複線
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この項目では、鉄道における複線について説明しています。索道の分類については「索道#支持牽引方法」をご覧ください。
東武伊勢崎線姫宮駅 - 東武動物公園駅間)左が下り線、右が上り線

複線(ふくせん、double track)とは、鉄道軌道上り列車用と下り列車用にそれぞれ1線ずつ、計2線を敷設した線路施設を指す。


目次

1 特徴

2 運転の方向

3 単線並列

4 複線の採用例

5 複線化

5.1 複線化時の勾配改良


6 複線が存在しない県

7 脚注

8 参考文献

9 関連項目


特徴

単線では、信号場などの行き違い施設の間に走行できるのは1列車のみであり、対向列車を待ち合う必要があるが、複線では対向列車を待つことなく、閉塞区間の距離に応じて多数の列車を運行できる。対向列車の待ち時間を解消できるため、高速化にも効果がある。また、ダイヤが乱れた際には、一方の列車の遅れが反対方向の列車に影響を及ぼすことがないので、運転整理も行いやすくなる。線路容量の観点では、複線で運行可能な列車本数は単線に比べて2倍から3倍に達する[1]

初期のイギリスの鉄道では、電信技術がなかったために、隣の駅と事前に列車の運行を打ち合わせることができなかった。このことから単線では正面衝突を防止することが困難であったため、多くの路線が複線で建設され、信号機は主に列車の追突を防ぐために設置され、時間間隔法で運用されていた。建設費用の安い単線は望まれてはいたが、実際に電信で駅間での打ち合わせができるようになるまでには、鉄道の開通から20年ほどを要した[2]
運転の方向

複線の路線においては、折り返しや分岐のある駅や信号場の構内を除き、個々の線路での列車の進行方向が一方に定められていることが多い。日本においては左側通行であるが、これは国や路線によって異なる。また道路の通行区分とは必ずしも一致しない。例えばフランス台湾では道路は右側通行だが鉄道は左側通行である。また、中華人民共和国大韓民国では、国有鉄道などの地上路線は左側通行であるのに対し、地下鉄・都市鉄道は一部を除き右側通行である。左側通行の国と右側通行の国を直通する路線では、国境付近で立体交差などにより上下線を入れ替えている。
単線並列詳細は「単線並列」を参照

線路が2本並んでいても、上りと下りの列車の使用する線路が分離されておらず、どちらの線路でも上下の列車が運行されているような例は、複線とは呼ばず単線並列(単線併設区間)と呼ぶ。単線並列では、線路容量や高速化などの複線の持っている多くの長所はないが、路線が分岐する区間などで用いられることがある。複線として建設された区間では、その進行方向を前提として分岐器信号機を設置しているので、そのままでは単線並列運転を行うことはできない。

また、通常は複線として運転を行っているが、車両の故障で停車した列車が線路を塞いだ場合や保線作業で一方の線路が使えなくなった場合など、1線の障害時に単線運転できるように考慮されているものもあり、この場合も単線並列と呼ぶ。TGVなどヨーロッパにおける高速鉄道の多くはこの方式を採用しており、双方向運転と呼んでいる。数十 kmごとに上下線の連絡線を設けてあり、障害発生時にももう片方を使用して運転を継続できるメリットがある。
複線の採用例

交通量が多い都市部幹線でおもに採用されている。また、新幹線地下鉄のようにこのシステムで建設することが前提となっているものもある。
複線化

この節はその主題が日本に置かれた記述になっており、世界的観点から説明されていない可能性があります。ノートでの議論と記事の発展への協力をお願いします。(2016年7月)

単線であった路線を複線にすることを複線化と呼ぶ。一般には単線時代の線路を複線の線路の一方に利用して、もう一本の線路を敷く形で工事をするが、場合によっては単線時代の線路を放棄して、丸々複線の線路を新設することもある。これは複線化に合わせて線路の改良を行う目的などによる。

もう一本の線路を既存の線路の脇に増設することを腹付け線増(はらづけせんぞう)と呼ぶ。一方、一本の線路を増設する場合でも、土地の買収の問題や線路改良の意図などから、駅構内のみ上下線を並べて駅間では既存の線路とは離れた場所に線路を敷設する場合があり、このような例を別線線増(べつせんせんぞう)と呼ぶ。

別線線増となっている区間としては、

北陸本線

新疋田駅 - 敦賀駅


東北本線

豊原駅 - 白坂駅

金谷川駅 - 松川駅 - 南福島駅


上越線

越後中里駅 - 土樽駅

土合駅 - 湯檜曽駅


伯備線

倉敷駅清音駅


長崎本線

諫早駅- 西諫早駅


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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