コードギアス 反逆のルルーシ ..
570:とうふ(10/16) ◆VWLH9tMv3Y
08/09/15 22:49:48 vNQ0nix6
神根島の遺跡。ギアスの因縁が眠る地にて、3人の男女が対峙していた。
いや、対峙というには相応しくないだろう。
3人の男女――ルルーシュはスザクによって倒され、カレンは現実を直視する事が出来ずにいたのだから。
「ゼロっ!」
「こいつはルルーシュだ!日本人を、君を利用しようとした男だ!そんな男を守りたいのか君は!?」
「…………っ!」
息を飲むような掠れた音がカレンの喉から鳴り、除々にその足は後ろへと下がっていく。
しかしそれを遮るかのように、何かの爆発による轟音が響き渡った。
「きゃ!?」
「何だ!?これは、ナイトメアの」
「…!スザクっ!」
彼らより一足先に驚きから戻ったルルーシュは、懐から更にもう一丁の銃を取り出した。
この距離なら万が一にも外れはない。銃に弾丸を弾き出させるべくトリガーを引こうとし――
「無駄だよルルーシュ」
あっさりとその銃も叩き落とされた。
事、このような戦いにおいてはどのような状態であろうと、ルルーシュが彼に勝つ確率は0である。
容赦なしにスザクの足がルルーシュの身体に振り下ろされる。
「が!?くそっ!スザク…!」
「…ユフィは、そうやって恨む事さえしなかったんだ、君を。それなのに…それなのにっ!君はユフィを過去と言い切り、裏切った!今ここでお前は終われっ!」
憎しみに染まりきり悲しみの混ざった叫びが空しく響く。
「あ、あ……ゼロ…ルルーシュ…」
カレンは混乱の極致にあった。ゼロを守らなければという想い、裏切られたという想い、ゼロへの個人的な淡い想い、信じるものがなくなったという想い。
全てがごちゃ混ぜになり、ただ涙を流し立っている事しか出来なかった。
だが、そこにもう一人のファクターが到着する。
「ま、て…スザク…っ」
腹部を血で染め、足を引きずりながらも眼光だけは衰える事無く。ライ・ランペルージはこの場に在った。
571:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 22:50:13 2SiFM7MM
支援!
572:とうふ(11/16) ◆VWLH9tMv3Y
08/09/15 22:54:26 vNQ0nix6
ライはこの状況を切り抜ける方法を、血が抜けていきうまく頭に血が巡らない中で必死に考えていた。
スザクがいるのはわかっていた。ランスロットがこの神根島にあったのだから。
後で暴れられても困るためランスロットは破壊しておいたが、だからといってこの状況が変わるわけでもない。
完璧な体調だったならばスザクを倒せる自信はあったが、今の状況では彼と戦うなど考える事自体がおこがましい。
ギアスを使おうにも傷の悪化が予想以上に酷いため、使用するほどの集中はとてもできそうにない。
(絶望的としか言いようのない状況だな…)
「え、ラ、ライ…?あなた、身体は…」
ようやく理解できるモノが目の前に出てきたからか、カレンの目に僅かばかりの光が灯る。
「ライ!?そんな身体でバカかお前はっ!早く逃げ――ぐあぁぁっ!」
スザクはもう一度ルルーシュに足を振り下ろし彼の両足を折り、強制的に黙らせた。
ぞっとするほどの冷たい目で彼はライを見下ろす。
「ライ、君か。こいつを見ても何も驚かないって事はどうやら君もゼロの正体を知ってたらしいね」
「………っ!?ライ、あなた、も…?嘘、嘘よね?そんな、事」
懇願にも似た声だった。罪悪感がこみ上げる。
しかし事ここに至ってはごまかす事もできない。彼は真実を告げるしかなかった。
「…そうだ。僕は、知って、いた」
「――っ!ラ、イ…」
「そうか。じゃあ君の罪状はこれで3つだ。ゼロの正体を知りながら皆を裏切っていた事、反逆に加担した事、そしてギアスという悪魔の力を持っている事」
「ギアス、も…知ってる、のか」
「ああ」
色の失った声で淡々とスザクは告げた。
感情が剥げ落ちたかのようなその声は逆に、彼が内に持つ激情の大きさを伝えていた。
「あ、あ、あ…」
カレンの手が震え、銃が手から離れる。
ゼロに続き、ライも『見知らぬ何か』になってしまった。
何を信じればいいのか、全てが彼女を裏切っているかのような錯覚にカレンは陥った。
世界が怖い。ぐにゃりと視界が歪む。――ここに、いたくない。
573:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 22:55:08 2SiFM7MM
支援
574:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 22:56:37 x821dxKv
支援
575:とうふ(12/16) ◆VWLH9tMv3Y
08/09/15 23:00:27 vNQ0nix6
「………っ!」
脇目も振らずに彼女は逃げ出した。
ライはそれを見ていたが、追う事はできない。彼女が逃げ出したのを皮切りに。
「君も、ここで終わらせる」
全身を殺意で満たしたスザクが襲いかかってきたのだから。
空中で回転し、遠心力で威力を増した蹴りがライの首へと伸びる。
「ぐっ!」
かろうじて受け止めたが、その代償にさらに腹部から血が溢れる。
しかしスザクの攻撃は止まらない。更なる連撃が何度も彼を襲う。
彼の行動を予測し、どうにかそれらをしのいでいくが、彼の身体はもはやガラクタだ、すぐに限界は訪れる。
すくい上げるようなアッパーでガードをこじ開けられる。
(しまっ…!)
悔恨の声を出す間もなく、彼は腹部に強烈な一撃をもらい吹き飛ばされた。
そのままの勢いで壁に激突し、ずるずると滑り落ちていく。
「ご、ぐ…がはっ!げほっえほっ」
たまらず、口から血を吐き出す。今ので内臓がイカれたらしい。
壁との激突の際に額も切れたのか、視界が真っ赤に染まっていく。だが、それでも――
「ぐ、ぅ…」
「…まだ立ち上がるのか」
止まる事などできない。壁に手をついてライは無理矢理に身体を起こした。さすがに驚いたようにスザクの動きが止まる。
全ての武器を奪われ、両足を折られたルルーシュにはそれらを見ている事しかできない。耐え切れず彼は叫んだ。
「やめろ、もうやめてくれ!早く逃げろライ!本当に死ぬぞっ!!」
「君を、逃がし、たら…そうす、るよ。だって、僕たち、は」
都合も義理も過去も関係ない。なぜなら自分達は。
「友達、だろ」
友達だから、見捨てられない。
そんな、何よりも単純で純粋な理由が彼を動かしていた。
576:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:01:18 2SiFM7MM
支援!
577:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:02:06 x821dxKv
支援
578:とうふ(13/16) ◆VWLH9tMv3Y
08/09/15 23:03:29 vNQ0nix6
「――っ、この、わからず屋がっ!」
ルルーシュはあらん限りの力を持って、ライの目に視線を合わせた。
その眼に浮かぶはもはや消える事のない刻印。
「俺を見捨ててここから逃げろっ!」
「な、ルル…っ!」
「ルルーシュ、お前…っ!くそっ、逃がすものか!」
絶対の命令、王の刻印の翼がライを捕えた。
ライの脳に絶対の遵守項目として「逃走」が刻み込まれる。
スザクが駆け出しているが、遅い。一人だけの逃走に徹するならライは絶対に逃げ切るだろう。
「…っ!!…逃げ…っ、置い、て」
足が逃走しようとライの足が勝手に動き出し始める。
しかし、動き始めただけで、その動作は非常に緩慢だった。
握りしめた拳から血がしたたり落ち、彼はその足を砕けよと言わんばかりに地に叩きつけた。
「嫌、だ」
彼は意思の力でギアスを抑えつけ、『嫌だ』と言った。
579:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:05:07 2SiFM7MM
支援
580:とうふ(14/16) ◆VWLH9tMv3Y
08/09/15 23:06:21 vNQ0nix6
「そんな、ギアスを拒否…!?」
「――!?ユ、フィ」
その光景はスザクの脳裏にあの光景をフラッシュバックさせた。
血の通わなくなった白い頬。震える手で自分の手を握った彼女。
『日本人を虐殺しろ』というギアスに逆らい、ただ彼に感謝だけを告げて逝った主君――
(違うっ!)
止まりそうになった足を無理矢理にスザクは動かす。
そうだ、違うのだ。ユフィを殺した悪魔の力を持つ奴等に懺悔も容赦も要るものか――!
「もう、黙れ!」
ライの懐にまで間合いをつめたスザクはライの首に手刀を振り下ろした。
ガタのきた身体ではそれを防ぐ手もなく、ギアスを抑えつけるのに精一杯の今の状態では避けられるはずもなかった。
首元の衝撃により意識が強制的に断たれ、なす術もなく彼は崩れ落ちた。
「ライっ!」
「騒ぐな、意識を落としただけだ。後は…君だけだ、ルルーシュ」
そう言いながらもスザクの目はライに向けられていた。血に塗れながらも、ギアスに逆らってまでも、友を守ろうとした男。
助け起こす事さえしなかったが――殺意しかなかった目が理不尽さと悲しみに満ちたものに変わる。
「…知らないんだ、君は。あいつが、友達なんかに値しないって事を」
だがそれも一瞬の事。すぐに目は殺意に満ち、その視線はルルーシュを貫いた。
銃をルルーシュの心臓に定めたまま、ゆっくりと近づいていく。
581:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:07:06 2SiFM7MM
支援!
582:とうふ(15/15) ◆VWLH9tMv3Y
08/09/15 23:09:04 vNQ0nix6
「君達を皇帝陛下に引き渡す。二人ともその場で裁きを受けるんだ」
ある意味真っ当な処置ではあるかもしれない。
だが、事実は違う。その見返りこそが目的。スザクは手に入れるつもりだった。
彼が求める席、ナイトオブワンに近づくための地位――ナイトオブラウンズの地位を。
それを悟ったルルーシュは更に憎しみの混じった視線を向ける。
「友達を売っての出世かっ!」
「許しは請わないよ、ルルーシュ、ライ。だって友達だろう、俺達は」
「貴様がそれをっ!ぐっぁ」
ライにしたように、ルルーシュの首筋に手刀を叩き込む。
意識を失い、完全に地に倒れこむルルーシュには目もくれず、ライのナイトメアのキーを探すべくライに近づいて行った。
ランスロットが破壊された事は彼にもわかっていた。修復するにせよ一から作るにせよ、今の状況では乗って帰る事は不可能だ。
ならばライのナイトメアをいただくしかない。
見下ろすスザクの目は真っ黒に塗りつぶされており、以前確かにあったはずの光は失われてしまっていた。
この数日後、ゼロの死亡が全世界に報道された。
ブラック・リベリオンと名付けられたこの戦いは黒の騎士団、ひいては日本の敗北に終わった。日本は2度敗けたのだ。
ある者は絶望し、ある者は嘲笑い、ある者はゼロは死んでいないと現実を認めなかった。
そのようなショックの中では、二人の学生が消え、そしてただ一人だけが戻ってきた事など彼らの周囲を除けば誰も気に留めなかった。
しかしその一年後。再び、いや、世界はより大きな激動の渦に巻き込まれる事となる。
「そう。間違っていたのは俺じゃない。世界の方だ!」
仮面の王を起点に、再び世界は試される。
583:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:10:25 2SiFM7MM
支援
584:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:11:48 tlp8FyfR
支援
585:とうふ ◆VWLH9tMv3Y
08/09/15 23:13:03 vNQ0nix6
以上で投下終了です。
支援ありがとうございました。レスが多くなってしまいすいません。
レス数の計算を失敗してしまい、最後にいきなりレス数が変わってしまいました。すいません。
>>567
すいませんでした。ルールを無視してしまって申し訳ない
586:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:17:25 2SiFM7MM
>>585
とうふ卿、初投下乙&GJでした!
まぁ、徐々に慣れていけばいいと思いますよ
息を飲み、読み進めていきました
GJ……GJだと言った!
続き、ライがどうなったのか、が非常に気になりますね
貴方の次の投下を全力を挙げて待たせていただきます!
587:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:32:35 3ZCkE1Qr
45分から投下したいのですがよろしいでしょうか。
10レスほど予定しています。
588:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:35:33 j3NPjmcS
支援しますよ
589:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:37:00 tlp8FyfR
支援します。
590:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:43:45 3ZCkE1Qr
では投下します。
591:23話派生
08/09/15 23:44:51 3ZCkE1Qr
ルルーシュ皇帝率いる神聖ブリタニア帝国と、シュナイゼル殿下のダモクレスと
超合衆国の黒の騎士団連合軍との戦いの火蓋が切って落とされた。
僕はただその様子を見守るしかなかった。
シュナイゼル殿下の野望も、ルルーシュの覇道も、僕には認めることができなかった。
どうして、こんなことになってしまったのか。
こんな世界へとなってしまったのか。
592:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:45:18 j3NPjmcS
支援
593:23話派生
08/09/15 23:46:28 3ZCkE1Qr
ルルーシュがアッシュフォード学園での超合衆国への参加を申し込んでいる頃、
シュナイゼル殿下は天空要塞ダモクレスより、フレイアをペンドラゴンへと落とした。
結果はかつて世界の中心とも言われたブリタニアの首都の壊滅だった。
そして、シュナイゼル殿下のルルーシュへの宣戦布告。
それもナナリーを使っての大きな揺さぶりだった。
表向き、動揺を見せず、妹のナナリーを切り捨てたルルーシュだったが、
内心はかなりの痛みを感じていたと言う事だけはわかる。同じ兄としての共感だろう。
彼が、どれだけ妹を愛していたか。大事にしていたかわかるから・・・。
594:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:47:24 j3NPjmcS
支援
595:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:47:36 tlp8FyfR
支援
596:23話派生
08/09/15 23:48:50 3ZCkE1Qr
そして、今眼の前でシュナイゼル殿下の野望を初めて知った。
騎士である自分でさえ知らなかった野望。
いや、うすうす感じていた。この男から感じた深い憂鬱と共にくる野望を。
傍に居た期間こそ短いが、どれだけ優秀な人であるかは感じ取っていた。
そう、その才能こそが、彼を退屈にさせた。達成感というものが無いのだ。
何をしても1番であり、すぐに究めてしまう天才。
だからこそ、協力し、喜びを分かち合うということがないのだろう。
たとえ、そのような場面があっても、本来の力を抑えてしまうのだろう。
だからこそ、満たされない。絶対的なまでの孤独を感じてしまう。
597:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:49:01 tlp8FyfR
支援
598:23話派生
08/09/15 23:50:25 3ZCkE1Qr
神になろうと言うシュナイゼル。だが、それは真実であり嘘だろう。
彼はもしかしたら楽になりたいのかもしれない。
自分に敵対し、自分を超える存在を見たいのではないか。
ルルーシュならば、自分を超えられると、だからこその行動。
何故かそう感じる。
思えばこれまでの手段において、ルルーシュを追い詰めながらも何処か抜け道を残す。
その印象を受けた。中華での反乱しかり、黒の騎士団内部分裂しかり。
そうやって、育てている様な気さえする。
599:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:51:18 tlp8FyfR
支援
600:23話派生
08/09/15 23:52:18 3ZCkE1Qr
案の定、それを聞いたコーネリア殿下が剣を抜く、まずい!
