阪神タイガースバトル ..
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07/03/01 01:05:33 H6qWW3SF0
>>234より
146.どうでもいい
「アホなこと? そうっスよ。俺の言ってることは、めちゃくちゃです」
開き直った台詞とともに桜井広大(背番号51)がなおも上半身をせり出して
きた。むっとするにおいが鼻をつく。そこで桟原将司(背番号40)は照明を背に
した相手の顔が赤く汚れていることに気づいた。まぎれもない人の血だ。
黒いジャージを着ているのでわかりにくいが、衣服にも大量に付着していること
だろう。
取り乱す桟原をよそに、喜田は覚悟を決めていた。彼はおそらく、落ち着き
はらったまま平然と殺されたに違いない。そして桜井は―。やはり平然と
殺したのだろう。あるいは、あざ笑っていたかもしれない。桟原は思わず
眉間にしわが寄るほど固く目をつむった。二人が淡々と繰り広げたであろう、
身も凍るような命のやりとりが鮮やかな映像となって見えてくる気がしたのだ。
「俺のこと、怖いですか?」
唐突な質問に、桟原はおそるおそるまぶたを開いた。
「あいつが言ってたんです。桟原さんは俺を怖がってるって。ほんまは一緒に
いたくないんやって。……そうなんスか?」
(喜田さんが……)
数時間前、桜井の目を避けて喜田にこっそり話したことを思い出す。怖いとか
一緒にいたくないとか言った憶えはない。しかし、怖くないと言えば嘘になる。
今さっきも、桜井が自分は既に人殺しだと口にした時には、記憶が戻ったのか
と一瞬ぎくりとしたのだ。
「なんでです? 俺、桟原さんになんかしましたか? するように見えますか?」
桜井は不安そうな目で重ねて問うてきた。喜田に対して示した冷酷な態度とは
裏腹に、今の彼が自分を頼りにしているということはよく分かる。
(けど……こればっかりはどうしようもないやろ?)
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