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312:名無しさん@お腹いっぱい。
08/08/24 15:47:39 Qz+/NPgV0
N・H・Kにようこそ

・舞台・・・現代、川崎市?
・登場人物・・・社会不適合者多数
・感想・・・精神的に弱い部分は持ちつつも、登場人物のなかでは山崎に次いでマシな論理的思考能力を持っていて、ある意味どこにでもいそうなモラトリアムを望む青年佐藤達広。
彼の視点を通じ、ネトゲ廃人、マルチ商法勧誘員、ヒステリックなオタク青年、自殺願望を持つ薬物中毒女性、DVによる人生悲観論者などなど、
そういった社会不適合者が繰り広げる問題行動を眺める・・・のがこの作品。
各エピソードはかなり誇張が入っているが、とてもテンポがよく面白おかしく作られていて良い出来。
エロもギャグもパロディも自虐的なネタも、適度に混ぜ込まれていて見ていて飽きがこない。娯楽コメディアニメとしてはかなりいい線を行っている。

が、それだからこそ逆に残念な点が目立つ。シリアスな展開を目的として作られた話が、あまりにもデキすぎていて全然シリアスになっていないのだ。
自殺願望を抱えたパーティがいつの間にかポジティブシンキングに変わってたり、重度のヒキコモリが出前屋になって社会復帰しちゃったり、主人公がハマリかけたマルチ商法が特捜に入られたり、
大晦日の夜に都合よく先輩に出会って幸せを祝してしまったり・・・これじゃ全然シリアスじゃない。
まぁそういう展開にして、あまりどーんよりした雰囲気になりすぎないように心がけているのかもしれないが、なんだかメリハリがついていないように感じてしまう。

また、山崎以外の登場人物各人の思考がどうにも読めない・・・全ての登場人物の思考が理解に苦しむのだが、特にヒロインだ。
なぜ彼女は自分の周りで起こることの原因が自分であるかのように思いこんでいるのか。ラストにかけてもそこら辺の原因が取り除かれる描写がない。
悪い神様は死にましたとか言ってるが、彼女の世界においていつ死んだのかわからない。この思考過程は完全に破綻している。
むしろ、神は私の認識にある・・・との解釈をヒロインに語らせた方がよかったのではないか。
これなら自殺による神(自己の認識)の消滅願望というロジックが成立するし、そこからの復帰過程も描くことができるのだが。

ラストの展開も何をやりたいのやら・・・主人公は何故飛び降り自殺をしようとせねばならないのか。
普通に抱擁して接吻して・・・の展開の方が、それまで描かれた主人公の願望からして妥当性があるように思うのだが。
たぶん、作者はそれだと陳腐だと感じたのだろうが(俺も陳腐だと思うが)、まさかあの展開ではあまりにも唐突感があって笑ってしまった。

あと気になった点として、「NHKにようこそ」って作品名はどうなのだろうか。単に際どいネーミングつけて視聴者を呼び寄せようって意図にしか見えないが・・・。
もっと、エヴァンゲリオンやフタコイオルタナティブのように、社会の不条理なりをNHKに負わせて象徴的に描く工夫はできたはずだが、そこらへんのプロットの置き方がちょっと甘いように感じる。
・評価・・・五段階評価で4プラス。コメディ部分はすごく面白いが、シリアス部分がかなり残念。ストーリー構成もやや問題あり。しかし面白い。またOPの色調を抑えた映像センスもよい。

P.S.佐藤達広という主人公の名前・・・自分が学生時代に講師をやっていた塾にも佐藤達○って先輩数学講師がいたのを思い出した。
だからなんだと言われればそれまでなのだが・・・。


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