首なしライダー(くびなしライダー)は、頭部を欠損したバイクライダーとして描写される亡霊の名前、およびそれにまつわる話の題名である。
都市伝説や怪談の一種であり、同種の話が日本各地に見られる。
目次
1 概要
2 考察
2.1 成立について
2.2 ピアノ線について
2.3 事故の被害者について
2.4 首の無いライダーについて
3 紹介された作品
4 脚注
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ある道路を横断するようにピアノ線が張ってあり、そこに猛スピードのバイクで突っ込んだライダーは首をはねられてしまった。しかし、首のないライダーを乗せたままバイクはしばらく走り続けた。亡霊となった彼は夜な夜な(または死亡時刻、命日などに)その道路を猛スピードでさまよい続けている。
首が切断される原因について、道路標識、ガードレール、トラックなどからの落下物、とされることもある。
走り回る理由は自分を殺害した犯人、もしくは切り落とされた自分の頭部を捜している、などとされることが多い[1]。
珍しいものでは、福岡県の英彦山の山道で首なしライダーの集団が爆走するという「首なし暴走族」の噂がある[2]。
海外にもよく似た話が存在するが、そちらでは亡霊ではなく、首を落とされた後も惰性で走り続けたライダーの話となり、日本の話との関連は不明。
首なしライダーの噂が本格的に広まったのは1979年にオーストラリアで映画『マッドストーン』が公開(日本では1981年公開)されてからだという。この映画には、道路に仕掛けたピアノ線でライダーの首を刎ね飛ばすシーンがあり、これが各地のバイク事故にまつわる噂と結びついて広まったとも言われる。
この都市伝説は暴走族に悩まされた近隣住民が妨害を目的に道路に渡したロープでバイクが転倒するという実際の事故が発端であるという。原型となった事故については様々な説があるが、実はただ偶然そこで発生したバイク死亡事故がおもしろおかしく伝えられただけという説もある。
真っ暗な道で黒いフルフェイスヘルメットをかぶったライダーの乗るバイクを、首なしライダーと誤認したことが発祥とする説もある。実際、黒いフルフェイスヘルメットをかぶって運転するライダーには、自分が首なしライダーだと誤認された体験談を話すものもいる。またこれを狙いわざと夜間に黒い(それも光の反射を抑えるように加工した)フルフェイスヘルメットを被る、愉快犯的なライダーもいるという。
2002年5月23日に秋田県秋田市で、侵入防止目的で張られたロープに気付かずバイクで侵入し、ロープが車体に当って撥ね上げられたせいで運転者の首を直撃して首を切断される死亡事故が起こったため、一時的にこの噂が大きくなったことがある。
また、夜間にレーサーレプリカ、スーパースポーツ型の二輪車に、燃料タンクの上に伏せた体勢で運転していたライダーを、目撃者が首なしライダーと見間違えたのではと言う意見もある。
ピアノ線を張った者は、変質者[1]、愉快犯[1]、暴走族、近隣住民、と一定ではない。
ワイヤーやピアノ線などでバイクの転倒を狙うブービートラップは、映画『大脱走』(1963年制作)で、ヒルツ(役スティーブ・マックイーン)が敵のドイツ兵からバイクを奪う場面にも描写されており、古くから存在する。
ゲリラ戦では走行する車両の上部から首を出した兵士の首を切断する目的でワイヤーを張ることがあり、これに対抗するために陸上自衛隊の軽装甲機動車イラク派遣仕様などには、ワイヤーカッターが取り付けられている。
ほとんどの伝説では被害者は暴走族とされているが[1]、偶然通り掛かっただけの人など様々な説がある。
刎ねられた首が飛んで来るというバリエーションもあり、これはほとんどがバイクが登場するのとは別の場所に断末魔の叫びとともに飛んでくるという。その際、ヘルメットつきかどうかは定かではない。
現代では「ライダー」とは主にバイクライダーを指すが、本来は馬などの動物に乗る騎手を指す。首の無い騎手の亡霊(妖怪、怪異)は、戦国時代から広く存在する「首なし騎馬武者」「首無し武者」、アイルランドの首なし妖精「デュラハン」、ニューヨーク北部の「スリーピー・ホロウ」など、古くから伝承に語られている。
また、首のない亡霊(妖怪、怪異)の例は南米の首なし女など、枚挙に暇が無い。
紹介された作品
漫画『ブラッディエンジェルズ』(みず谷なおき)
この噂で交通事故が減ったため、署長命令で偽装首なしライダーをする警官が登場する回がある。
テレビドラマ『銀狼怪奇ファイル』
『学校の怪談』