいい?」
「いや・・・、できれば小毬も頼む。ことがあいつのことだから、小毬にも協力を頼みたい」
できれば、とつけたのはおそらく、鈴に不審に思われそうなら呼ばなくていい、ということだろう。
「わかった。後でね」
「ああ」
恭介は頷くと、窓の外のロープを上っていく。
それを見送ってから、理樹は視線を鈴の方へ向けた。
「・・・?」
妙に気合が入っているように見える。
81:Episode鈴:求める強さ(4/16)
07/12/31 22:48:04 nmNqipS50
「鈴のやつ、どうかしたのか?」
真人の疑問に、理樹は「さぁ」としか返せず。
気合の入った足取りで教室を出て行く鈴を見送った。
そして、同じように見送っている小毬に近づく。
「小毬さん、鈴に何か言った?」
「ふえ? ううん、何にもいってないよ?」
「・・・だよね」
「鈴さん、どうしたんでしょうか・・・。心配なのです」
クドも鈴の様子が変なことに気づいていたのか、そんなことを言ってきた。
「うん・・・」
「来たか、理樹、小毬」
「うん」
「こんにちは〜、恭介さん」
その恭介は窓の外から中庭を見ている。
「今日もあの子来てるの?」
言いながら、理樹も中庭を覗いた。
また鈴と女の子が対峙している。
「まるで決闘前のにらみ合いだな」
「いやいやいや・・・」
微苦笑。
「うーん?」
同じように見ていた小毬が首をかしげた。
「どうしたの?」
「うん・・・。鈴ちゃん、何か持ってないかな?」
「え?」
「なに?」
小毬の言葉に、二人で改めて、鈴の手元を確認しようとする。
「確かに何か持っているように見えるが・・・。よく見えんな」
82:Episode鈴:求める強さ(4/16)
07/12/31 22:49:14 nmNqipS50
「ではこれを使うといい、恭介氏」
「助かる、来ヶ谷」
「・・・は?」
突然割り込んだ声に対して、全く動じない恭介と、驚いて振り向く理樹。
全く対照的な反応を返してしまった。
「ほわ!? ゆいちゃんいつからそこに!?」
「何だ、お前ら気づいてなかったのか?」
「私としては恭介氏にも気づかれないようにしたつもりだったのだが・・・」
恭介は唯湖から渡された双眼鏡を目に当てつつ、
「あれは・・・、猫じゃらしか?」
「ふえ?」
「猫じゃらし?」
鈴がそういったもので猫と遊ぶことがあるのは知っているが。
改めて、中庭を覗いてみた。
気合を入れて出てきはしたものの。
やはり女の子と視線を合わせた瞬間、体が強張ってしまった。
「・・・うう」
猫たちにされるがままになってすでにどれくらい過ぎたのか。
女の子は鈴にじゃれ付く猫たちを見ているだけだ。
鈴は、その女の子が何故か気になって仕方なかった。
見られているから気になるのではなく。どこかで見たことがあるような。そんな感じ。
デジャヴ、だったか。とそんなことを思い出した。
と、チャイムが鳴った。時計を見ると、6時だ。
女の子は、この時間にいつも立ち去っていく。
今日も、いつもと同じように立ち上がって歩いていった。
「・・・あ」
その背中を見送りつつ、鈴の口から、言葉にならない言葉が出て。
女の子は、それに気づかないまま、家路に戻る。
83:Episode鈴:求める強さ(6/16)
07/12/31 22:49:56 nmNqipS50
「・・・結局、話しかけられなかった」
ぽつりと、呟く。
手に持っている猫じゃらしを見て、ため息ひとつ。
「・・・あたしは、ほんとにだめだな」
にゃー、と猫たちが励ますように鳴く。
「お前ら、励ましてくれるのか? ありがとな」
「・・・恭介、どうするの?」
「・・・何か手助けしてやろうと、正直思っていたんだが」
女の子が帰っていって、明らかに落ち込んでいる鈴を見て、恭介は頭をかく。
「鈴ちゃんはがんばってます」
「うむ。まだ結果は出ていないが」
小毬と唯湖の意見に、恭介は一息つくと。
「理樹、お前はどうしたらいいと思う?」
「え?」
理樹は突然のその質問に少し考え込む。
「僕は・・・、見守っていた方がいいと思う。鈴が手助けを求めてくるまでは」
「・・・そうだな。俺はどうやらかなり過保護らしい」
「何、鈴君はかなり保護欲を煽る性質だからな。無理もあるまい」
「恭介さんはお兄さんですから当然ですよー」
二人の意見に苦笑いしつつ、
「それじゃあ、リトルバスターズとしては、鈴が手助けを求めてくるまで不干渉を徹底する」
「うん、わかった」
「おっけ〜ですよ〜」
「うむ、了解した」
それぞれに返事を返して、理樹は中庭から去ろうとする鈴を見た。
「・・・がんばって、鈴」
「がんばってね、鈴ちゃん」
同じ言葉を隣で口にした小毬を驚いて見て、目が合って、ちょっと苦笑してしまった。
84:Episode鈴:求める強さ(7/16)
07/12/31 22:51:41 nmNqipS50
そんな日が数日続く。
女の子は相変わらず訪れ、鈴は相変わらずどう接していいか困って。
リトルバスターズの面々はそれを見てはやきもきしつつ。
そんな日に、唐突に変化が訪れた。
「こまりちゃん!」
「ふわ!?」
ばん、と音がしそうな勢いで小毬に話しかけてきた鈴。
「ど、どうしたの、鈴ちゃん?」
「えっと、えっとだな。聞きたいことがあるんだ」
「ふえ?」
聞きたいこと。頼みではなく。
「何かな?」
「うん、えっとな、えっと・・・」
ことこういう事に関しては説明が苦手な鈴。必死で頭の中で言葉を組み立てている。
小毬はそれを急かさない様に、待つ。
「えっと・・・。友達の作り方が知りたいんだ」
「・・・・・・ふえ?」
予想外すぎる質問に戸惑ってしまう。
「・・・友達?」
「そうだ」
遠目に見ていた理樹から見ても、小毬は相当に困っている。
とはいえ、リトルバスターズの中でも特に小毬は友達の多いほうだ。
あの鈴に負けず劣らず誰にも懐かない気高き猫、笹瀬川佐々美の友達をやれるほどだし。
この答えづらい質問の的にされてしまうのは、まぁ、理解できる話ではある。
(とはいえ、無茶な質問だよなぁ)
小毬は頭を抱えて唸りだしてしまい、それを心配して鈴が慌て始めている。
もしもこれを恭介に聞いていたなら、恐らく簡単に答えていたかもしれないが。
助け舟が必要だな、と判断して、理樹は二人に近寄った。
「どうしたの?」
85:Episode鈴:求める強さ(8/16)
07/12/31 22:52:28 nmNqipS50
「うわ、理樹!」
