ビリオネア・バトルロ ..
95:保存庫 ◆aJXRzq7RiQ
05/09/19 21:21:34 n3xGcA2l0
>>94
待ってます、がんばってください
96:代打名無し@実況は実況板で
05/09/20 13:15:11 DKxThtzB0
保守age
97:代打名無し@実況は実況板で
05/09/21 10:00:31 LHMVnXbq0
保守
98:代打名無し@実況は実況板で
05/09/22 05:56:38 71+2cI5a0
保守
99:2 ◆ACsLXL4x9o
05/09/23 01:34:34 CuSVkfnn0
『バッテリー』
(まいったねコリャ。)
下柳剛(T42)は、前方のスクリーンに映る地図を眺めながらそんなことを思った。
状況は飲み込めた。どうやら冗談ではないらしいことも。
だがだからと言ってどうすればいいのか、下柳はまだ見当がついていなかった。
生きるのか、死ぬのか。
果たして殺すという選択肢は自分にあるのか? それすらも分からない。
出来ることならば誰も殺したくはないし、殺されたくもない。
だがその要望はこの状況下では少々贅沢すぎる気がした。
固い人工芝の上にあぐらを掻き、肩を回した。また一人、ウグイス嬢の声に呼ば
れ立ち上がる選手がいた。
(どうする?)
己の行く道を決めかねる。
ホークスを出され、ファイターズを出され、流れに身を任せるようにしてこの
タイガースに落ち着いた。次に自分のみに押し寄せる波がこんな濁流だとは、
さすがに予想しきれなかった。
(さて……どう流されようか)
退場の順番が昨年の順位というのはこの場合有り難かった。おかげで、まだ考え
る時間がある。
名を呼ばれ、早々にグラウンドを後にする選手達。下柳はその一人一人の顔を
観察していた。みな一様に青ざめるか、憤激の色を浮かべるか―彼らのほとんどが、
まだ己の中で気持ちを整理仕切れていないように見えた。
(当たり前か……)
それは自分自身にも言えることだ。ちょっとやそっとでは動じない肝は据わって
いるつもりだが、それでもこの展開は俄には信じがたい。
後ろ毛の長い後頭部を掻きながら、下柳はすぐ目の前の背中を見やった。
見慣れたストライプのユニフォーム。
いや、彼の場合見慣れているのは背中ではなく正面か。その男は、常に自分と向
かい合ってきたのだから。
100:2 ◆ACsLXL4x9o
05/09/23 01:35:16 CuSVkfnn0
背番号39。
阪神に移籍してから3年間、下柳がバッテリーを組み続けてきた男―同級生の
矢野輝弘(T39)だった。
「矢野、やのちゃん」
原の惨劇があった後から、人形のように動かなくなった矢野に声をかける。
矢野は応えない。
グラウンドにいる時以外は、普段からぼーっとしていることも多い矢野だが、
それとはもちろん違う。矢野は顔を上げ、赤く塗られた現在地を睨み付けていた。
その背中は試合中にも似た、どこか緊迫した空気を背負っていた。
「おーい、矢野ちゃーん? 矢野プー? あきちゃーん?」
後ろから腕を伸ばし目の前で手をひらひらさせて、あらゆるあだ名で呼んでみる。
ピクリと、矢野が肩を揺らした。
「お、」
「シモ……」
起きてるか―? と下柳が茶々を入れる前に、矢野が静かな口調で呟いた。
視線は、変わらず孤島の地図へと向けられている。
「なぁ、俺たち全員生き残れると思うか?」
全員、というのは、この場合阪神の選手を指しているのだろう。
「無理だな」
無情だとは分かっていながらも、下柳はばっさりと切り捨てた。
「全部で8人。合わせていくらかは知らないが、十億は確実に越えてるだろ。人数
も多いし額もそこそこ高いから目立つ。ま、正直ヤバいだろうな、俺とお前も含めて」
追いつめるつもりはない。だが、もし彼が全員で力を合わせて生き残る、などと
いう甘い考えを持っているなら、目を覚まさせる必要があった。
ゲームが始まれば、全員が無事でいられるとは思えない。定員数オーバーの
大所帯で動くのは無謀だ。
(もしかしたら―この中でゲームに乗る人間も出てくるかもしれない)
最後の一言は、口には出さず飲み込んだ。
101:2 ◆ACsLXL4x9o
05/09/23 01:35:59 CuSVkfnn0
「そうやな、俺もそう思う」
あっさり望みを絶たれ、気を落とすかと思ったが、意外にも矢野はしっかりとした
声で応えた。振り返った矢野が、初めてこちらを見る。
その表情は、思っていたよりも落ち着いていた。それどころか、その眼は自分より
も冷静かもしれない、と下柳は思った。
