銀河
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この項目では、天体について説明しています。その他の用法については「銀河 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
NGC 4414かみのけ座にある典型的な渦巻銀河。直径約55,000光年。地球からの距離はおよそ6,000万光年の彼方にある。

銀河(ぎんが、: galaxy)は、恒星コンパクト星ガス状の星間物質宇宙塵、そして重要な働きをするが正体が詳しく分かっていない暗黒物質(ダークマター)などが重力によって拘束された巨大な天体である[1][2]英語「galaxy」は、ギリシア語ミルクを意味する「gala、γ??λ?」から派生した「galaxias、γαλαξ?α?」を語源とする。英語で天の川を指す「Milky Way」はラテン語「Via Lactea」の翻訳借用であるが、このラテン語もギリシア語の「galaxias kyklos、γαλαξ?α? κ?κλο?」から来ている。

1,000万 (107) 程度の星々[3]で成り立つ矮小銀河から、100兆 (1014) 個の星々を持つ巨大なものまであり[4]、これら星々は恒星系星団などを作り、その間には星間物質や宇宙塵が集まる星間雲宇宙線が満ちており、質量の約90%を暗黒物質が占めるものがほとんどである。観測結果によれば、すべてではなくともほとんどの銀河の中心には超大質量ブラックホールが存在すると考えられている。これは、いくつかの銀河で見つかる活動銀河の根源的な動力と考えられ、銀河系もこの一例に当たると思われる[5]

歴史上、その具体的な形状を元に分類され、視覚的な形態論を以って考察されてきたが、一般的な形態は、楕円形の光の輪郭を持つ楕円銀河である[6][2- 1]。ほかに渦巻銀河(細かな粒が集まった、曲がった腕を持つ)や不規則銀河(不規則でまれな形状を持ち、近くの銀河から引力の影響を受けて形を崩したもの)等に分類される。近接する銀河の間に働く相互作用は、時に星形成を盛んに誘発しながらスターバースト銀河へと発達し、最終的に合体する場合もある。特定の構造を持たない小規模な銀河は不規則銀河に分類される[7]

観測可能な宇宙の範囲だけでも、少なくとも1,700億個が存在すると考えられている[8][9]。大部分の直径は1,000から100,000パーセク[10]であり、中には数百万パーセクにもなるような巨大なものもある[11]。銀河間空間(英語版)は、1m3当たり平均1個未満の原子が存在するに過ぎない非常に希薄なガス領域である。ほとんどは階層的な集団を形成し、これらは銀河団やさらに多くが集まった超銀河団として知られている。さらに大規模な構造では、銀河団は超空洞と呼ばれる銀河が存在しない領域を取り囲む銀河フィラメントを形成する[12]
目次

1 語源

2 種類と形態論

2.1 楕円銀河

2.2 渦巻銀河

2.3 その他の形態

2.4 矮小銀河


3 異例な変動や活動

3.1 相互作用銀河

3.2 スターバースト銀河

3.3 活動銀河


4 形成と進化

4.1 形成

4.2 進化


5 大規模構造

6 未来

7 観測の歴史

7.1 天の川銀河の考察

7.2 系外銀河の識別

7.3 現代の研究

7.4 観測天文学


8 脚注

8.1 注釈

8.2 出典

8.3 出典2


9 参考文献

10 関連項目

11 外部リンク

語源

英語「galaxy」は、本来は太陽系が所属する銀河系(天の川銀河)を指すギリシア語のgalaxias (γαλαξ?α?)またはkyklos galaktikosから派生したもので、に広がる「の輪」を意味する[13]ギリシア神話では、神ゼウスが死の運命を持つ人間の女性に産ませた幼子ヘーラクレースを不死にしようと、眠るヘーラーの胸に置いた。子供はほとばしる母乳を飲み、不死となった。しかしヘーラーは目覚め、見知らぬ幼児が乳を飲んでいる事に気づき、突き放した。すると彼女の母乳が夜空に噴き出し、ミルキーウェイの名で知られる軟らかな光の帯となった[14]。天文学における表記では、大文字で始まる単語「Galaxy」は私たちの銀河系を指し、他の無数にあるものと区別している[15]

ウィリアム・ハーシェルが1786年に星雲目録を纏めた際、例えばM31などに「spiral nebula」(渦巻く星雲)という表現を用いた。これらが後に星々が集まった巨大な塊だということが分かり、本来の距離が判明すると、「island universes」(島宇宙[16])と呼ばれるようになった。しかし単語「Universe」(宇宙)は存在すべてを包括する言葉であったため、島宇宙という表現は廃れ、代わりに「galaxy」(銀河)という語が使われるようになった[17]

日本語の「銀河」は中国語の「銀河」(または「天河」)を由来とし、これは天の川の見た目のを元に名づけられている[18]
種類と形態論 ハッブル分類による銀河のタイプ分け。Eは楕円銀河の種類、Sは渦巻銀河の種類を指す。SBは棒渦巻銀河である。表の左側は「早期型」右側は「晩期型」とも呼ばれる[注 1]

主に楕円型・渦巻型(渦巻・棒渦巻)・レンズ状を含む不定形がある[19]ハッブル分類はこれをより包括的に記述した分類である[19]。しかし、あくまで外観上の特徴を捉えた考察であるため、スターバースト銀河のように星形成の程度や活動銀河のような活発な中心部を持つものなど、おのおのの重要な特性を反映していないという指摘もある[7]
楕円銀河詳細は「楕円銀河」を参照

ハッブル分類では、扁平率により、真円に近い E0 から、高扁平率の E7 までの区分がある[20]視角による見かけの形状ではなく、河そのものがどの程度の楕円体であるかで評価される。内部には何らかの構造がほとんど見られず[19]、一般には比較的小さな星間物質で構成されている。したがって、この種のものは散開星団の下限に含まれ、星形成が活発ではない。そして、多くは古く寿命を経た星が任意の方角にある重心を回っている状態にある。このような特徴は、より遥かに小さな球状星団と似通った部分がある[21]


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