「え?」
「な、なんでもないぞ、なんでもない! あっちいけっ」
「えっと・・・?」
何故か追い払われようとしている。
「鈴、僕なにかした?」
「してないしないするな!」
「・・・すごい三段活用だね」
小毬も妙に邪険にされる理樹を見て、首をひねっている。
「うう、小毬ちゃん! あそこにいくぞ!」
「ふえ? えっと、うん、わかったよ」
「理樹は来るな、わかったな!?」
言いながら、鈴は小毬と連れ立って走り去っていく。
「・・・えっと?」
「嫌われたようですね、直枝さん」
「わふー、元気を出すのです、リキ〜」
「・・・いやいやいや」
そしてまぁ、二人がそろっていく「そこ」というのは大概限られて。
屋上に出て一息つく鈴を見ながら、小毬は微笑む。
「理樹くんには聞かれたくなかったの?」
「うう」
鈴はうなり声を上げながら、
「だって、笑われる」
「笑わないよ〜」
「いや、理樹は笑う。今あたしらしくないことをしようとしてるから絶対笑う」
「そうかなぁ?」
確かにちょっと笑うかもしれないが、それは悪意のあるものではないだろう。
むしろ、微笑ましいとかうれしいとか、そんな類。
鈴にしてみれば、そんな笑顔を向けられるのも十分恥ずかしいのかもしれないが。
86:Episode鈴:求める強さ(9/16)
07/12/31 22:53:49 nmNqipS50
それよりも、だ。
「あたしらしくないこと、って?」
「う」
鈴は口ごもると、
「・・・た、他言無用だ」
「うん、約束するよ〜」
一方。
「そんで、鈴はお前から逃げてった、と」
「まぁ、そんな感じ」
学食でほとんど食べ終えてしまったラーメンのスープをなんとなくかき混ぜつつ、理樹は恭介に答える。
その恭介は、どこから調達してきたのか、ビッグマックセットなどを頬張っている。突っ込まないことにしたが。
「珍しいな。鈴が理樹から逃げ出すような真似をするとは」
「うーん、意外とそうでもないんだけど」
和食セットを行儀良く食べている謙吾に答えつつ、理樹はスープに沈んでいたチャーシューのかけらを器用に箸でつまみ、口に運んだ。
昼からステーキなどを食べ終えてしまった真人はというと、伸びをしつつ、
「けどまぁ、鈴の相談事っていったら、真っ先に理樹に行くもんだと思ってたけどな」
「・・・兄としては正直不本意だがな」
言ってからポテトを口に放り込む恭介。
「うーん・・・。というか、最近の鈴なんだけど」
理樹は少し考え込みながら、
「ひょっとしたら、僕たちから卒業しようとしてるのかな、って」
「なに!?」
「つまりそれはあれか!? 俺の筋肉が足りないってことか!?」
動揺したのは謙吾と真人。
恭介はというと。
「ふ、鈴もそんなことを考える時期なのか」
「本人無意識だと思うけどね。ところで恭介、ストローは噛むものじゃないよ?」
冷静に動揺していた。
87:Episode鈴:求める強さ(10/16)
07/12/31 22:54:59 nmNqipS50
「実際、僕たち四人ともさ、鈴のこと、妹みたいに見てるでしょ?」
「いや、俺は実の兄だから当然なのだが」
「・・・・・・それはともかく」
普段入れる側のはずの突っ込みを貰い、ちょっとテンポの乱れる理樹である。
「確かになぁ。何かしら鈴がやってると首突っ込んでた気がするぜ」
「うむ・・・。それが当然だとも思っていたな」
真人が天井を仰ぎながら言い、謙吾もうなずき、続ける。
「ようするに、俺たち全員が過保護だったということかもしれんな」
「そうだね・・・」
理樹もため息ひとつ。
理樹自身、幼馴染五人の中では守られる側ではあったが、だからこそ頼ってくれる鈴にはちょっと兄貴風を吹かしていた気もする。
結果として、この年まで鈴を五人の中に閉じ込めてしまっていたのかもしれない。
「鈴の人見知りがここまで続いたのは、ある意味俺たちのせいでもある、か」
恭介が沈痛な表情で呟く。
「ひょっとしたら、最初に鈴を一人の人間として見て上げたのは、小毬さんなのかもしれない」
「だから鈴は、自分を認めてくれた小毬に懐いた、ってとこか」
自分たちにとっては妹だが、小毬にとっては友人、親友だ。
もちろん、その他の仲間たちにとっても鈴は友人だろう。
だが、最初にそう見てくれた人、という点では、やはり小毬は鈴にとって特別な位置にいるのかもしれない。
「やれやれ・・・。ほんっと最近俺、鈴に対して役立たずもいいところだな」
自虐的にぼやく恭介に、理樹は何言ってるんだか、という視線をやる。
「よく言うよ。何かあったらいつも飛び出せる位置に控えてるのに」
「全くだ。兄バカというか、シスコンというか」
「お前ら、そこは慰めろよ」
不貞腐れて紙コップを握りつぶす恭介である。
「で、その、卒業しようとしてる鈴はどーすんだ?」
真人に言われ、理樹は苦笑を返す。
「見送ってあげないといけないんじゃないかな?」
「くっ、名残惜しいぞ、鈴・・・」
「いや謙吾、別に物理的に離れ離れになるわけじゃ・・・」
わけじゃない。だが、頼られることはこれから先どんどん減っていくだろう。
そういう意味では、確かに寂しかった。
88:Episode鈴:求める強さ(11/16)
07/12/31 22:56:11 nmNqipS50
だから。
「・・・僕らも、鈴の兄貴分、ってところから先に進まないといけないんだろうね」
「・・・・・・」
理樹の言葉に、3人とも沈黙。
「だがまぁ、鈴を安心して送り出すにはまだ心もとない」
「恭介?」
「いずれ間違いなく、鈴は巣立っていくだろう。だがそれまでの間はせいぜい、兄貴として勝手に威張らせてもらうさ」
ようするに、しっかり成長するまでは口も出すし手も貸す、というところか。
苦笑して、理樹は釘を刺してみる。
「過保護にならないようにね、バカ兄貴」
「鈴みたいに呼ぶなよな・・・」
放課後。
やはり、その少女はやって来た。猫たちの中でしゃがみこんで、彼らを見つめている少女の姿。
鈴はそれを見つけると、深呼吸する。
「・・・よし」
竦みそうになる足を無理やり前に動かして、鈴はその子の隣まで歩いていった。
「・・・」
少女は鈴を見上げる。
目が合えば動けなくなることはなんとなく気づいていたから、鈴は極力目を合わせないようにしながら。
「また来てたのか」
かなりぶきらっぽうだが、声をかけた。
「・・・・・・」
無言のまま少女は猫たちに視線を戻す。
「・・・・・・」