思わず駆け出す。間に合うか・・・・・・。
結果として、腹に1発、足に1発当たっていた。
気を失ってしまっているが、治療さえすれば助かる。
すぐに衛生兵を呼び、運ばせる。
殿下は、そんな僕をただ眺めていた。
601:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:53:12 tlp8FyfR
支援
602:23話派生
08/09/15 23:54:32 3ZCkE1Qr
そして、処理が終わり、立ち上がった僕に殿下は言う。
「君も反対かな?ライ」
「・・・僕は、貴方の作ろうとする世界に賛同することができない。
そして、ルルーシュたちの成そうとする事にもです。
世界は一人一人のものだ。誰かが押し付けるものでは無い。
誰かから導かれた答えを与えられてそれで良しとしてはいけない。
人々はそこまで愚かでは無い。
もう誰かに支配される世界であってはいけないんだ!」
そう、人は一人一人が自分の王なのだ。誰かに支配されるものでは無い。
かつて王であったときには考えもしなかったこと。
603:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:55:29 tlp8FyfR
支援
604:23話派生
08/09/15 23:56:23 3ZCkE1Qr
「それは、狂王としての意見かな?それとも・・・」
「ライとして、世界の色を失い、そして新たに見つけた一人のライという人間の意見です」
例え、理想だとしても、気付いてしまったのだ。
「どうやら我々の望む世界が違うようだね。残念だよ、君の事は好きだった。
これまでの功績もある。
ルルーシュに付く用でも無いし、コーネリアと共に立ち去りなさい」
そう言って背を向ける。見逃してくれると言うのだ、彼は。
今の僕にはクラブも無い、只の騎士。利用価値は終わったのだと言う。
それは、彼の最後の温情なのかもしれない。
結局この方の素顔を最後まで見る事の出来なかった僕にとっての褒美なのかもしれない。
深く一礼し、部屋を出る。
その後はシャトルに眠ったままのコーネリア様を載せ、脱出する。
605:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:57:35 tlp8FyfR
支援
606:23話派生
08/09/15 23:58:27 3ZCkE1Qr
エリア11となった日本のアッシュフォードに行き、コーネリア様を預けた。
ミレイさんに事情を話し、彼女に託し、すぐさま動く。
この戦いを見守るのが、僕の役目だ。
死を恐れることなく突撃するブリタニア軍。
フレイアだろうが恐れないその姿は、かつての僕の罪と同じだ。
”ギアス”
恐らく彼、ルルーシュも使ったのだろう。
今さら過去のことで悔やむことも、恐れる事も無い。
ただ、忘れない。それだけしか出来ない。
もう、彼らに許しを請うことも、贖うことも出来ないのだから。
こんなにも美しい世界で、人々の命の輝きが消えていく空。
もしも、神が居るのなら、何を思うのか。
それは誰も知る事は無い。
607:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:59:18 j3NPjmcS
支援
608:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/15 23:59:28 tlp8FyfR
支援
609:快風
08/09/15 23:59:37 3ZCkE1Qr
投下終了です。
ライ、傍観END。
自分のシュナイゼル観とも言うべきものでしょうか。
彼には某漫画の螺旋の神様的存在をイメージします。
故にこのような作品へとなりました。
ライとしては、シュナイゼルの方法もルルーシュの方法も、
賛同できないからこその行動となります。
特に、ギアスを使った兵に関しては、かつての自分の罪そのもの。
だからこそ、そちらへの陣営は行かないでしょう。
シュナイゼルはそこら辺も読んでます。
異色なENDかも知れませんが、楽しんでいただけたら幸いです。
610:快風
08/09/16 00:00:54 9Na1Woj2
ちなみにこれまでのシリーズのIFというか、派生話です。
あちらとは設定ぐらいしか関係ありません。
611:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 00:02:06 tlp8FyfR
乙でした。
何かシュナイゼルが悲しそうでしたね。盟友に裏切られたような気分かな?
次回の投下も楽しみにしています。
612:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 00:08:19 FaNrXEG8
>>610
快風卿、GJでした!
>>602、処理というか処置では?
ライもルルーシュ見てるとかつての自分見てるみたいで辛いんでしょうね
貴方の次の投下をお待ちしております!
613:快風
08/09/16 00:20:35 9Na1Woj2
>>611
そうですね、ここまでの過程で、シュナイゼルの苦しみを理解していた
と言う事を感じたりしていたライですから。
彼となら、同じ目線で付き合うことができたからということでしょうか。
>>612
はい、そのような誤用があったとは、確認ありがとうございます。
ルルーシュにしても、そのように見ていますしね。
感想ありがとうございます。
614:とうふ ◆VWLH9tMv3Y
08/09/16 00:29:20 Y3XkZ7E6
>>586
ありがとうございました。
次は失敗しないように頑張ります。ライの動向などいろいろ頑張って書きたいと思います。
615:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 00:31:03 Y3XkZ7E6
>>610
快風卿、乙でした。
シュナイゼルが寂しそうな感じがそこはかとなく…本編では見えづらかった
彼の人間性が垣間見えたように感じました。
次回の投下も楽しみにしております
616:快風
08/09/16 00:36:28 9Na1Woj2
>>615
今回の話を書く前に23話を見直すと、そこはかとなく悲しそうな印象
を受けたということと、現在書いてるシリーズのために、色々と、
シュナイゼルについて調べた結果、このような表現にしました。
彼の人間性を感じていただければ自分としては成功かな?と。
感想ありがとうございます。
617:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 01:20:03 hVixAh83
>>613
快風卿GJです
本編を今見ましたがシュナイゼル怖いよ!
618:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 07:38:28 OzaF1ehh
とうふ卿、快風卿
投下終了したら、コテハンは外した方が良いと思われる。
619:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 11:18:38 hVixAh83
誰もいない…小ネタを投下するなら今の内!
ウザルイ
スザク『違う…ナイトオブラウンズは、俺の知っているブリタニア人とは違う!(10以外)
ナンバーズというだけで俺を蔑み、見下していた者達とは違う!』
その昔、スザクが慕っていた桐原は、ブリタニア人に無礼討ちされた
テロリストを支援した それだけの理由である
スザク『ライ、知っているか?今でこそブリタニアで語り継がれる英雄、閃光のマリアンヌはな、元は平民出の庶民だったんだ
嘘ではない。ルルーシュに聞いた話しだ
僕達も…KMFの腕で成り上がり、人の上に立つことが出来る!』
620:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 11:23:33 hVixAh83
スザクがライに『僕達』という言葉を使ったのは、これが初めてである
ライ『スザク…ライは生まれついての皇族にござる
皇族はフラグメイカー如き者。
フラグメイカーの成すべき事…それは恋をして、フラグを建てまくる。これにつき申す』
ライは、元はゲームキャラクターであった自分を愛してくれているスレ住人に報いる覚悟を語っただけだったが
本編ではウザクやら卑怯者やら裏切り者やら、R2で散々な目にあっているスザクにとって、その言葉は…
スザク『……』
ビリッビリッビリ(折り鶴を破る音)
621:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 11:37:45 hVixAh83
以上、小ネタ終了です。
元ネタ知らない人がいたらすみません
スルーしてください
622:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 11:42:20 FaNrXEG8
>>621
元ネタは知らない
故にGJとだけ言っておきます
そして誰も居ないことはほとんど無い、とも言っておこうか
貴方の次の投下をお待ちしております!
623:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:13:05 XOyfUlZG
新参ですが、投下してもいいですか?
20分ごろ投下したいです。だいたい15レスです。支援おねがいします。
624:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:18:08 5MqHZKrx
支援します
625:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:20:54 gGYNMmA6
できる限り支援します。
626:黒猫にゃー子
08/09/16 20:21:28 XOyfUlZG
そろそろ投下します。
タイトル;終わりと始まりの予兆
カップリング:カレン
ジャンルはシリアスだと思います
627:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:23:48 5MqHZKrx
しえん
628:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:23:50 gGYNMmA6
支援
629:黒猫にゃー子
08/09/16 20:24:07 XOyfUlZG
行政特区日本発足記念式典。
僕はその会場から少し離れた所に跪いていた。目の前には、ユーフェミア殿下が片手に銃を持ち、立っていた。
脚が痛い。血が流れ出ていた。
彼女は、僕を置き去りにして式典会場に向かっていく。日本人を皆殺しにするつもりだ。
最後の賭けだ。
「ユーフェミア!僕の身体には、半分日本人の血が流れている!僕はまだ生きているぞ!こっちにきて僕を殺せ!!」
彼女は振り返り、僕の顔を見て、再び銃を向ける。
やるしかない。ギアスに支配されている者に、僕のギアスが通じるかどうかはわからない。でも、やるしかないんだ。
「ユーフェミア・リ・ブリタニアに命じる!どんな人間であろうと、絶対に殺すな!!」 「ぐあっ!」銃弾が右肩に当たった。痛みで気が遠くなる。
やはり、ギアスが作用している最中は、僕のギアスは通じないのか?
630:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:25:03 5MqHZKrx
支援
631:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:25:19 gGYNMmA6
支援
sage忘れ失礼しました。
632:黒猫にゃー子
08/09/16 20:26:34 XOyfUlZG
だが、諦めるわけにはいかない!
「絶対殺すな!!どんな人間も傷つけるな!」 「う゛ッ!!」 右胸を銃弾が貫いた。もう叫ぶこともできない。
「うぐぅ…まだ、まだだ…」こんなことあってはならない。必ず止めなければ。
「日本人は、早く死んでください!」ユーフェミアは、倒れている僕を見下しながらそう言った。
もう一度
「ユーフェミア・リ・ブリタニアに命…じる。絶対に…殺しちゃ…」
目の前がどんどん暗くなる。「だ…め…だ……」
くそッ…心の中でそう言いながら、みんなの事が思い浮かぶ。
記憶を失った僕を助けてくれた、生徒会のみんな。今まで一緒に戦ってきたスザク。
よく、三人で仲良く話した、ルルーシュにナナリー。
633:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:27:14 5MqHZKrx
sien
634:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:27:17 gGYNMmA6
支援
635:黒猫にゃー子
08/09/16 20:29:28 XOyfUlZG
そういえば、もしルルーシュに何かあったらナナリーを守ってくれと頼まれたな。
そして、記憶探しを手伝ってくれた、僕が恋した…カレンのことを。
意識が、薄れてゆく……
…話し声がする。僕は生きてるのか。
「はぁ…。一体なにがどうなってるの?ユーフェミア殿下が突然、イレブンの虐殺命令、おまけにその殿下は瀕死の状態だしさぁ」
えっ?ユーフェミア殿下が瀕死の状態って…。
「そんなこと、私に聞かないで下さい」
「それに…ライ君まで…。スザク君もショックが大きいね。あれは。デヴァイサーを二人も失うのは痛いなぁ」
「不謹慎です!怒りますよ!」
状態がわからない。とにかく起きよう。
「うッ」起き上がろうとした時、身体に痛みが走った。
636:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:31:13 gGYNMmA6
支援
637:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:31:26 5MqHZKrx
支援
638:黒猫にゃー子
08/09/16 20:32:53 XOyfUlZG
「あっ!ライ君!気がついたのね!よかったわぁ!!ロイドさん!」
「あれぇ?もう大丈夫なの?君、凄いねぇ。んふふ、んふふふ」ロイドさんは、おかしな笑い声を上げながら、僕の顔を覗いてきた。
「ええ。なんとか大丈夫みたいです。」痛みに耐えながら起き上がった。
「まだ起きちゃだめよ」
「いえ。なんとか。あの…それよりも状況は?…ユーフェミア殿下は無事なんですか!?」声が身体に響く。
「状況は最悪」
ロイドさんは、今の状勢を教えてくれた。
ユーフェミア殿下がもうだめかもしれないということ。特区日本は失敗に終わり、黒の騎士団がトウキョウ租界に攻め込んでいること。すべて僕の責任だ。そう思った。
「そう…ですか。あの、スザクは?」
「ユーフェミア殿下の所にいるわ。」
スザク…
「そうだ!セシル君、そろそろ格納庫に行こう」
「わかりました。じゃあライ君、ちゃんと寝てるのよ」
「はい」二人はなにをしに、行ったんだ?
それにしても、あの時のユーフェミア殿下の感じはギアスだった。やはりゼロがギアスを…。なんにせよ、ここで寝ているわけにはいかない。僕にやれることをやらなくちゃ!
639:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:33:51 5MqHZKrx
sienn
640:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:34:53 gGYNMmA6
支援
641:黒猫にゃー子
08/09/16 20:35:49 XOyfUlZG
着替えて格納庫に向かった。とにかく今は、黒の騎士団が近づいてきている。ゼロがギアスで、ユーフェミア殿下を操ったのか、確かめなくては。
目の前にあるのは、ランスロット・クラブ。僕のナイトメアフレーム。そしてその隣には、クラブのキーを持って頬を赤く腫らしたロイドさんと、やっぱり来たという顔をしたセシルさんがいた。
「ライ君!寝てないとだめじゃない!」
「すみません。でも、確かめたい事があって。それに、こんな時に、呑気にねていられませんよ。」
「もうっ!」
「あの…ロイドさん?どうしたんですか?それ」
「あはぁん。君もいくの?キーを奪ってさぁあ」なんとなくわかった。
「はい。どうせ止めても行くんでしょ」そう言ってロイドさんは、僕にキーを渡した。
「ありがとうございます。じゃあ行ってきます」
642:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:36:11 5MqHZKrx
支援
643:黒猫にゃー子
08/09/16 20:37:56 XOyfUlZG
「あー。あと壊さないで持って帰ってきてよね。色々とさぁ」
「…?わかりました」
「気をつけてね。ライ君。無理しちゃだめよ。」
「はい。セシルさん」
僕はクラブに乗り、機体のチェックを終えたあと、アヴァロンから飛び出した。
今回は、フロートユニットを装備していない。
ゼロの居場所がわからない限り、行き場がない。取りあえず中心部に向かった。
進むうちに、何機もの無頼の姿があった。だが…
「この程度、何ともない!」しかし、身体はかなりきつかった。
それを堪えながらも、次々と無頼を撃破していく。この場は、容易に突破できた。だが銃で撃たれた場所に激痛が走り、生暖かいものを感じた。そう長くは、たたかっていられない。
少し先に進むと、大きな爆発音が聞こえてきた。
644:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:39:38 5MqHZKrx
しえん
645:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:39:49 gGYNMmA6
支援
646:黒猫にゃー子
08/09/16 20:40:40 XOyfUlZG
ランスロットと紅いナイトメア…スザクとカレンだ。カレンは、黒の騎士団の一員で、あの紅いナイトメアのパイロット。そして強い。
ランスロットの左腕が無くなっていた。
おそらくスザクは、ユーフェミア殿下の敵を取ろうと、ゼロを探しているはず。
僕もゼロには聞きたいことがあったが、カレンに言うことがあった。
「スザク、大丈夫か?」
「ライ!?どうして君が!?式典で重傷を負っていたはずじゃ!?」
スザクは、驚きながらも怒り狂った声で答えた。
「ああ。なんとか動ける。それに、寝ていられる状況じゃないだろ。ゼロを探しているんだろ?ここは任せて先に行け」
「しかし!」
「ユーフェミア殿下の敵をとるんだろ?」
「でも、君の身体は!……いや。わかった。じゃあ、ここはませた」
647:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:42:54 5MqHZKrx
支援
648:黒猫にゃー子
08/09/16 20:43:51 XOyfUlZG
まるで何かを、悟ったかのようにそう言って、この場を離れた。
「…カレン」
「いいの?スザクに行かせて。あなた一人じゃ、私に勝てないわよ。まぁ、二人いたって負ける気しないけどね!」
僕を挑発するかのように、軽く笑いながら言った。
だが、それを無視して話しを切り替えた。
「カレン。黒の騎士団からぬけるんだ。ゼロを信用しちゃいけない!」
「どうして?ゼロのなにがわかるっていうの!?」
「わからないさ。ただ…危険だということはわかる!なにかこう…自分の目的のために、行動しているようにしか思えないんだ」
「勝手なこと言わないで!ゼロは、私たち日本人の為に一緒に戦ってくれているの!だから、ゼロは私が守る!!」
やはり説得は無理か!
だがゼロがなんのために戦っているのか、それがわからない限り、黒の騎士団は危ない。なら…
「そこから無理矢理にでも引きづり出して、連れて行く!!」
649:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:44:45 YxjS/Fok
支援
誤字ありました
ここはませた
ここは任せた
650:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:46:03 gGYNMmA6
支援
651:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:46:24 5MqHZKrx
しえん
652:黒猫にゃー子
08/09/16 20:47:57 XOyfUlZG
「そう。なら…やってみなさいよッ!!」
カレンの言葉を聞き終わった瞬間、紅いナイトメアは目の前にいた。とっさにクラブの上体を下げる!
「くっ!」
息をつく間もなく、次の攻撃が連続して繰り出される!
「どうしたの?そんなんじゃ、私に勝てないよ!!」
一旦、離れて体制を立て直す。可変ライフルを放り投げ、ツインMVSを持ち、突進した。
「はあぁ!!」避けられた。が、反撃の隙を与えないように、なんども斬り込んむ!
動きさえ読んでしまえば…。
そして…!バランスを崩した紅いナイトメア。ここで振り上げれば、終わる。だが、その時、カレンの言った言葉が脳裏によぎる。
(ゼロは私が守る!!)
本当に良いのか!?彼女の想いをねじ曲げてまで。
これで…良いのか?
ズガン!大きな音が響き、紅いナイトメアの異常に長い手が、クラブ顔面を鷲掴みにしていた。
「捕まえた!これで最後よ!」
653:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:50:02 5MqHZKrx
sienn
654:黒猫にゃー子
08/09/16 20:51:13 XOyfUlZG
「くそッ!」
迷ってる最中に、捕らえられていた。あれを使われたら…終わる。
はずなのに、一向に発動する気配がない。
「…ねぇ。今ならまだ大丈夫。…黒の騎士団に入って」
嬉しかった。でも…
「すまない。それはできない。ゼロのもとでは戦えない」
「どうして!?あなただって、私と同じハーフでしょ!?日本人の血をひいてるのよ!…そんなに今の生活がいいの?ブリタニアの犬になって。人の上に立つのがそんなにー」
「違う!!」カレンの話しを割って答えた。
「違う。ブリタニアの中から変えようと…スザクと一緒に日本を変えようとしたんだ!…それに、ゼロは信用できない。だから…」
「そっか…じゃあ、さようなら」寂しそうに言った。
クラブの顔から下へ、徐々に表面が沸騰したかのように泡立つ。
最後に伝えたいこと…
「カレン…好きだったよ……」
655:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:53:53 5MqHZKrx
sien
656:黒猫にゃー子
08/09/16 20:55:05 XOyfUlZG
「えッ?」カレンは驚いていた。そしていつの間にか、紅いナイトメアの右腕が下に垂れ下がっていた。
「なんで…今さらになってそんな事…言わないでよ!」
カレンは、擦り切れそうな声で喋り出した。
「そんなの…私……私も!ー」
最後の言葉を、発しようしたその時、目の前は真っ白な閃光に包まれた。
カレン…スザク…みんな
ーーークラブは頭から胸まで無惨に散っていた。
ーー「ナナリーがいなくなったら、俺はなんのために…。なんのための独立戦争だッ!ユフィまで犠牲にして…」
「見えたぞ。神根島だ」
「取り返す。だれが敵であろうと!ナナリーを!!」
ーー「待っていろ、ゼロ!!必ず俺が…!!」
ーー「扇さん!?大丈夫ですか!?……でもどうやって…。ッ!?あれは、ランスロット。アイツがここを離れる理由なんて…」
「ごめんなさい、ライ…」
657:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:57:52 Y8gp1fw0
支援
658:黒猫にゃー子
08/09/16 20:58:58 XOyfUlZG
ーーー神根島、謎の神殿の中
「カレン。ここにいるということは、ライは…」
「私が…殺した…」
「そう…か。君もゼロの正体を知りたくないか?」
「なにを今更…」
「君にも立ち会う権利がある」
「あッ!まてぇ!!」
スザクはゼロに銃を向けて、引き金を引いた。
仮面のてっぺんに貫通した。そして、仮面が割れた…。
「なんで?どうして!?」
「信じたくはなかったよ…」
「そんな…。ルルーシュが…」
「そうだ。俺がゼロだ。黒の騎士団を率いて、神聖ブリタニア帝国に挑み、ゼロとして世界を手に入れる男だ!」
ルルーシュがゼロの正体だった。
「ライ。あの時の約束…覚えているか?お前は…」
そしてーー
「スザク!!」
「ルルーシュ!!!」
659:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 20:59:31 Y8gp1fw0
支援
660:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:01:48 5MqHZKrx
支援
661:黒猫にゃー子
08/09/16 21:03:05 XOyfUlZG
投下終了です。
文字、レス数間違えてすみません。いろいろ間違いだらけですけど最後まで支援ありがとうございました。
662:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:14:31 gGYNMmA6
GJ、お疲れ様でした。ここで終わるのでしょうか、是非とも続きが読みたい作品です。
あと、誤字というほどではないのですが、「ー」を「―」に置き換えた方が良いと思われる箇所が多数あるようなのですが……。
663:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:15:52 FaNrXEG8
>>661
黒猫にゃー子卿、初投下乙&GJでした!
