阪神タイガースバトルロワイアル第八章 at BASE
[2ch|▼Menu]
427:174(1/7)
07/05/20 18:15:14 Ix2egfVm0
>>346
148.錯綜する疾走

 あれほど覚悟を決めて飛び込んだ死神の口は、拍子抜けするほどあっさりと
中村豊(背番号0)を受け入れた。
 どうやら一つ目の賭は成功したらしい。
 だが、ここで気を抜くことは出来ない。
 闇の向こう、この先待ち受ける幾つの賭に勝てば光が見えるのか、中村豊には
想像も出来なかった。
(それでも、可能性はゼロじゃない)
 ゼロからの出発点。トレード先で与えられた背番号に、自分なりにそんな意味を
与えた。
 ゼロから出発するということは、その先にゼロは有り得ないのだ。
 可能性というのは、道を切り開こうと努力すればするほど上がっていく。
 それが中村豊の持論だった。
 今自分がこうやって前に進み続けていることで、可能性は確実に、ほんの少し
ずつだが上がってきている。
(何の可能性かって? ……このゲームをぶっ潰して、みんなで生きて帰る
可能性だ!)
 何でもいい。何か手がかりを、道を、切り札を、手に入れることが出来れば、
頼もしい仲間が待っていてくれる。
(―おっと)
 自分を鼓舞することに夢中になってしまい、中村は一瞬、前を歩く秀太が立ち
止まったことに気付かなかった。
 合わせて立ち止まり、木の陰に身を隠して様子を伺う。
(また休憩か……)
 一度荷を降ろし、秀太は肩や首を回してからその場に座り込んだ。
 少し進んではすぐに休憩を取り、遅々として進まない。
 確かに、相当な重労働なのは違いないが、どうにも緊張感に欠ける気がした。
 どんな状況下においても、手を抜けるところは抜こうという姿勢はある意味―
(あいつらしいっちゃあいつらしいか)


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
スレッドの検索
類似スレ一覧
話題のニュース
おまかせリスト
▼オプションを表示
暇つぶし2ch

4616日前に更新/228 KB
担当:undef