反応がないのに困りながら、それでも気力を奮い起こす。
「・・・ひょーどるっ」
いつもよりかなり硬い声が飛び出した。呼ばれた黒猫は、一瞬驚いたように飛び退く。
「あ」
怖がらせてしまった。深呼吸する。
89:Episode鈴:求める強さ(12/16)
07/12/31 22:57:22 nmNqipS50
「ヒョードル、おいで」
今度はいつもに近い声が出た。まだ少し硬かったが。
「・・・?」
少女は鈴が呼んでいるのが何なのか気になっているようだ。
鈴はブラシを取り出すと、寄ってきたヒョードルの毛並みを整えてやる。
気持ちよさそうな声を上げるヒョードル。それを見つめる少女。
「・・・・・・」
横目でそれを見ると、鈴はもうひとつブラシを取り出した。
無言で少女に渡す。
「・・・?」
不思議そうにそれを見る少女に対して、やはりぶきらっぽうに、鈴は言う。
「やってみろ」
「・・・・・・」
「・・・・・・こいつらも、喜ぶ」
「・・・・・・どの子に?」
初めて、少女から言葉が返ってきた。
鈴は驚きに目を丸くするも、慌てて、
「レノンっ」
呼ばれた白猫は待ちかねたように鈴の肩を駆け上って頭の上に陣取る。
「って、いきなりそこにいくな・・・」
頭の上の白猫を抱き上げ、少女の膝の上に降ろす。
「・・・・・・っ!?」
「レノン、大丈夫だ」
白猫にそう声をかけてから、少女にうなずいてやる。
少女は緊張した手で、そっとレノンの毛を梳いてやった。
やがてレノンが気持ちよさそうに一声鳴いた。
それを聞いた少女の顔に、少しだけ嬉しそうな表情が浮かぶ。
その顔を見て、鈴はやっと一息ついた。その瞬間。
「・・・うわ!?」
レノン以外の猫たちが鈴に群がった。
「お、おまえら、なんだいきなり!?」
90:Episode鈴:求める強さ(13/16)
07/12/31 22:58:14 nmNqipS50
少女はそんな鈴を驚いたように見つめ、微笑した。
「うう、笑うなー」
猫たちに下敷きにされながら、情けない声を上げる鈴。
「・・・っ」
こらえ切れなかったのか、少女が小さく笑い声を上げる。
「うう」
恥ずかしいのと、嬉しいのと、半々の気持ちで、鈴は渋面になるしかなかった。
「お前、なんていうんだ?」
「・・・?」
少女が鈴を見上げてくる。
「えっと、あたしは鈴だ。棗鈴。お前は?」
少女は小さく答える。
「りん」
「・・・うん、そうだ。で、お前の名前は?」
「だから、りん」
「それはあたしの名前だ」
「ちがう、あたしの名前」
「・・・・・・」
沈黙して、考える。やがて、気づいた。
「にゃにい!? お前も『りん』なのか!?」
少女がうなずく。
「さっきからそう言ってる」
「うう、そ、そうだったのか」
「お姉ちゃん、ばか?」
「!?」
ショック。
「ば、ばか? あたしがか? あたしは真人や謙吾と同じなのか? うわ・・・、それは嫌だ・・・」
明らかに落ち込んだ様子の鈴の背中を、『りん』は軽くたたく。
「・・・がんばれ」
「ううう」
91:Episode鈴:求める強さ(14/16)
07/12/31 22:59:33 nmNqipS50
励まされてしまった。
「・・・この子達、お姉ちゃんの?」
「猫たちか?」
「・・・うん」
お姉ちゃん、などと呼ばれることなど今までなかったから、少しだけ得意げに、鈴は答える。
「そうだ」
「・・・そうなんだ」
ほぼ全てが恭介の拾ってきた子であることは意識の外。
『りん』は自分の膝の上で寝ているレノンをそっとなでる。
「・・・あたしも猫欲しい」
「・・・飼えないのか?」
「・・・うん」
と、6時のチャイムが鳴った。
「「あ」」
二つの声が重なる。
「・・・帰る」
「あ、ああ」
立ち上がる『りん』の背中を見て、鈴は立ち上がると、
「あ、明日も来いっ」
「・・・・・・」
少女は驚いた顔を見せると、それから少しだけ笑顔を見せて
「・・・うん」
うなずいた。
92:Episode鈴:求める強さ(15/16)
07/12/31 23:01:13 nmNqipS50
「うううううう・・・」
「小毬さん、にやけすぎ」
「よくやった・・・。よくやったぞ、鈴っ・・・」
「うわ、恭介感激で泣いてるし・・・」
「よっしゃあ! 今日は朝まで鈴祭りだ!!」
「謙吾それ意味わかんないから」
特別教室前の廊下から中庭を見下ろしていたリトルバスターズの面々である。
「でも鈴ちゃんよかったねぇ。あの様子なら、きっと仲良くなれたんだよね」
本気で喜んでいる葉留佳の言葉に、理樹は頷く。
「うん、多分ね」
先ほどまで突っ込みで忙しかった理樹も、人のことをとやかく言えないほど嬉しそうだ。
「鈴ちゃんよかったよ〜」
「鈴さんよかったです〜」
「うおお、鈴、お前の筋肉のすごさ見せてもらったぜっ」
一部妙な感想があるのはいつもの事として聞き流すことにした。
「しかし、皆これ知らなかった振りできるの?」
「無理でしょうね・・・」
美魚の間髪入れない返答に、理樹は苦笑する。
「・・・まぁ、いいか」
嬉しいことには違いないから。
そう思っていた。
おそらく、この場のほぼ全員がこれで終わりだと思っていた。
一人を除いて。
「鈴ちゃん、これから、だね・・・」
小毬は、少女を見送る鈴を見つめながら、つぶやく。
「がんばって、鈴ちゃん・・・」
to be continued...
93:Episode鈴:求める強さ(16/16)
07/12/31 23:03:15 nmNqipS50
数え間違えて書くつもりが無かった後書きみたいなのを書くことになりました(汗
クドアフターのエロ空気ぶった切ってスマン。
続きも早いとこ書き上げる。がんばる。うん。さらば。
94:名無しさんだよもん
07/12/31 23:10:32 ku9jYJGb0
GJ
面白かったぜ
95:名無しさんだよもん
08/01/01 00:46:02 K+HDIrzR0
>>93
明けましておめでとうございます。
今年も続きを宜しく楽しみにしてお願いいたします。
96:名無しさんだよもん
08/01/01 13:46:23 WIn94Fy00
正月なのでちょっとした小ネタを。
他スレに誤爆したのでURLだけ貼っときます。
スレリンク(leaf板:52番)-53
97:名無しさんだよもん
08/01/01 16:01:00 8WV5eje40
>>93
鈴の物語・・・気になるな。
GM!
>>96
知らぬが仏www
GM!