なんか切なさが止まらない
これは続くんでしょうか?
続くならば大変期待してもよろしいですか
貴公の次の投下を全力でお待ちしております!
664:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:20:00 XOyfUlZG
662さん
すみませんでした。
次からは気をつけます。
665:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:21:04 5MqHZKrx
GJでした。
カレンと聞いて読んでみたら、敵同士とは・・・。
こういう話も良いですね。
続きを期待しつつお待ちしてます。
666:保管者トーマス ◆HERMA.XREY
08/09/16 21:24:53 gGYNMmA6
では、修正しておきました。
改めまして、今後とも宜しくお願い致します。次回の投下を心よりお待ち申し上げております。
667:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:27:22 XOyfUlZG
保管者トーマスさんありがとうございまし。
またがんってはらせてもらいます。
668:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:30:02 5MqHZKrx
では、次は自分が投下させて頂いても良いでしょうか?
本編のみで11レス程度使用しますので支援して頂きたいのですが・・・。
669:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:30:31 XOyfUlZG
保管者トーマスさんありがとうございまし。
またがんばって貼らせてもらいます。
670:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:32:14 Y8gp1fw0
了解、支援します。
671:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:34:01 5MqHZKrx
有り難うございます。ではその前に例の如く注意書き等を少々。
タイトル 〜 胎動(中編)〜
カップリング 無し
前作 〜 胎動(前編) 〜 の続きになります。
話の根幹は黒騎士ルートを通ってのR2準拠ですが、もう色々と破綻してますので、
出来ればIF物として読んで頂ければ幸いです。
以下注意点
●暗いお話。
●前半部分は以前捏造したライの本名で進み、後半は無理矢理戻してます。
●王様ライの性格は微妙。相変わらず自分の想像が入り過ぎてます。
●ロロの設定も性格もオリジナル入ってます。
●ライもV.V.も皇帝も黒いです。お好きな人はご注意下さい。
では、投下行きます。
672:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:35:15 Y8gp1fw0
支援
673:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:36:42 5MqHZKrx
〜胎動(中編)〜
謁見の間での、傍目にはおどろおどろしく聞こえる会話が終わりを告げた後、きらびやかな衣服に着替えさせられたライゼルは、
二人に誘われるがまま薄霧がたちこめる廊下を眉間に縦皺を作りながら歩いていた。
―神を殺し、世界の嘘を破壊する―
それについて、彼は確かに協力すると言った。それが母と妹の仇になると考えたからだが、
それ以降、二人からは一体どうやって神を殺すのか。
その具体的な説明が一切無かったからだ。その事に若干の不満を抱きながらも、言われるがままに二人の後ろを歩いていたが、
建物の中に霧がたちこめるような珍妙な場所を歩かされ、更にはその霧が進むにつれて濃さを増してゆくのに対しても、何の説明も無い。
遂に我慢出来なくなった彼は、苛立ちを隠す事無く2人の背中に険のある声を浴びせた。
「何処に連れて行こうと言うのだ!?」
「とても良い所だよ」
「付いて来れば良い」
彼が不機嫌だと言うのは、声を聞いただけで容易に想像出来るにも関わらず、V.V.から返って来たのは何とも曖昧な返事だけ。
皇帝に至っては、端から説明する気ゼロの返答しか返って来ない。
そんな2人の答えとは言えない答えに少々呆れると、
「まさか、この廊下は黄泉の国へでも繋がっているのではないだろうな?」
ライゼルは馬鹿にするかのように軽口を叩いた。当然、彼自身黄泉の国など信じてはいない。
戯れ言のつもりでつい口走った台詞だったのだが、その言葉を聞いた瞬間、前を歩いていた二人はピタリと止まって同時に振り返ると、
「面白い事言うね」
「今の問い掛け気に入った」
674:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:36:51 Y8gp1fw0
支援
675:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:39:22 5MqHZKrx
V.V.は童でも見るかのような表情で返し、皇帝は口元を僅かに釣り上げて微笑を浮かべた後、
「それに、あながち間違いでも無い」
フッと少し鼻を鳴らすと不満顔を貼り付けている彼に対して言い放った。
ライゼルはその皇帝の台詞に少々面食らった様子でいたが、直に―戯れ言など言うものでは無いな―と思ったようで、
口を真一文字に閉じると黙って2人の後に続いた。
暫く歩いた後、ぼんやりと霧が晴れていったかと思うと、突然不思議な空間に出た。
自分は建物の中を歩いていた筈が、気がつくと広大な空間に立っている。黄金色の夕日が注ぐ広大な空間。
雲海の中に静かに佇む神殿のような場所。その幻想的とも言える光景に、呆気に取られた様子でいる彼を見た皇帝は、
「これは神を殺す武器、アーカーシャの剣という」
誇らしげに説明を行ったが、それを聞いたライゼルは尚更理解出来なくなった。
目の前に広がるのは神殿のような構造物で、どこをどう見ても武器には見えなかったからだ。
「この神殿が武器だと?」
「左様」
「どのようにして使うのだ?」
これは最早、自身の理解の範疇を越えていると判断した彼は、より詳しい説明を求めたが、
「気が早いよ。まだその時じゃ無いんだから」
「ではそれまで何をしていろと言うのだ?」
クスクスと笑い声を洩らしながら、V.V.に嗜められた彼が怪訝な様子で問い掛けると、
「ある男の監視を頼みたいんだよ」
「監視だと?」
何とも間抜けな言葉が返って来た為、彼は、一瞬V.V.がふざけているのかと思った。
眠りから叩き起こされて最初に言われた言葉が、―神を殺すから協力しろ―。
いや、その事は気にしてはいなかった。だが、壮大な話を聞かされた後にこのような非現実的な場所にまで案内されて、
否が応にも気持ちが昂って来た所に言われた言葉が男の監視。
この落差は一体何なのだと思った彼が眼で続きを促すと、
676:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:39:29 Y8gp1fw0
支援
677:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:42:00 5MqHZKrx
「ああ、実際に監視する必要は無いよ。部下を一人付けるから、その子から状況を聞いて、僕に報告してくれるだけでいいよ」
「小間使いのような事を私にやらせる気か?」
次の言葉は、ライゼル自身が先程対等であると宣言したというのに、まるで自分を下に置こうとする発言だった。
