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「雷」のその他の用法については「雷 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

「稲妻」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「稲妻 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
住宅近郊への落雷 稲妻

雷(かみなり、いかずち)とは、と雲との間、あるいは雲と地上との間の放電によって、光と音を発生する自然現象のこと[1]

なお、ここでは「気象現象あるいは神話としての雷」を中心に述べる。雷の被害とその対策・回避方法については「落雷」を参照のこと。
目次

1 概説

1.1 表現、語彙、語義


2 語源

3 発生の原理

3.1 雷雲の発生

3.2 稲妻

3.3 雷鳴


4 種類

4.1 熱雷

4.2 界雷

4.3 熱界雷

4.4 渦雷

4.5 放電

4.6 幕電

4.7 超高層雷放電

4.8 雷強し

4.8.1 日本式天気記号



5 雷による電波などの放射

6 雷による窒素固定

7 各地の雷

7.1 北関東

7.2 日本海側

7.3 気象庁国内観測点の雷日数の統計値


8 被害と対策・回避方法

9 雷と神話

10 文化の中での雷

10.1 季語

10.2 易

10.3 故事成語・ことわざ


11 雷に関連する作品・命名等

11.1 小説

11.2 音楽

11.3 鉄道車両

11.4 自動車・オートバイ

11.5 航空機

11.6 艦船 

11.7 人物

11.8 食べ物

11.9 テレビ番組

11.10 その他


12 脚注

12.1 注釈

12.2 出典


13 参考文献

14 外部リンク

概説

さまざまな気象状況で発生するものであり、雷雲の生じる原因によって熱雷・界雷・渦雷などに大別されている[2]夏季に雷雲など激しい上昇気流のあるところに発生するものが熱雷[3]四季をとおして寒冷前線に沿って発生するものが界雷、低気圧の域内や台風の中で発生するものが渦雷である[3]
表現、語彙、語義

を伴う場合は「雷雨(らいう)」とも言われる[3]

漢字(漢語)では「雷」と書くが、大和言葉では主に「かみなり」や「いなずま(いなづま)」などと言う。さらに古語方言などでは、いかづち、ごろつき、かんなり、らいさまなどの呼び名もある。

音と光を伴う雷放電現象を雷電と呼ぶ。雷(かみなり)に際して起こる雷鳴であり、雷電の「雷(らい)」である。それに対して雷に際して起こる稲妻であり、雷電の「」である。

現代日本語でいう雷(かみなり)は雷電とほぼ同義語であるが、遠方で発生した雷は光は見えるものの、風向きの影響などで音が聞こえない事がある。そのため、日本式天気図においては「過去10分以内に雷電または雷鳴があった状態」を雷としている。気象庁の定義によると「雷」とは「雷電(雷鳴および電光)がある状態。電光のみは含まない。」とされている。

雷を発生させる雲を雷雲と呼び、その時に雲は帯電状態となっている。雲の中で起こる放電、雲と雲の間の放電をまとめて雲放電と呼び[4]、雲と地面との間の放電を対地放電または落雷と呼ぶ[4]

なお、雷は主にを伴う雷雨時に粒子で形成される雷雲によっておこる雷を指す場合が多いが、そればかりではなく、火山噴火時や砂嵐時にの粒子の帯電で形成される雷雲によっておこる火山雷なども雷に含む。
語源

大和言葉の「いなずま」もしくは「いなづま」(歴史的仮名遣いは「いなづま」。ただし「いなづま」は現代仮名遣いでも許容されている。)の語源は、が開花し結実する旧暦太陰暦)の夏からのはじめにかけて雨に伴い雷がよく発生し、稲穂は雷に感光することで実る、という信仰が生まれ、雷を稲と関連付けて 稲の「つま(=配偶者)[注 1]」" と解し、「稲妻」(いなづま)、あるいは「稲光」(いなびかり)などと呼ぶようになったといわれている。[注 2]

大和言葉「かみなり」の語源は、昔、雷はが鳴らすもの、と信じられていて「神鳴り」と呼ばれたため。
発生の原理

雷の発生原理は研究が続けられており、さまざまな説が論じられている[5]。まだ正確には解明されていない[3]。2010年現在、雷は主に、上空と地面の間または上空の雷雲内に電位差が生じた場合の放電により起きる、と言われており(説明されており)、主に以下のように説明されている。低気圧や前線等の荒天時に発生することが多いが、台風のさいには雷が発生しにくい傾向がある。
雷雲の発生 積乱雲の形成過程

地表で大気が暖められることなどにより発生した上昇気流湿度が高いほど低層から飽和水蒸気量を超えて水滴(雲粒)が発生して雲となり、気流の規模が大きいほど高空にかけて発達する。

この水滴は高空にいくほど低温のため、氷の粒子である氷晶になる。氷晶はさらに(あられ)となり上昇気流にあおられながら互いに激しくぶつかり合って摩擦されたり砕けたりすることで静電気が蓄積される。成長して重くなる霰は下に、軽い氷晶は上に持ち上げられるが、後述のとおり霰は負、氷晶は正に帯電するため、雲の上層には正の電荷が蓄積され、下層には負の電荷が蓄積される。

雲の中で電位差が生じる原因は、長らく研究者の間で議論されており、異なる切り口からいくつかの説が出されてきた。そのうちのいくつかは現在でも支持されている。そして、これらを全体的観点からまとめた着氷電荷分離理論(高橋, 1978)が最も多くの支持を得ている[6]

は固体よりも液体の方が結合解離エネルギーが低いため、水滴中には多くのH+OH-が生成される。ただし、H+は氷に浸透しやすいため、水滴・氷晶・霰が接触しあう環境では、氷が正、水が負に帯電する。

同じ環境中に氷晶と霰がある場合、霰にはより多くの雲粒が蒸発・昇華(ライミング)するが、その時の潜熱の影響で霰は氷晶よりも温かくなる。溶媒中で起こるイオン結合の繰り返し過程の中で、拡散しやすいH+が低温側へ拡散するため、低温側が正、高温側が負に帯電する。

気温が-10℃ - 0℃位の比較的暖かい環境下では、霰へのライミングに伴う潜熱で霰の表面が溶けて水膜ができる。既述のように、水膜中のイオンのうちH+は氷に浸透しやすいので霰の各部分は正、水膜部分は負に帯電する。この霰に外から氷晶が衝突してくると、氷晶は水膜の一部を取り去って負に帯電し、霰は全体として正に帯電する。

よって、雲水量が少ない(湿度が低い)環境で氷晶と霰が衝突すると、低温の氷晶が正、高温の霰が負に帯電する。雲水量が多い(湿度が高い)環境で氷晶と霰が衝突すると、低温の氷晶が負、高温の霰が正に帯電する。

稲妻 稲妻のアニメーション


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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