98:クドリャフカアフター 14B(1/3)
08/01/01 20:25:50 KeJMCNt/0
※>>64 Bを選択
「ねぇ、クド……」
「…………」
返事がないので、僕は指先で軽くクドのほっぺたをつついてみた。
……つんつん。
「ん……」
まぶたが開いて眠たそうな目が僕を見る。
「……リキ、なに……?」
「僕、我慢できないみたい……クドと繋がりたいんだ」
「わふ……?」
通じなかったみたいで、クドはぼんやりした顔を向けるだけだった。
「今ここでセックスしたいんだ」
もっと直接的に言ってみた。
「わ、わふーっ!」
はっきり目が覚めたみたいだった。
「いいかな?」
僕は改めて訊ねた。
「……はい。リキがそうしたいのなら」
僕はこの子が大好きだ。
99:クドリャフカアフター 14B(2/3)
08/01/01 20:28:54 KeJMCNt/0
「大丈夫? 立てる?」
「あ、はい……」
お湯の中にクドを立たせる。
「手は、ここに」
それから湯船の縁に両手を置かせた。
「いいよ。……入れるね」
子供みたいに細い腰を掴んで、突き出た丸いおしりに自分の腰をくっつける。
既にお湯以外の液体で潤い、きらきら光っているそこを僕の硬くなった先端で割り開いていった。
「あ……は……」
縁が掴みにくいのか、足が滑りそうで不安なのか、クドは自分からぐりぐり腰を押しつけてきた。
おかげでいつもより深く繋がってる気がする。
僕の方からは腰を動かさなくても、その刺激だけで達しそうだ。
体重をかけないように気をつけながら、クドの背中に抱きついた。
左右の胸を手で覆い、既に固くなっている胸の先端を指で挟む。
「は、くぅ……」
クリトリスほどではないけど、二つの乳首を摘む度に中の締め付けで返事してくれる。
「……はむ」
跡が残らないぐらいの強さで細い首筋を噛んでみる。
「んっ……んくぅっ」
それにも感じているとわかる声が返ってきた。
僕はあまり下半身を動かさないで、しばらくの間、こうやってゆっくりクドを愛撫し続けた。
100:クドリャフカアフター 14B(3/3)
08/01/01 20:31:57 KeJMCNt/0
「リキぃ……」
甘ったるい声で名前を呼ばれた。
「なに?」
「うぅ……じらさないで……いじわるしないでください。私、もう……」
ほしがる言葉に反応してクドを貫いている僕のものがさらに硬くなった。
「クドはもうイきたいの?」
露骨な質問をしてみる。
クドは目をつぶって、ん、と微かに頷いた。
「じゃあ、そろそろ終わりにしようか」
僕はもう一度両手で腰を掴んで、前後に揺さぶり始めた。
それをだんだん速くしていく。
……ちゅっ……ぢゅくっ……。
出し入れを繰り返すうちに、繋がった部分に溜まった水でも石鹸でもない液体が白く泡立つ。
「わふっ! あふっ!」
声と一緒に中が熱くなっていく。
いままでの愛撫でクドの体に溜まった熱が溢れ出てる感じ。
僕はクドの右肩に噛み付いた。今度は歯型を刻むつもりで。
「わふ―っ!!」
……もしかすると隣の部屋の人に聞こえたかも。
そんな心配をする暇もなく、ぎゅっぎゅっと収縮を繰り返すクドの膣に僕はなすすべもなく搾り取られた。
「う……」
一瞬、気が遠くなる。
なんとか意識を保ち、クドを抱えて湯船の中に座り込む。
ずるりと結合が解けて、そこから僕らの吐き出した粘液がお湯の中に広がった
「はぁ……っ。はぁ……っ」
ふたりの呼吸が落ち着くまでには少し時間が必要だった。
「……ちょっと……のぼせ、ちゃったかな……」
「わふー……」
やっとのことでシャワールームを出た僕らは、裸でもつれ合いながらベッドに倒れ込むと、そのまま気絶するように眠りに落ちた。
101:名無しさんだよもん
08/01/01 23:37:26 4YfwlLGd0
なんとか日付変わる前に間に合った…
正月ネタ、ひとつ投下します。
102:三枝さんちのお正月(1/5)
08/01/01 23:38:55 4YfwlLGd0
2008年、1月1日の朝。
佳奈多は、やや遅めの時間に目を覚ました。
いくら学校が休みとはいえ、二木家にいた頃には考えられないことだった。
この家… 母と、二人の父と、そして妹のいる三枝家での生活は、どうしようもなく居心地が良くて。
自然と肩から力が抜けていくのを佳奈多は感じていた。
肩の力を抜くのは悪いことではない。
しかし、抜きすぎて自堕落になるのも好ましくない。
今年は適度に肩の力を抜こうとの新年の抱負を抱いて、佳奈多は体を起こした。
着替えて顔を洗い、台所へ向かう途中。
居間で新聞を読んでいる、二人の父の姿を見つけた。
「父さん、お二人とも明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
二人の父にする、新年の挨拶。
「ああ佳奈多、明けましておめでとう」
「おう、おめでとさん」
かたや丁寧に、かたやぶっきらぼうに、挨拶を返す二人の父。
「佳奈多、今日はいつもよりゆっくりだね。何かあったのかい?」
「いえ、ただ少し寝坊してしまって… すみません」
恥じ入りながら謝る。
「謝ることはないよ。どうせ休みなんだしね」
「そうそう、ただ珍しいなと思ってな… いつもとは逆だな」
そう言ってくれる二人の父。
しかし、その言葉の中に気になるフレーズがあった。
「いつもと逆? それは…」
103:三枝さんちのお正月(2/5)
08/01/01 23:40:09 4YfwlLGd0
「お母さん、出来たよ。味見してみてー」
「はいはい… うん、美味しく出来てるわよ、葉留佳」
「ふっふっふ。成功成功〜♪」
たくさんのおせち料理が並んだ台所には、母と、そして妹… 葉留佳が立っていた。
「葉留佳… もう起きてたの。珍しいわね」
そう、いつもはむしろ寝坊するのは妹の葉留佳の方だった。
「あ、お姉ちゃん。今日は早起きしてお母さんがおせち作るの手伝ってたんデスヨ。っていうか今日はお姉ちゃんこそ遅いじゃん」
「今日は少し寝坊したのよ… それよりあなたが料理の手伝いですって? 大丈夫なの?」
「むー、それどういう意味ー?」
子供のように膨れる葉留佳。
しかし実際、葉留佳は料理が苦手だったはずだ…
「そんなことないわよ佳奈多。葉留佳が作った伊達巻も寄せ卵も竜眼揚げも、良く出来てるわよ」
「…なるほど、全部卵料理ね」
…卵料理以外は。
「ふっふっふ。卵料理だけなら、まぁ自慢じゃないけど〜、ちょっと県内じゃ敵が見あたらないって言うか〜」
「葉留佳、あなたキャラ変わってない? それに卵以外の料理も少しは練習しなさいよ」
とりあえず突っ込んでおく。
確かにこと卵料理に関しては、葉留佳は何度も練習し、着実に腕を上げている。
それ自体は喜ばしいことなのだが、葉留佳が卵料理に愛着を持つようになったきっかけが自分の嘘だと知っている佳奈多にとっては複雑だった。
「えー。いいじゃんいいじゃん。私は卵料理を誰にも負けないぐらい上手になって、他の料理はお姉ちゃんに作ってもらうよ」
「…え?」
意外な言葉。