それが気に食わなかったライゼルは噛み付くように言ったが、V.V.はそんな彼の言葉をヒラリと躱すように言う。
「面白いと思うけど?」
「本当に面白いならお前がするだろう?」
「二人ともやめよ」
突如として皇帝の制止が入った。その事には納得がいかなかったが、皇帝の有無を言わせぬ眼差しを見て、
「理由ぐらいは話してもらえるのだろうな?」
臆する事無く念を押す様に伝えると、やっと先程からの不満が解消されそうな言葉が返って来た。
「我々の計画に一つ、欠けている物を持っている女がいる。彼奴はその女を誘き寄せる―」
「餌と言う訳か。その女の名は?」
続きが気になったライゼルは平然と皇帝の言葉を遮って問うと、そんな彼の態度に、皇帝は少々苦笑しつつも女の名を告げた。
「C.C.という」
「人間の名では無いな」
その女の名前を聞いた瞬間、彼は率直な感想を口にした。
しかし、そこであることに気付くと、側に居るV.V.に視線を落とす。
すると、視線が会ったV.V.は
「当たり。彼はそんな彼女を誘き寄せる為の餌。君は餌の監視」
良く出来ましたと言った様子で答えた。その答えを聞いたライゼルは両腕を組んで押し黙ると、皇帝と同じ様に黄昏の空間に視線を移した。
与えられた役目は監視する事。それだけを聞けば彼の心を動かすには程遠い。
ネズミを誘き出すのであれば、その男を公開処刑にでも何でもすればいいというのが彼の意見だったからだ。
だがそれをしないとなると、何かしらの理由があるのだろう。
その事に対して少々疑問は残ったが、ライゼルは視線はそのままに鋭さを増した瞳で、どちらに言うでもなく命じるように告げた。
678:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:42:40 Y8gp1fw0
支援
679:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:45:53 5MqHZKrx
「その男の事を話せ」
「やる気になったの?」
どうやら本当に引き受けるとは思っていなかったようで、V.V.は少々驚いた口調で彼を見上げて問い掛けるが、ライゼルは視線を移す事無く続ける。
「お前と同類の女。ならばその男もギアスを授かってるのだろう?ギアスの力は王の力だ。どのような男か知りたい。その上で決める」
―皇帝、お前もな―とまでは言わなかった。V.V.の協力者である皇帝。
であれば、恐らく持っている筈だと踏んでいた。
だが、今は同じ目的を共有する者同士、この場は下手な詮索などせずに、何れ機会を見つけて聞き出せば良いだけだと判断したのだ。
「よかろう。では話すとしよう」
相変わらず皇帝の視線もそのままだったが、そう言うと話し始めた。帝国に弓を引いた男の事を。
だがその時、僅かに皇帝の表情が緩んだのを彼は見逃さなかった。
それはどこか懐かしむような表情に見え、ライゼルは自身の疑問が少し深まったのを感じながら、皇帝の言葉に聞き入った。
話しが終わった時、ライゼルの心に残ったのはゼロという男に対する純粋な興味だった。
皇帝の話の中に出てきたゼロという男に言い知れぬカリスマ性を感じたのだ。
それはゼロが戦いに破れた敗者とはいえ、彼の興味を引くには十分なものだった。
しかも、今、まさにこの帝都に向かっているという。だが、到着するまでは、まだ若干の猶予があった。
「ゼロという男の詳しい情報が見たい」
「よかろう。後で届けさせる。だが、あくまで監視に徹せよ。何があろうとも殺すな」
その時の皇帝は今まで以上に真剣な様子で、彼はその言葉に益々疑問が深まると同時に少々不快に感じた。
確かに彼自身、用済みとなった餌に用は無いとも思っていたが、そこまで非道な振る舞いをする気はなかった。
何よりも、食い付くまでは生かす必要があり、皇帝の台詞は捕らえた後に言うべき言葉の筈。
だが、それはまるで捕らえる前に自分が殺すように思われているのかと思ったからだ。
680:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:46:06 Y8gp1fw0
支援
681:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:48:59 5MqHZKrx
「そのような愚行を私が行うとでも?侮辱する気か?」
「そうであったな」
「それに、そう言った事はV.V.に言え。私の部下となる者が無能であれば、そのような事になる可能性はあるからな」
そう言うと同時に二人の視線が下に下がると、その先に居たV.V.はやれやれと言った様子で、
「分かったよ。でも、あの子は優秀だから大丈夫だと思うよ。取りあえず今日の所はここまでにしとこうか」
そう言うと無理矢理にも思えるように会話を打ち切ると、再びライゼルに視線を移し手招きするように告げた。
「君は僕に付いて来て。その子を紹介するから」
「分かった。だがどのような者か、どう監視させるか、お前の考えをその者に会うまでに聞いておきたいのだが?」
「それは歩きながら話すよ、ライ」
V.V.がその名を紡いだ瞬間、辺りに冷気が生じた。
その出所に対して、澄まし顔でどうしたのと言ってのけるV.V.に、出所であるライゼルは冷酷な剣幕で告げた。
「私をその名で呼べるのはたった2人。母と妹だけだ」
「これはもう決まっている事。その方が色々と都合が良いんだよ」
そう言うとV.V.は、軽い足取りでライの側まで近付くと、上目遣いで見つめた。
それは端から見れば何とも可愛らしい仕草に見えただろうが、今の彼には憎々しい姿でしかない。
ライゼルは中腰になると、顔を鼻先が触れそうな至近距離まで近づけて、怒気を孕んだ口調で凄む。
「決まっているだと?どういう事だ?」
だが、V.V.はそんな彼の態度を寧ろ楽しむかのように陰惨な笑みを浮かべ返すのみ。
一触即発の空気が周囲を漂った時、不意に後ろから、この疑問に対しては明確な返答が返って来た。
「ライゼルの名は帝国にとってある意味神聖なものなのだ。皇族と言えど名乗る事は許されん。
何れ他の者に紹介する時に、その名は邪魔になる」
「私を紹介するだと?」
思わぬ答えに先程の怒りを忘れて、驚きを隠し切れない表情を浮かべたライゼルが問い返す。
自分はV.V.と共に居て、ゼロの監視をするだけで良いと思っていたからだ。
682:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:49:24 Y8gp1fw0
支援
683:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:52:27 5MqHZKrx
「表に出す事はせぬが、お前の存在はごく近しい者達には知らせる。息子としてな」
「止めろ。私に父親なぞ居らん」
「御主は先程、我らと肩を並べると言った。ならば我らは対等である。対等の者の命令を聞く気にはならん。
それとも、発言を取り消すというのか?」
さっさと立ち去ろうと踵を返した所で、続けざまに放たれた皇帝の言葉にライゼルは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた。
一度言った事を取り消すなど、自身のプライドが許さず、そうまで言われてしまっては最早どうする事も出来なかった。
「……好きにしろ。行くぞV.V.」
しかし、彼の最後の抵抗か、不愉快極まりないと言った口調でそう吐き捨てると、一人元来た道に向かって歩き出していった。
「彼には、ここのもう一つの使い方を教えないとね」
V.V.はそんな彼の後ろ姿を見つめて愉快そうに皇帝に告げた後、小走りで彼を追いかけて行く。
そんな二人を見ながら、皇帝は鋭さを帯びた瞳を作りながら思慮に耽る。
―兄さん、もう嘘は吐かないで下さいよ?