「俺は誰も殺したくないし、誰も殺されて欲しくない」
そう言い切った矢野に、黙って頷く。それは、もちろん下柳も同じことだ。
(誰にも死んで欲しくない)
甘いと分かっている。だがそれが本心だ。こんな馬鹿馬鹿しいゲームで失えるほど、
チームメイトというのは軽々しい存在ではない。
「シモ」
このチームで、この名で呼ぶ人間は限られている。同い年の矢野と、金本知憲(T6)
の2人だけ。その金本は自分達よりずっと前方におり、ここからは背番号を確認出来
るだけだった。
最年長のこの3人で、ここまでチームを率いてきたという自負がある。だからこそ、
こんな形で崩されようとしている現実が、納得いかない。
「全員で生きて帰ろうや」
力強い、その言葉が鼓膜を震わした。
「方法は、必ずあるはずや」
それはつまり、このゲームをぶっ壊そうと―こいつは言っているのだ。
(まいったね、コリャ。)
もう一度、その言葉を繰り返す。
自分も冷静なつもりだったが、どう流されようか考えていた自分とは違い、この
男は流れに逆らうことを考えていたらしい。
下柳に訴えかけてくる矢野の顔は、一球の予断も許されない試合の、流れを読む時の
表情そのものだ。
この男に出会って―正確にはこの男と星野仙一に出会って―自分の人生が
変わった面がある。
102:2 ◆ACsLXL4x9o
05/09/23 01:36:26 CuSVkfnn0
「方法か……」
下柳は、その言葉を噛み締めて呟いた。方法? 何があるのだろう。おおよそ絶望的
なこの状況を打破出来る画期的な方法が?
面白い。かもしれない。
今更やり残したこともない。
恐らく、一人なら生きるも死ぬも選ばなかっただろう。
こんな意味の分からないゲームにかき回されることは、プライドが許さなかった
に違いない。
黙して次の言葉を待つ矢野に、下柳は大げさにため息をついた。
「仕方ないな」
バッテリーという言葉がある。
十数年この世界で生きているが、その言葉の意味を本当に理解し始めたのは
ここ最近だ。
「せっかくだから、最後まで付き合ってやるよ」
今まで支えてくれたこの男に、命を預けるのも悪くないかもしれない。
流れを堰き止める木の葉があってもいい。下柳はそう思った。
残り66名 年俸総額134億8080万円
103:代打名無し@実況は実況板で
05/09/23 02:37:42 3X8U8oiO0
GJ
104:代打名無し@実況は実況板で
05/09/23 03:02:08 6Drh9HO10
新作来たー!!職人様GJです!
シモさんかっこいいよシモさん
矢野さんはゲーム潰しか・・・・
105:代打名無し@実況は実況板で
05/09/23 07:06:38 3xg2gXJFO
職人さん乙です(´∀`)
ゲーム潰しって萌える〜矢野さんとシモさんがんがれ
106:保存庫 ◆aJXRzq7RiQ
05/09/23 13:27:50 0/byUm3Z0
新作乙です!!
矢野とシモさんがんがれ・・・!
107:代打名無し@実況は実況板で
05/09/23 21:37:27 9h2r5/580
新作キタキタキタキターァ!!!
乙乙超乙
108:代打名無し@実況は実況板で
05/09/23 23:34:45 xtG6laZs0
職人さんGJ
下さんも矢野もカッコヨス
今後の展開を考えると泣きそうだが頑張れ!!
109:代打名無し@実況は実況板で
05/09/24 05:32:07 T4eNcdrm0
その状況で矢野プーと呼べる下柳すげー。
110:代打名無し@実況は実況板で
05/09/24 16:56:45 2/sTq+2B0
いったんage
111:代打名無し@実況は実況板で
05/09/24 21:11:20 9yuLfxLw0
やっぱこういうのって実際のお互いの呼び名とか調べてるんだろか
だとしたら2氏は神
112:代打名無し@実況は実況板で
05/09/25 04:24:26 NAyZ0pkK0
阪神の場合は、和田コーチのサイトに行けば
チーム内のだいたいのあだ名は分かるんじゃないかな?
113:代打名無し@実況は実況板で
05/09/25 10:54:40 uzckrjPO0
ほしゅ
114:代打名無し@実況は実況板で
05/09/25 17:48:14 zcou9KOxO
>>111
YB三浦はタコノリのことを「スーさん」と呼ぶんだよな
115:保存庫 ◆aJXRzq7RiQ
05/09/26 12:20:46 qYloevGuO
携帯からほしゅ
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