「そうすれば二人合わせて無敵なのだー! ね、お姉ちゃん。そうしようよー」
姉妹である私たちの間で不毛な競い合いをするためではなく。
私たちが補い合うために葉留佳が卵料理の腕を上げているのなら。
それを否定する理由はどこにもないのだろう。
「佳奈多、どうするの?」
微笑みながら聞いてくる母。
この人はどこまで見透かしているのだろうか。
「仕方ないわね… 分かったわ。そうしましょう」
そう答えた。
104:三枝さんちのお正月(3/5)
08/01/01 23:42:35 4YfwlLGd0
「おーい、何騒いでんだ?」
そう言って、父の一人… 三枝晶が台所に顔を出す。
「おせちの出来ばえについて話していたのよ。葉留佳も頑張ってくれたから晶さんも期待しててくださいね」
母はそう言って笑いかける。
「そうそう。はるちん特製おせちにお父さん2号も期待しててねー」
「葉留佳… 何度も言ってるがその2号ってのはやめろ…」
そう、葉留佳は晶父さんのことをお父さん2号と呼んでいる。
父が二人という特殊な状況とはいえ、その呼び方は正直どうだろうと私も思う。
「えー… じゃあ、お父さんMKUか、お父さん乙型か… えーと他には…」
「おいおい、もうちょっとマシな選択肢はないのかよ…」
前々から思ってたけど、どうもこの子のネーミングセンスは…
「葉留佳、こう呼んだらどうかしら」
母が助け舟を出す。
「『晶お父さん』って。晶さんもそう呼ばれたいんですよね?」
「なっ!? いや俺は別にそんなんじゃ…」
否定しているけど、そんなに動揺してたら意味がないと思う。
「晶お父さん…?」
「…っ!」
葉留佳が口にすると、父はそっぽを向く。
「ふふっ。晶さんったら照れちゃって」
楽しそうに笑う母。
「照れてるんだ? じゃあもっと言っちゃいますヨ。晶お父さん♪」
便乗して葉留佳も楽しそうに言う。
「や、やめろっての!」
「そうだ! せっかくお正月なんだし、お年玉くれたらやめてあげますヨ」
「ん、んなもん用意してねぇよ!」
余程照れているのか、普段は柄の悪い部分がある父もたじたじだ。
「じゃあ言い続けよっと。晶お父さん、晶お父さん♪」
105:三枝さんちのお正月(4/5)
08/01/01 23:43:43 4YfwlLGd0
「あぁもう! わかった、ほらこれやるからやめろ!」
そう言って私と葉留佳に押し付けられるポチ袋。
けれど…
「晶さん、さっきは用意してないって言いませんでしたっけ?」
母がニコニコしながら言う。
「う…」
そう、確かにさっき父はそう言った。
一応中身も確認すると、諭吉さんが二人いた。
葉留佳の方も同様だ。
「それなのにわざわざポチ袋まで用意して渡すなんて、相変わらず素直じゃないですね、晶さん」
「う、うるさいな! 恥ずかしいこと言ってんじゃねえよ!」
真っ赤になりながら言う父。
母じゃないけど本当に素直じゃない人だと思う。
「ありがとう晶お父さん!」
葉留佳は葉留佳でそう言って父にまとわりつく。
「だあぁもう、やめろって言ってんだろが! 離れろ、鬱陶しい!」
そんな風に言いながらも、その父の顔がどこか楽しげに見えるのは。
きっと、私の気のせいではない。
「良かったね」
気付けば、もう一人の父が隣に立ち、こちらを覗き込んでいた。
良かったね。
主語のない言葉。
何をさして言っているのだろう。
けれど、私の口は自然と動いていた。
「ええ、本当に… 良かった」
106:三枝さんちのお正月(5/5)
08/01/01 23:45:45 4YfwlLGd0
笑顔で父にじゃれつく妹。
そんな妹を口では邪険に扱いながらも、どこか嬉しそうな表情の父。
あるいは、私にそっと微笑みかけてくれる父。
それがどうにも気恥ずかしくて、つい目を逸らしてしまう私。
そして、穏やかな笑みを浮かべてみんなを見ている母。
こんな光景がきっと、『普通の家族』の『普通の生活』なのだろう。
そしてそれは、私たちにとっては望んでやまないものだった。
はっきり言えば、私たちは『普通の家族』ではない。
父が二人いるなんて普通ではないし、三枝本家の問題もある。
今のこの光景でさえ、紆余曲折の末にようやく勝ち取った、はじめての家族での正月なのだ。
私たちはきっと、『普通の家族』にはなれない。
けれど、『普通とはちょっと違うけれど、それでも幸せな家族』になら、なれるかも知れない。
この光景を見ていると、そう思えた。
「あ、いっけないいけない。肝心なこと言い忘れてましたヨ」
突然、思い出したように… いや、実際思い出したのか、言う葉留佳。
全員の視線が葉留佳に集まる。
すぅ、とひとつ息を吸った後、葉留佳が口を開いた。
「お母さんも、お父さんも、晶お父さんも、そして、お姉ちゃんも… みんな、明けましておめでとう!
今年も、ううん、これからもずっと… よろしくお願いしますっ!」
そう言う葉留佳の笑顔が眩しかった。
今年はきっと、いい年だ。
107:名無しさんだよもん
08/01/01 23:54:45 8w5CLywo0
>>102-106
お疲れ様! こういう何気ない幸せな描写こそが
さらなる妄想を羽ばたかせてくれるな。
ただ、中学の勉強を完全にすっ飛ばした葉留佳は、
無事大学へ進めるのだろうか……? と妄想の種を撒いてみる。
108:三枝さんちのお正月・あとがき
08/01/01 23:59:00 4YfwlLGd0
と言う訳で、正月ネタです。
正月にノンビリすごすはるちんとかなたんを書きたかったはずなのに、気がつけばあんまりノンビリしてなかったという…。
ところで、姉妹の母親と父親(三枝晶じゃない方)の名前ってどこかで登場しましたっけ?
とりあえず「父」とか「もう一人の父」とかで表現しましたが、これだとどうも書きにくい。
いっそのこと名前捏造して書いたほうが楽だったかなと思ったり…。
捏造と言えば、3人の親の性格は本編を参考にはしましたが、意図して変えてる部分も多い(特に母と晶)です。
「俺の中ではこんなキャラじゃねぇ!」という方がいたらごめんなさいでしたぁーーー!
それでは、最後になりましたが。
皆様、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
109:名無しさんだよもん
08/01/02 00:41:47 GbHAHI750
>>108
明けましておめでとうございます。
確かめてないけど、おそらく出ていない(と思う)
晶じゃない「葉留佳の父」「葉留佳の母」のキャラクターって難しいよね
世間ズレした人だということ以外はわからないもの
>>107
葉留ちんは進学校である高k…「学園」の学生さんだぜ
俺は撒いた種をついばむカラスさんさ…
110:名無しさんだよもん
08/01/02 09:54:31 O+YG3bQt0
>>102
よかったよ。
公式で後日談があったらこんな感じなんじゃないかと思ったぐらい。
111:名無しさんだよもん
08/01/02 12:24:49 C4gI7VRM0
>107
佳奈多と同じ学校に行こうと思わなければ大丈夫でね?