―――――――――
V.V.と共に薄暗い地下施設を案内されている途中、色々な説明を受けた。
この場所の事。ゼロの監視をどのように行うのか等々。
そこまで話すと、V.V.はふと思い出したかのように問い掛けた。
「ライは無茶をするよね。彼に対してあれだけ尊大な態度を取るなんてさ」
その名を呼ばれるのにはまだ不満があったが、最早どうにもならない事を理解していた彼は
敢えて触れる事をせずに答えた。
「……殺されるとでも?それならそれで私は構わん」
そう、ライは本当にそう思っていた。何故なら、元々彼は生きるつもりは無かったのだから。
しかし、隣を歩いている少年、V.V.と結んだ契約のせいで、自ら死ぬ事が出来ない。
V.V.の願いが母と妹の仇を討つ事に繋がるのであれば、今直ぐにでも神を殺して、
今度こそ永遠の眠り―死―を迎えたかったのだ。
彼にとって大切な2人が居ない世界など、その後どうなろうと知った事では無いのだから。
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08/09/16 21:52:46 Y8gp1fw0
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685:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:55:03 5MqHZKrx
そんな思いもあり、仇を取れない事に未練はあったが今の彼は殺してくれるのなら、寧ろ感謝してやろうとも思っていたのだ。
しかし、皇帝はライの不敬を咎める事さえしなかった。その事に対しては、中々懐の深い男だと評価していた。
そんな彼の言葉を聞いたV.V.が笑みを浮かべていると、視線の先に一人の少年の姿を認めて彼の袖を引っぱった。
が、その時になってV.V.は、彼が指輪をしている事に気付き少し疑問を感じ問い掛けようとした。
ライの事はV.V.も本を読み皇帝程では無いが多少の事は知っていた。
だが、その本の中で彼が結婚しているなど何処にも記載されていなかったからだ。
誰から貰ったのか分からない謎の指輪。ひょっとすると、彼が過ごした学園や騎士団の中でそういった相手が居たのかもしれない。
不味い事になる前に、外させるべきだろうかとも迷ったが、指輪の事を下手に追求して自分に嫌疑を抱かせるくらいなら、
聞くべき事では無いと判断したV.V.は、結局見て見ぬ振りをするとライと共に少年の元まで歩み寄った。
「ほら、彼に挨拶して」
「よろしく…お願いします」
その少年はV.V.に促されるがままライに挨拶したが、その仕草は何とも儀礼的で、
それだけでもライを不愉快にさせるのには十分だったが、何よりも彼を苛立たせたのは、
栗色の髪の間から覗く薄紫の瞳から発せられていたある種の人間が持つ薄暗い光のせいだった。
父親と異母兄二人を殺して即位した当時、王宮は権謀術数、卑しい貴族が未だ蔓延っており、彼はそれらを駆逐する為に徹底的な弾圧を行った。
結果、殆どの者は一族郎党粛正したが、まだ若かった彼は残党から報復を受ける事となった。
だが、そこは彼らも心得たもので、王には何も通じないと見るやその牙は王の母と妹に向けられる事となる。
その計画を知った彼は、間一髪といったところで防ぐ事が出来たが、その怒りは治まる事を知らず、関与したものを3日3晩責め抜いた末、
惨たらしく殺した。
今、ライの目の前に所在無さげに佇む少年は、その時、母と妹を狙った者の目にそっくりだったのだ。
―この眼……暗殺者か。
そう思いながら、ライは少年に問い掛ける。
686:名無しくん、、、好きです。。。
08/09/16 21:55:31 Y8gp1fw0
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687:ライカレ厨 ◆WLVpAM0ark
08/09/16 21:57:34 5MqHZKrx
「名前は何と言う?」
「……有りません」
目の前に居る少年は、そうポツリと呟くと悲しそうに瞳を彷徨わせた。
「どういう事だ?」
彼はその答えに少々驚きながらもV.V.を睨みつけながら問うが、返って来たのは残酷な言葉だった。
「彼が名前を持つ必要なんて無いよ」
「貴様……」
「大体、名前なんて付けたところで、覚えるのが面倒なだけだよ」
「では、お前はこの者を何と呼んでいるのだ?」
呆れ果てたライは冷めた口調で尋ねたが、V.V.は特に気にした様子も無く、しれっとした様子で答える。
「別に?普段は番号で呼んでるけど?ああ、でも任務の時は味気ないからコードネームで呼んでるよ」
仮にも嚮団のトップであるV.V.。その者に、少年は普段名前で呼ばれる事さえ無いという。
名前はその人間の個を形作る大切な要素。名前で呼んで貰えるという事は、この世界に自分という存在が確かに居るという事を、
自分だけでは無く他人が認めてくれるという事。自身の存在証明の一つでもあるというのに、少年はそれさえも認められないというのだ。
だが、そこまで考えたライだったが、同時に―成る程な―とも思った。
任務の時は、番号では無く仮初めの名ではあるが与えられる。それは自分が唯一認められている時間。また呼ばれたい。
そう思うからこそ死に物狂いで遂行しようとする。
―結果、体のいい駒の出来上がりという訳か。しかし、それではこの任務には少々役不足だな。
そう思い、目の前の少年に視線を落とすと、先程見せた薄暗い光は消え、今度は捨てられた子犬のような瞳でV.V.を見つめていた。
その少年の視線に気付いたV.V.は面倒だと言わんばかりに溜息を吐いた後、
「兎に角、その子は君の部下に当てるから。嚮団から機情に派遣する駒としてね。君達二人でゼロを監視してもらうよ」
そう言うともう用は終わりと言わんばかりに踵を返すと振り返る事無く立ち去って行く。
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