進化
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生物は共通祖先から進化し、多様化してきた。

進化(しんか、: evolutio、: evolution)は、生物形質世代を経る中で変化していく現象のことである[1][2]。進化論の歴史や社会・宗教との関わりについては「進化論」を、生物進化を研究する科学分野については「進化生物学」を、進化を意味する英単語の関する諸項目については「エボリューション」を参照

ウィクショナリーに進化の項目があります。

目次

1 定義

2 進化の証拠

2.1 古生物学

2.1.1 ミッシング・リンク


2.2 生物地理学から

2.3 比較解剖学から

2.3.1 相似と相同

2.3.2 痕跡

2.3.3 不合理な形態


2.4 系統分類学から

2.5 発生生物学から

2.6 観察された進化

2.6.1 実験進化



3 進化のしくみ

3.1 遺伝的変異

3.2 遺伝子の頻度変化

3.2.1 自然選択

3.2.2 遺伝的浮動



4 進化の速度

4.1 形態の進化

4.2 分子進化


5 大進化

5.1 種分化

5.1.1 断続平衡説



6 進化に関する誤解

7 生物学以外での「進化」概念

8 脚注

9 参考文献

10 関連項目

11 外部リンク

定義 眼の進化

進化とは、生物個体群の性質が、世代を経るにつれて変化する現象である[2][1]。また、その背景にある遺伝的変化を重視し、個体群内の遺伝子頻度の変化として定義されることもある[3][4]。この定義により、成長変態のような個体発生上の変化は進化に含まれない[1][2]

また狭義に、以上のレベルでの変化のみを進化とみなすこともあるが、一般的ではない[3]。逆に、文化的伝達による累積的変化や生物群集の変化をも広く進化と呼ぶこともある[3]。日常表現としては単なる「変化」の同義語として使われることも多く、恒星政治体制が「進化」するということもあるが、これは生物学でいう進化とは異なる[4]

進化過程である器官が単純化したり、縮小したりすることを退化というが[3]、これもあくまで進化の一つである。退化は進化の対義語ではない。
進化の証拠

生物は不変のものではなく、共通祖先から長大な年月の間に次第に変化して現生の複雑で多様な生物が生じたということが、膨大な証拠から分かっている[5][6]

進化論は、チャールズ・ダーウィンなど複数の博物学者動物植物分類学的な洞察から導きだした仮説から始まった。現在の自然科学ではこの説を裏付ける証拠が、形態学遺伝学比較発生学分子生物学などさまざまな分野から提出されており、進化はほぼ確実に起こってきた事実である、と生物学者・科学者からは認められている[5][6][7]
古生物学

進化をはっきりと示す化石証拠はダーウィンの時代には乏しかったが、現在では豊富に存在する。まず全体的なパターンとして、単純で祖先的と思われる生物は古い地層からも見つかるが、複雑で現生種に似た生物は新しい地層からしか見つからない[8]

化石証拠の豊富な生物については、化石を年代順に並べることで、特定の系統の進化を復元することもできる。プランクトンは死骸が古いものから順に連続的に堆積していくので、このような研究が容易であり、有孔虫放散虫珪藻の形態が徐々に進化し、時には種分化する過程が確認できる[9][10]。プランクトン以外にも、三葉虫の尾節の数の進化を示す一連の化石などがある[10]
ミッシング・リンク 魚類と両生類の特徴を併せ持つティクターリクの復元画

進化を否定する創造論者は、分類群間の中間的な特徴を示す化石が得られないことを指して「ミッシング・リンク」と呼んでいる。しかし、分類群間の移行段階と考えられる化石はすでに一部得られている[11][12]。分類群の起源となった種そのものを見つけるのは確かに困難だが、それに近縁な種の化石があれば、進化過程を解明するのに充分である[11]。たとえば爬虫類鳥類の特徴を併せ持つ化石には有名な始祖鳥に加えて、多数の羽毛恐竜がある[13][14]クジラの進化過程は、時折水に入る陸生哺乳類であったインドヒウスに始まり、徐々に水中生活に適応していく一連の化石から明らかになっている[15][16]。現在の魚類両生類をつなぐ移行化石としてはエウステノプテロンパンデリクチスアカンソステガイクチオステガなどが知られていたが、さらにパンデリクチスよりも両生類に近く、アカンソステガよりも魚類に近いティクターリク2006年に発表された[17][18]無脊椎動物では、祖先的なハチの特徴と、より新しく進化したアリの特徴を併せ持つアケボノアリなどの例がある[19]。移行化石は次々と発見されており、たとえば2009年には、鰭脚類アシカアザラシ)と陸上食肉類との中間的な特徴を示す化石[20]や、真猿類の祖先に近縁だと考えられるダーウィニウスの化石[21]が報告されている[22]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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