行くにしても推薦と一般とか、学部違いとか…‥
112:クドリャフカアフター 15(1/5)
08/01/02 16:19:18 CX3vUkTZ0
※>>100の続き
今日も家庭科部室でふたりきり。
僕の脚の間にクドがひざまずいている。
「んっ……あむ……」
僕は壁に背中を預けて彼女のフェラチオを受けていた。
じゅっ……じゅぷっ……。
もうずっと長い間、クドの唇と僕のものの間からそんないやらしい音が漏れていた。
「あ……そろそろ出すよ」
僕は片手でクドの頭を押さえつけて、もっと深くくわえさせた。
「んー……!」
喉の奥を突かれて、クドが涙目になる。
それでも僕のものを吐き出したりはしない。
何回も何回も練習させて慣れさせたから。
感慨に耽る間もなく、僕はクドの喉奥に射精した。
「ん……ふ……」
こく……こく……。
鼻で息をしながら、むせないように少しずつ飲み込んでいるのが喉の動きでわかる。
クドはゆっくり時間をかけてやっと飲み終わったのだけど、そこで終わりじゃなかった。
「ちゅ……ちゅっ」
ストローでジュースを飲むみたいにして、僕の尿道に残った精液まで吸い出してくれる。
「ううっ……!」
クドに吸われる度に、射精の感覚を圧縮したような、まるで背骨が引っこ抜かれるような鋭い快感に襲われて、僕の口は勝手に声を漏らした。
113:クドリャフカアフター 15(2/5)
08/01/02 16:20:13 CX3vUkTZ0
「はぁ…………」
ようやく奉仕を済ませ顔を上げたクドは少し苦しそうな長いため息をついた。
でもすぐ僕に笑顔を向けて、
「リキ、きもちよかったですか?」
「うん、すごくよかった……」
きもちよすぎて苦しくて、それだけ言うので精一杯だった。
「わふー……よかったです」
はぁ、と僕の口からため息が出る。
本当にクドは上手になった。
下を見ると、完全に萎えた僕の男根。
回復には少し時間が必要みたいだ。
「ちょっと待ってね……」
「はいです」
やっぱり笑顔で応えるクド。
その顔が綺麗だったからなのか、それとも、一回出してすっきりしたせいなのか、僕はふと罪悪感にとらわれた。
クドリャフカ。
僕の彼女、恋人、愛しい人。
僕のことが大好きで、僕の言うことなら、たぶん何でも聞いてくれる可愛い女の子。
こんなクドに僕はなにやってるんだろう?
クドの好意に、純情につけこんで、自分の欲望を満たしているだけじゃないか……。
僕はいたたまれない気持ちになった。
114:クドリャフカアフター 15(3/5)
08/01/02 16:21:22 CX3vUkTZ0
「クド」
僕が名前を呼ぶとクドは、
「…………」
なにも言わず、少しだけ頬を染めてブラウスのボタンを外し始めた。
「そうじゃなくて……」
「わふ?」
僕はクドの手を止めて言った。
「なにか僕にしてほしいことはないかな?」
「……え?」
きょとんと見返してくる瞳。
「いつも僕がしてほしいことばかり言ってるから、今日はクドの番ってことでさ」
「でも……リキが喜んでくれることが私のしたいことなのです」
そう言ってくれるのは本当に嬉しかったけど、
「だったら、僕もクドの喜ぶことがしたいんだ。何でもいいから言ってよ。僕にできることなら何でもするから」
「……では」
一体どんな要求をされるんだろうかと、不安半分期待半分で待っていると。
「だっこしてください」
「え?」
「それで、いいこ、いいこ、って頭なでなでしてほしいです」
「そんなことでいいの?」
「はい。……駄目でしょうか?」
上目遣いで僕を見るクド。
115:クドリャフカアフター 15(4/5)
08/01/02 16:22:29 CX3vUkTZ0
「……駄目なんてことないよ。おいで、クド」
僕は畳の上であぐらをかくと、クドに向かって腕を広げた。
「わふーっ!」
嬉しそうな声を上げてクドが首に抱きついてくる。
僕の組んだ脚の中に小さな体が収まった。
「リキ♪ リキ♪」
はしゃぎながら頬ずりしてくるクドを片手で抱き止めて、もう片方の手を頭のてっぺんに置いて撫でた。
「いいこ……いいこ……」
なでなで……。
「わふ……」
幸せそうに目を細める。
「いいこ……いいこ……」
なでなで……。
「わふー……」
撫でる度にわふわふとクドは喜んだ。
僕の気持ちはとても穏やかだった。
116:クドリャフカアフター 15(5/5)
08/01/02 16:23:17 CX3vUkTZ0
……だけど、それも長くは続かなかったんだ。
クドの髪の匂いが肌の温もりが僕の劣情を煽り始めたから。
「あのさ、クド……」
やっぱりしたい、と言おうとしたら、
「……すー……すー……」
クドの寝息が聞こえてきた。
A.このまま寝顔を見ている
B.やっちゃう
117:名無しさんだよもん
08/01/02 16:54:01 OdZsZLtH0
B!B!
118:名無しさんだよもん
08/01/02 17:18:16 SiGu00Pl0
うう・・クドかわいすぎる・・。
出来ればこのまま寝顔を見ときたいがここはあえて?B!
119: ◆3HZkTdIfMA
08/01/02 20:05:11 usp++EKh0
破局を予感しつつB!B!
120:名無しさんだよもん
08/01/02 22:18:23 RVQrAVU80
あんたら鬼畜か。
たまにはエロじゃなくて萌えようよってことでA
121:名無しさんだよもん
08/01/03 00:00:32 anUwxtL1O
俺もAだな
ここは寝顔で萌えまくりな感じで頼みます
122:名無しさんだよもん
08/01/03 00:10:03 /Eg65MG/0
AだA。
寝顔をじっくり堪能してから
やっても十分間に合うだろ。
せっかくの楽しみの半分を捨てる理由は無い。
123:名無しさんだよもん
08/01/03 00:15:44 gJzNp/5j0
>>108
GMだ!
こういう温かいお話、個人的に大好きだぜ!
