阪神タイガースバトルロワイアル第八章
at BASE
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07/05/31 01:26:24 Hb/u/dub0
>>433より
149.立場の逆転
「ほんまに……ほんまに、それでええんですね?」
桜井がなおも念を押してくる。
「ええって言うてるやろ。さっさと撃ってくれや。ほら」
桟原は相手の右手に当てた左手に軽く力を込め、目を閉じた。
「そこまで言わはるんやったら―」
少し間をおいて、桜井の一段と低い声が聞こえてきた。
(そうや。撃て)
これでいい。引き金が引かれ、すべてが終わる。自分は楽になれる。
「―ああああああッ!!」
桜井が腹の底から溜めに溜めていた声を絞り出すように叫んだ。
予想だにしなかった激痛に桟原は思わず小さくうめいた。胸に撃ち込まれ、
即座に息の根を止めてくれるはずだった銃弾は飛んでこず、その代わり、
右の頬に拳をしたたか見舞われたのだ。
衝撃で傾いた身体を立て直しながら目を開けた時、桜井が拳銃を床に投げ
捨てるのが見えた。自由になった右手が固く握り締められ、うなりを立てん
ばかりの勢いで飛んでくる。それはよける間もなく桟原の左頬をとらえた。
利き手だけに左手で打ち込まれた一発目よりもさらに強烈だった。
こらえきれず、桟原は倒れこんだ。
「冗談やない! アホなこと言わんといてください!! こんなとこで死んで
ええんですか!?」
桜井の怒鳴り声が降ってくる。転がったまま桟原は熱を帯びたようにじんじんと
痛む頬を押さえた。
「帰りたいんやないんですか!? 帰って野球やりたいんと違うんですか!」
口の中で血の味がする。殴られた拍子にどこか切れたらしい。
「……さっきはな。けど、今は……」
右手の甲で口元の血をぬぐいながら、桟原はのろのろと起き上がった。
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