過労死
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過労死(かろうし、英語: kar?shi, overwork death)とは、長時間の残業や休みなしの勤務を強いられる結果、精神的・肉体的負担で、労働者が脳溢血心臓麻痺などで突然死することである。なお、過労・長時間労働は、うつ病燃え尽き症候群を引き起こしがちで、その結果自殺する人も多いので、「過労自殺」も含む用語として使われる場合もある。

2002年には、ローマ字の「kar?shi(カロウシ)」という語句がオックスフォード英語辞典にも掲載されたが、overwork death でも英語で通用する[1]。これは日本の人余りや物価が上がらないデフレ状況下で起きる労働環境を表すと同時に、日本以外の世界にも広がっている働きすぎに起因する健康破壊を端的に表す言葉になってきたことである。労働コストを安くして、商品やサービスの値段を下げることで、安い商品を好む消費者に選ばれることがデフレ状況下の企業にとって合理的な行動になる。更にサービスは価格に組み込まれているので、値段が安いところで受けられるサービスは、そのレベルでしかない事が世界では当たり前である。

日本ではコストに対して「お客様は神様」的な過剰サービスと万全なサービスを追求する「一度でもひどい顧客サービスを受けたら直ちに別の会社に替える」日本の消費者側の姿勢のために、日本の非製造業での労働性がG7最下位であり、万全を求められる労働者は睡眠時間を削りながら長時間働することになっている。

スーパーマーケット・コンビニエンスストア・百貨店など流通業界で働く人の70%が客から暴言や長時間の説教、土下座など謝罪の強要や晒しの脅迫といった悪質な行為などを受けた経験があることがわかっている[2]。日本ではサービス受益者側から見れば非常に安くて便利なサービスが、そこで働いている者に長時間労働を常態化させているように、過労死の原因となる長時間労働の是正には他人が自分にしてくれるサービスに適正な価格を払わなければ受けられないとの意識が求められている。

日本では企業の問題だけだと考えられがちだが、サービスを受ける「お客」側による過度な基準が負担となって労働環境の悪化させているため、消費者も労働者への過度な要望をやめることが大事だと指摘されている。インフレーション失業率の低下による長時間労働や待遇に見合わない給与の企業の人手不足倒産・消費者側の労働者に対する意識改革で過労死も減少するとされている[3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13][14]


目次

1 症状

2 メカニズム

2.1 精神疾患による自殺

2.2 心臓・血管疾患による死亡


3 日本

3.1 労災認定基準

3.2 裁判

3.2.1 刑事裁判

3.2.2 行政争訟

3.2.3 民事裁判


3.3 過去の事例


4 日本国外での過労死

5 過労死の背景

6 対策

7 脚注

8 関連項目

9 外部リンク


症状

過労死等防止対策推進法第2条  この法律において「過労死等」とは、業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう。

過労が原因となって、心筋梗塞脳出血クモ膜下出血、急性心不全、虚血性心疾患などの心臓の疾患を引き起こし死に至る。また過労はしばしばうつ病を引き起こすが、過労によるうつ病から自殺した場合も含む。

2014年時点で、厚生労働省の統計によると、過去10年ほどのあいだに、過労による自殺者(自殺未遂も含む)が約10倍に増え[15]2013年時点で日本で196人が過労死している[16]。働き盛りのビジネスマンに多いとされてきたが、近年では若者も増加傾向にあり、40-50歳代から20歳代にまで広がっている。女性も増加傾向にあるが、大半は男性である[17]

何を「過労死」とするかについては、時期や文献によって若干のずれがある。(すでに資料としては古くなったものであるが)厚生労働省の2002年の「産業医のための過重労働による健康障害防止マニュアル」では、「過労死とは過度な労働負担が誘因となって、高血圧動脈硬化などの基礎疾患が悪化し、脳血管疾患や虚血性心疾患急性心不全などを発症し、永久的労働不能または死に至った状態をいう」とした[18]
メカニズム

過労死には一般的に以下の2種類の直接的原因がしられている。
精神疾患による自殺「産業精神保健」も参照

働き過ぎは精神のバランスを喪失させ、への願望(希死念慮)をもたらす。「眠りたい以外の感情を失った」と訴える患者もおり、抑うつ状態やうつ病である場合が多い。ただ、「労働時間の長さ=自殺の危険性」というわけではなく、人により許容度が異なるが、それを職場の上司が理解していない場合が多い。また、オフの時間の過ごし方も影響する。睡眠不足の第一の原因は厚生労働省の平成28年版過労死等防止対策白書によると残業時間の長さになっており、36.1%である[19]
心臓・血管疾患による死亡

長時間労働は疲労を蓄積させ、血圧を上昇させる。そのことにより血管は少しずつダメージを受け、動脈硬化をもたらし、脳出血や致命的な不整脈を起こしたり、血栓を作り心筋梗塞脳梗塞を引き起こす[19]
日本

2014年11月1日に「過労死等防止対策推進法」が施行された[16]。同法により、過労死や過労自殺をなくすため、国(=日本の行政)が実態調査を行い効果的な防止対策を講じる、とされており、防止の方針を具体的に定めた大綱が作られることになっている[16][16]。また国は、過労死等に関する実態調査、過労死等の効果的な防止に関する研究等を行うものとされ、さらに国及び地方公共団体は、過労死等を防止することの重要性について広く国民の理解と関心を深めるための瀬策を講ずるものとされる。

これまでは、日本人が過労死する状態があるにもかかわらず、日本では「過労」という言葉をはっきりと冠した法律も無く、日本の行政は、企業経営者の都合・顔色ばかりをうかがい、過労死をきちんと体系的に防止するしくみもつくらないまま放置していたが、この法律が施行されたことによって、状況の改善の一歩が踏み出された。日本全国の人々に向けて、弁護士が過労死に関する無料電話相談を開始した[16]
労災認定基準

厚生労働省の労災認定基準[20]では、脳血管疾患及び虚血性心疾患等(略称:脳・心臓疾患)を取り扱っている。2000年7月に最高裁が下した自動車運転手の脳血管疾患の業務上外事件の判決を契機に[21]、2001年12月に認定基準が改正され、発症前6ヶ月間の長期間に渡る疲労の蓄積、特に現在では労働時間の長さが数字で明記され、認定に際して考慮されるようになった。

仕事との因果関係の立証が難しいため、脳・心臓疾患の労災請求から決定(認定または不認定)までの所要日数は平成21年度で210日となっている[22]。また、過労死の労災認定請求のうち過労死と認められるのは5割弱である[23]

また、過労による自殺については、従前は結果の発生を意図した故意であり、労災認定されていなかったが、 ⇒「精神障害による自殺の取扱いについて」(平成11(1999)年9月14日付け 基発第545号)により、「業務上の精神障害によって、正常の認識、行為選択能力が著しく阻害され、又は自殺行為を思いとどまる精神的な抑制力が著しく阻害されている状態で自殺が行われたと認められる場合には、結果の発生を意図した故意には該当しない」とされ、1999年11月に精神障害による労災認定にかかる判断指針が策定され、うつ病による過労自殺労災として位置づけが行われ、その後、判断指針が廃止となり、 ⇒「心理的負荷による精神障害の認定基準について(平成23(2011)年12月26日付け 基発1226第1号)」が認定基準となっている。


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