【ひの饅】痛いレビュ ..
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09/02/19 06:51:10 lk9ZESwy
「サティの最良の評伝書」
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サティ研究家のオルネラ・ヴォルタ女史によるサティの評伝書です。
サティの生涯のさまざまな出来事、「事件」を記述するとともに、
その時々のサティとその友人、知人の間の手紙を載せているのですが、
そこで取り交わされる書簡のやり取りの内容、文章はまさに警句、機智、皮肉、シュールさに満ちており、
一般に思われているエキセントリックなサティとその周辺達というイメージにぴったりです。
幼年時代から、黒猫亭でのデビュー、シュザンヌ・ヴァラドンとの生涯唯一の恋、
神秘主義にのめりこんで信者が自分一人の教団を作るところ、ドビュッシーとの友情と確執、
コクトー、ピカソとの「パラード」の共作、プーランクやミヨー、オーリック、さらにはトリスタン・ツァラ、ピカビアとの交友まで、
当時を騒がせた一流文化人、芸術家たちとの手紙のやり取りから20世紀初頭のパリの活気が蘇ってき、
読むものを興奮、爆笑させ、時には(サティの寂しい内面を吐露する文章から)ほろりとさせられます。
オルネラ・ヴォルタ女史の記述もサティのイロニーに同化、同調するとともに、
サティに対する紛れもない愛情のようなものが行間からにじみ出てき、優しく微笑ませるものとなっています。
この本の翻訳者はあとがきに「サティの生涯は一つの芝居だったのではないのか」との言葉を書いていますが、
サティの、外には舌を出してみせながら心の中では寂しがっているような書簡の数々を見るとそういう印象を持つのももっともといえるでしょう。
内心寂しがっていながらも、常に外の目を意識してわざと奇矯な態度をとり、
舞台役者を演じながら他人に赤裸々な内面をのぞかせようとしなかったというのが本当のところという印象を与えます。
奇抜な生き方から、サティに魅せられた多くの人がサティに対する愛情にあふれた本を書いていますが、
私は問題なくこの本を最良と考え、私の全音楽書の中で最も愛するものとなっています。
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