親二人については、本編では名前出てなかったね。
ただ、ここでないどこかで名前を仮に設定した二次創作を見た覚えはある。
そういう意味で名前捏造もアリだな。
けど、もしかするとエクスタシーの佳奈多ん√で三枝家のこととかこれまで以上に語られて、名前も出るかも。
まあそんな感じで今後に期待かな。
>>107
軽く妄想してみた。
こんなのどうだろう。
124:名無しさんだよもん
08/01/03 00:16:34 gJzNp/5j0
@猛勉強で切り抜ける
1−A:佳奈多と猛勉強
「なるほど、スパルタな二木に次々間違いを指摘されて凹む三枝の姿が目に浮かぶようだぜ…
そうなる可能性は高そうだな。アリだ」
1−B:リトルバスターズで猛勉強
「能美ルートの勉強会みたいな感じになるわけか。
俺はあまり関われないだろうが、理樹がきっと受験勉強を楽しいミッションに変えてくれるさ。
当然アリだな」
A仕方ないので就職する
2−A:恭介と同じく普通にどこかに就職する
「まあ、俺も同じようなことやってるわけだし、文句は言えないな。
けど、普通にどこかに、ってのは面白くない。
アリはアリだが、もう一捻り欲しいところだな」
2−B:恭介が立ち上げたリトルバスターズ鰍ノ就職する
「おっと、そいつはいいな。
けど、そうなると俺は卒業から1年以内にリトルバスターズ鰍立ち上げないといけないわけか…。
そいつはなかなか困難なミッションだぜ…。
だが、その分燃える展開だぜ、こいつは。
すっげえ楽しそうだしな。
大いにアリだ」
125:名無しさんだよもん
08/01/03 00:17:13 gJzNp/5j0
Bいっそ永久就職
3−A:理樹に永久就職
「理樹とか…。
けど、多分理樹は進学するだろうし、学生婚になるか、でなければ理樹の卒業まで三枝がプーになっちまうぜ?
いくら三枝がボクノハチミツゥとか言ってても、そいつはシャレにならないぞ。
どうせなら学生婚の方を推したいところだな。
いろいろ問題もあるだろうが、それはそれで萌…燃えるからな。アリだ」
3−B:謙吾に永久就職
「謙吾は恐らく道場を継ぐことになるから、そこに永久就職ってのはアリだろうな。
けど、謙吾は知っての通りのロマンティック大統領だ、手強いぜ?
古式や笹瀬川をはじめ、ライバルも多いだろうしな。
とりあえずのりたまで餌付けするのがいいと思うぞ」
3−C:真人に永久就職
「そもそも真人は三枝以上に進路が心配な奴だからな…。
真人に永久就職したからってそれでどうやって食っていくのか、不安になっちまうぜ…。
けど、これまで真人にそういう話は全く無かったからな。
真人はあんなにいい奴なのに…。
だから、不安もあるし、真人と三枝という組み合わせは以外でもあるが、それでもアリだ。
大変ではあるだろうが、だからこそ燃えるってもんだ。応援するぜ」
3−D:恭介に永久就職
「なにっ、俺かよ!?
三枝か…これまでそんな目で見たこと無かったからな…。
黙ってれば可愛いんだが…。
…ん、ちょっと待てよ?
三枝は割と普通に二木をお姉ちゃんお姉ちゃん呼んでるよな…。
あの調子で俺をお兄ちゃんお兄ちゃん呼んでくれれば…。
…ぐはっ」
「ド変態」
「り、鈴? いつからそこに!?」
「あたしに近づくな。はるかにも近づくな。あとこまりちゃんにも理樹にもクドにもみおにもくるがやにもざざみにも近づくな」
「うあぁぁぁーーーーーーっ!!」
126:名無しさんだよもん
08/01/03 00:17:23 TWbgEaZY0
>>108
GMだ!
127:名無しさんだよもん
08/01/03 03:37:38 gtrHMy+n0
>>125
夏目レン「かなたなら許す」
128:名無しさんだよもん
08/01/03 05:07:05 OPCGJt2b0
某動画を見たせいでこんな会話が・・・。
小毬「あきのたのー、かりほのーいとのー、とまをあらみー・・・」
全員「・・・・・・」
小毬「ふえ? 何でだれも取らないの?」
理樹「あああうううう・・・」
唯湖「ああ、可愛い・・・」
美魚「力が抜けてしまいます・・・」
恭介「誰だよ、いくら正月だからって、小毬に百人一首読ませようなんて言い出したの・・・」
小毬「??? 次行くよー?」
129:名無しさんだよもん
08/01/03 05:29:49 JDxUmv+X0
>>123
>そういう意味で名前捏造もアリだな。
ONEというゲームの(21)担当ヒロインの母親を思い出した
>>125
> 「あたしに近づくな。はるかにも近づくな。あとこまりちゃんにも理樹にもクドにもみおにもくるがやにもざざみにも近づくな」
厳しすぎw
というか理樹が入ってるのはツッコミどころなのか…
>>128
脳内再生楽勝ですネ
130:クドリャフカアフター 16(1/2)
08/01/03 06:17:27 SsoG9OuC0
※>>116 Bを選択
僕は眠っているクドを畳の上にうつ伏せに寝かせ、後ろからお腹の下に手を回して腰だけ持ち上げた格好にさせるとスカートを捲り上げた。
それから下着を脱がすのも面倒だったので、薄い布地を横に引っ張り露わになった性器に僕の性器を押し込んだ。
「わふっ!?」
びくんっ、とおしりが跳ねてクドが目を覚ます。
「やっぱりしたくなっちゃった。ごめんね」
一応謝っておく。
「いっ、痛いです……」
僕の方は先走りの汁がだらだら溢れてたから大丈夫だと思ったんだけど、やっぱり濡れてないところにいきなりは辛かったみたい。
「ひぅ、ううぅ……」
痛がる声を聞くのは久しぶりだったのでなんだか新鮮だった。
131:クドリャフカアフター 16(2/2)
08/01/03 06:21:29 SsoG9OuC0
それでも、クドのお気に入りの場所をつついたり肩を甘噛みしたりしてあげてるとすぐにこなれてきて、
「はぅ……あぁぅ……」
切ない声で鳴き始める。
それがあんまりいつも通りの反応で退屈だったので、僕はちょっと遊ぶことにした。
「ねえ、クドは後ろからされるのが好きなんだよね?」
「わふっ、そんなこと……」
「そんなことあるよ。今だって僕のことぎゅうぎゅう締めつけて離してくれないじゃない。動かすのが大変なくらいだよ」
「あぅ……」
真っ赤な顔でうな垂れるクドの耳元に囁いた。
「だからさ、…………って言ってみてよ」
「そ、そんなの……」
「言わないならやめちゃう。もうキスもだっこもしてあげないし、デートも無しだよ」
デートなんてずっと前からしてないけどね。毎日セックスしてるだけだから。
「うぅ……わかりました」
「じゃあ、言って」
少しのためらいの後、消え入りそうに細い声がその言葉を紡いだ。
「……わ、私は……犬みたいに、後ろから……お、犯されるの、好きです……」
きゅぅっと絞り込むように、クドのが僕のを握る力が一段と強くなった。
「あははっ。なんだか変態みたいだね」
僕は笑った。
「はい……変態さんなのです……」
涙声で同意するクド。
もう恥ずかしすぎて自分で何を言ってるのかわからないのだろうか。
僕は満足して、後は黙ってクドを責めた。
ぺち、ぺち、ぺち……
薄いおしりの肉と僕の腰がぶつかるそんな音が続き、
「わふっ、わふっ、わふっ……わふーっ!」
