MKSA単位系
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電磁気の単位(でんじきのたんい)を単位系に組み込もうとするとき、電磁気に関係する物理量は、長さ質量時間だけでは表すことができないため、もうひとつ別の物理量を単位系に加える必要がある。
目次

1 各種の単位系

1.1 CGS電磁単位系

1.2 CGS静電単位系

1.3 ガウス単位系

1.4 ヘヴィサイド・ローレンツ単位系

1.5 MKSA単位系

1.6 一般化CGS単位系

1.7 まとめ


2 単位

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各種の単位系

国際単位系(SI)では電磁気関連の基本単位として電流を採用しており、電流の流れる物体間に作用するによって定義している。SI単位系では電荷電流時間として定義される組立単位となる。このような形になるまでには、様々な変遷があった。

電磁気に関する研究が始められ、その単位が作られ出したころ、広く使用されていた単位系はCGS単位系であった。初期の電磁気の単位はCGS単位系の上で構築された。

電磁気の単位の構築は、電磁気量と力学量との関係を表す以下の3つの基本方程式から始めることになる。

電荷に関するクーロンの法則

電流と磁場に関するビオ・サバールの法則

電流連続の法則(キルヒホッフの法則第一法則

各種の電磁気に関する単位系の違いは、上記の各式に表れる係数 α, γ, ε0(真空の誘電率), μ0(真空の透磁率)の値をどう置くかの違いによるものである。


CGS電磁単位系

最初に電磁気の単位系を構築したのはウェーバーであった。ウェーバーは、ビオ・サバールの法則が一つも係数を含まなくなるように(すなわち、α = 4π, μ0 = 1)して電流の単位(電磁単位 (emu))を決定し、電流連続の法則のγ = 1として電荷の単位を導いた。これをクーロンの法則に適用し、1 cmの間隔で置かれた単位電荷を持つ物体間に働く力を1ダインとするために、ε0 = 1 / c2とした。ここで、cはセンチメートル単位の光速度である。この単位系はCGS電磁単位系(CGS-emu)と呼ばれる。


CGS静電単位系

電磁単位系と対になるものとして、マクスウェルが提案したのがCGS静電単位系(CGS-esu)である。これは、クーロンの法則が一つも係数を含まなくなるように(すなわち、α = 4π, ε0 = 1)して電荷の単位(静電単位 (esu))を決定し、電流連続の法則のγ = 1として電流の単位を導いたものである。これをビオ・サバールの法則に適用し、1 cmの間隔で流れる単位電流の間に働く力を1ダインとするために、μ0 = 1 / c2とした。


ガウス単位系

ヘルムホルツヘルツは、磁気に関する単位には電磁単位系、電気に関する単位には静電単位系を用いた単位系を提唱した。この単位系はガウス単位系と呼ばれる。この結果、μ0 = ε0 = 1となるが、その代わりにγ = cとなる。磁気系の単位と電流系の単位が対称的となり、SI単位系と比べて利点が多いため、現在でも理論物理学などでは用いられることがある。


ヘヴィサイド・ローレンツ単位系

ヘヴィサイド・ローレンツ単位系は、ヘヴィサイドが1883年に提唱し、ヘンドリック・ローレンツが再編成した単位系である。単にヘヴィサイド単位系とも呼ばれる。

上記3つの単位系では、マクスウェル方程式など電磁気学で多用される微積分の式では係数4πが表れてしまう。そこでヘヴィサイド・ローレンツ単位系では、ガウス単位系においてα = 1とし、電磁気量と力学量との関係を表す関係式の分母に4πを入れることで、微積分の式に4πが表れないようにしている。α = 1とすることを「有理化」といい、ヘヴィサイドによって初めて提唱されたものである。有理化によりマクスウェル方程式などは簡単な形式で記述するようになったが、その代償として従来の単位系との換算の際にが大量に表れることになり、実用的な単位系とは言えなかった。


MKSA単位系

工業の発展により、それまでのCGS単位系では小さすぎるため、より実用的なMKS単位系への移行が行われるようになった。これにあわせて、電磁気の単位もMKS単位系を基本としたものに移行する必要が出てきた。

ジョヴァンニ・ジョルジ( ⇒Giovanni Giorgi)は、電磁単位系を元にした、電流をもう1つの基本単位とするMKSA単位系を標準とすることを提案した。ジオルジが提案したMKSA単位系は、ヘヴィサイド・ローレンツ単位系で導入された有理化を採用(α = 1)し、が大量に表れる弊害を避けるために、μ0とε0に4πを含めることとした。

MKSA単位系を基礎としたのが、現行の国際単位系(SI)である。


一般化CGS単位系

CGS単位系の4つの単位系では、電磁気の単位を決定するために導入したもう1つの値は基本単位ではない。基本単位は3つであるので、これを「3元」という。MKSA単位系は電流を基本単位(新たな次元)として取り扱っており、これを「4元」という。3元のCGS単位系から4元のMKSA単位系への移行の際の過渡的措置として、電磁単位系の電磁単位(emu)、静電単位系の静電単位(esu)を基本単位として4元にした「一般化CGS電磁単位系」「一般化CGS静電単位系」が導入された。


まとめ

これらをまとめると、以下のようになる(cは光速度の値。MKSA単位系のみメートル単位で、他はセンチメートル単位)。

単位系α
(有理化)γ
(対称性)μ0
(透磁率)ε0
(誘電率)
CGS電磁単位系4π111/c2
CGS静電単位系4π11/c21


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Momi