阪神タイガースバトルロワイアル第八章
at BASE
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07/06/25 00:00:44 ACk+8ffA0
>>516
151.紙一重
「久慈さん、まだ寝ないんですか?」
ドアが開いて浅井良(背番号12)が入ってきた。久慈照嘉(背番号32)は
デスクの上で組んだ両手の上に乗せていた顎を上げ、振り返った。
「ちょっと考え事しててね」
「やっぱり、新井のことですか?」
遠慮がちに浅井が尋ねてきた。久慈は座ったまま椅子の向きを浅井の方に
変えた。
「それもあるけど、他にもいろいろとね。さっきの爆発のことも気になるし、
みんなが今どうしているかとかもね」
これは嘘だ。久慈が今考えているのは、ほとんど新井智(背番号49)のこと
だった。
結局、新井は見つからなかった。久慈は雨の中を必死で捜し回ったが、一人で
待たせている浅井が気がかりだったうえ、付近がもうすぐ禁止エリアになると
あっては短時間で捜索を打ち切らざるを得なかった。後ろ髪を引かれる思いで
浅井とともに出発し、適当な民家に落ち着いた。あまり新井のことを心配
しすぎると浅井に自責の念を負わせてしまうと思い、必要以上に口には
しなかったが、心の中では絶えず気にかかっていた。
「……俺のせいですね。俺があんなこと言ったから、あいつは……」
浅井が申し訳なさそうに視線を落とした。
「それは分からないよ。さっきも言ったけど、もしかしたら、あの間に誰かが
あそこに来て、何かあったのかもしれない」
言ってはみたが、自分たちが離れていた間に新井がなんらかのアクシデントに
見舞われてあの場を去った可能性はきわめて低いと久慈は考えていた。
それは浅井も同じらしい。でも、と小声でつぶやき、唇をかんだ。
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