今日はクドの方が早かった。
遅れてぐったり力の抜けたクドの中に出したとき、僕はまた罪悪感を感じた。
でも今度のは軽くて、事後の気だるさに任せてクドの胸を弄ったり髪の毛の匂いを嗅いだりしているとすぐに消えてしまった。
132:名無しさんだよもん
08/01/03 13:28:54 l4ija1FM0
黒理樹モード全開だな
だ が そ れ が い い w
133:名無しさんだよもん
08/01/03 17:33:26 mosRJ7Sz0
投下します。恭介と来ヶ谷というペアなので苦手な方はスルーしてくださいな。
134:正月の攻防
08/01/03 17:34:02 mosRJ7Sz0
「今夜、ルームメイトもいないしどうせなら泊っていくか?」
どうして俺はこんなことを言ってしまったのか。
悔やんだのは発言のわずか2秒後だった。
「ああ、そうさせてもらおう」
来ヶ谷は俺の提案にためらいなく頷いたのだ。
待て来ヶ谷、これは冗談だったんだ。仮にもお前は女で、俺は男だぞ。
「言われなくても私と恭介氏の性別は記憶しているよ」
「だったら泊まるな」
来ヶ谷は抗議を聞き流し、俺が広げていた問題集を取り上げて目を落とした。
「恭介氏、これの続きはまだか。私としては早く読ませてほしいのだが」
「お、おう。悪い」
突きだされた漫画を横に置く。
椅子に座っている来ヶ谷は違うシリーズの漫画に異様な速度で目を通している。
一ページ一秒もかかってないんじゃないか、こいつ。
漫画はもっと心を注いで読むもんだぜ、と声を大にして説教してやりたいところだがこいつには
言っても意味がなさそうだから止めておこう。
一度言ってもダメってことは無駄なんだ、無駄なのは嫌いだ、無駄…無駄…。
いかん、今読んでる漫画の台詞が出てきてしまうとは。俺の感情移入度もまんざらじゃないな。
「それより来ヶ谷。本気で泊まる気か?」
ルームメイトはまだ帰省しているから部屋には俺と来ヶ谷の2人きりだ。
もし誰かにばれたら多大な誤解を生みそうなシチュエーションである。
まったく余計な提案をしちまったな、今さら後悔しても遅いが。
135:正月の攻防
08/01/03 17:35:28 mosRJ7Sz0
厳しい現実を噛み締めていると、来ヶ谷が何やら探しだした。
だから読むのが早すぎるっての。
「それの続きは後ろの机のところにあるぞ」
「む、ありがとう。ところで先ほどの続きはまだか」
「もう少し待ってくれ」
部屋の時計は既に11時を回っている。
俺が読み終わった頃には日付が変わっているかもしれん。
「来ヶ谷。そろそろ帰ったらどうだ」
「自分から誘っておいて酷い言い草だな、恭介氏。ああ、やはり私はこうして遊ばれるだけの女だったのだな。
明日になれば私のことなどそこらの石ころ程度の存在としか認識しないのだろう」
「分かった分かった、俺が悪かったよ」
俺は諦めて返事をした。
こうなったら仕方ない。こいつはきっと折れないだろう。
俺の部屋に泊まって何を企んでるだろうな、一体。
…ろくでもないことに決まってるか。
「お前の好きにしてくれ。ちょうどベッドは二段ベッドだしな……」
「ふむ…もう一度よく下を見てみてくれるか恭介氏」
来ヶ谷に言われたとおり、ベッドから部屋の様子を見わたした。
見知ったはずの部屋は見事なまでに様相を変えていて、俺の度肝を抜くに十分だった。
これでもかというほど物が散乱している。当然下のベッドにもだ。
足の踏み場もないとはこのことだ。小柄な小学生だって寝れそうにない。
俺の知る限りで最高の散らかり具合だった。これは片付けるにしても相当時間がかかるな。
「なんなんだよ、いったい」
「帰ってきてから部屋はずっとこの状況だがね、夢中になりすぎるというのも困り者だ」
マジか…どうせ暇だからって大量に漫画を買ったのがいけなかったのか?
「そもそも私がここにいるのも、恭介氏が自分の漫画で潰れそうになっていたからだろう」
「ふっ…そんなこともあったな」
理樹と鈴は二人でいるし、他の奴らは帰ってると来たもんだ。そりゃあ漫画でも読むしか
ないだろう。そんなときに来ヶ谷がいたのは幸運だとさっきは思ったんだが…。
136:正月の攻防
08/01/03 17:37:54 mosRJ7Sz0
とにかく、俺は困ってしまった。
まあ、ここは妥協案として来ヶ谷には俺のベッドで寝てもらおう。俺は椅子で寝ればいい。
よし、そうしよう。
―結論から言うと、俺のその案は来ヶ谷に却下された。
「一応お前は女だし、客を床に転がす趣味はない。上のベッドを使え。俺はいすによっかかって寝るさ。もしくは部屋に帰れ」
「その件はお断りしよう。帰れという意見を黙殺して泊まることにしたのは私だからな、
流石に部屋の主を椅子で寝かせるのは心苦しい。過剰な気遣いは不要だよ。
それともう寮の鍵は閉まっているはずだ」
お前なら抜け出すくらい簡単だろうに。
「じゃあどうする?」
ふむ、とひとつ頷いた来ヶ谷はベッドに登ってきて
とんでもないことを言い出してくれやがりました。
「何、簡単なことだ。二人同時にベッドを使うのが現時点で最良の案だと思う」
「お、おい、来ヶ谷。それはどっちかと言うと最悪の案だろう」
「何故だ? 二人の睡眠の質を考えれば素晴らしい案じゃないか」
変だ変だと思っていたが、こいつは頭のネジが吹っ飛んでるのか?
「お前に何かあったら悪いと心配している俺の気持ちをわかって欲しいんだが」
来ヶ谷は偽悪的な笑みを浮かべた。
「私が恭介氏の部屋に泊まると害があるのか? この部屋には二人しかいないんだろう。
恭介氏が私に危害を加えるつもりがないのなら何もないはずだ」
ああ、そうだな。俺がお前に何もしなければな。
そして俺は来ヶ谷に変なことをする気なんてこれっぽっちもありゃしない…はずだ。
137:正月の攻防
08/01/03 17:39:47 mosRJ7Sz0
そしてふいに来ヶ谷がこんなことを言ってきた。
「なあ恭介氏、友人と恋人の違いとはなんだと思う?」
なんなんだいきなり。
「そうだな、恋人相手にじゃなきゃしないこととかあるから、それだろ」
「それは例えばどんなことかな?」
ニヤニヤしやがって、分かって言わせようとしてるなこいつは。
「それを俺に言わせてどうする」
「はっはっ、冗談だよ恭介氏、
だが所謂『身体だけの関係』というのもあるじゃないか」
「なるほど、セフレってやつか」
「さっきは言いよどんでいたのに今度は随分あっさり言ってくれるじゃないか」
「お互い様だ、気にすんな」
「そうなるとなんだろうな、意識してるかどうか、とかか?」
「それは告白という儀式を済ませていなくても、互いに意識していれば恋人ということか?」
「暗黙の了解ってか?難しい問題だな」
というところで、
「ではここで1つ質問しよう」
などと言ってきた、なんだ急に改まって
「私たちの関係は一体なんだろう?」
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4915日前に更新/500 KB
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