複素数
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複素数(ふくそすう、complex number)は、実数 a, b と虚数単位 i を用いて a + bi の形で表すことのできるのことである。四元数八元数十六元数などに対して二元数と呼ばれることもある。
目次

1 定義

2 基本的な性質

2.1 四則演算

2.2 複素共役(共役複素数)

2.3 その他


3 幾何的実現

3.1 ガウス平面

3.2 極形式

3.3 複素数球面


4 代数的な視点

4.1 ハミルトンによる定義

4.2 行列表現

4.3 乗法群


5 歴史

6 他分野における複素数の利用

7 参考文献

8 関連項目

9 外部リンク


定義

二乗すると-1となる数、つまりx2 + 1 = 0 のの一つを i と書き虚数単位という。 i と実数 a とのを i a あるいは a i と書く。任意の二つの実数 a, b に対し a + bi の形で書かれるを複素数という。 a, b がともに整数である場合の a + bi をガウスの整数 (Gaussian integer) といい、有理数の場合にはガウスの有理数 (Gaussian rational) という。

複素数 z = a + bi に対し、 a を複素数 z の実部(じつぶ、real part) といい、 b を 複素数 z の虚部(きょぶ、imaginary part) という。実部と虚部はそれぞれ a = Re z (あるいは ), b = Im z(あるいは ) のように表現される。

複素数 z が実数ではない、すなわち虚部が 0 ではないとき (Im z ≠ 0)、 z は虚数(きょすう、imaginary number)であるといい、実部が 0 のとき (Re z = 0) z は純虚数(じゅんきょすう、purely imaginary number)であるという。

虚部の符号だけが異なる複素数 z = a+bi と、z = a ? bi は互いに共役(きょうやく、conjugate、本来は共軛)であると言われ、z を z の共役複素数あるいは複素共役という。

を z の絶対値 (absolute value, modulus) という。複素数は元々、単位の異なる数の組み合わせで書かれる数のことをさす言葉であり、この場合は 1 を単位(素)とする実数と i を単位とする純虚数の和で表されているために複素数という言葉が用いられるようになった。
基本的な性質

a, b, c, d を実数、 z, v, w を複素数とする。
四則演算










(和の
交換法則

(積の交換法則

分配法則

複素共役(共役複素数)

が実数 ⇔

が純虚数 ⇔

対合







特に 






特に、複素数 z が実数係数の多項式 f(x) の根となるならば z の共役複素数 z も f(x) の根となることがわかる(1746年:ダランベール)。すなわち、f(x) が実数係数多項式ならば

が成り立つ。
その他

a + bi = c + di ⇔ a = c かつ b = d.

|z。= 0 ⇔ z = 0

|z + w。? |z。+ |w|

|zw。= |z。|w|

幾何的実現
ガウス平面

一つの複素数 x + iy は二つの実数 x, y の組 (x, y) によって特徴付けられる。一方で二つの実数の組はデカルト座標を敷いた平面上の点として特徴付けられる。そこで、複素数を平面上の点と一対一に対応付けることによって、複素数をその内部の点として含む平面を考えることができる。このようにして得られる平面を、ガウス平面 (Gaussian plane) あるいはアルガン図 (Argand Diagram)、複素平面(ふくそへいめん、complex plane)などとよぶ。ガウス平面では、x 座標に実部、y 座標に虚部が対応し、 x 軸のことを実軸 (real axis)、 y 軸のことを虚軸 (imaginary axis)と呼ぶ。

複素数 z, w に対してd(z,w) = 。z - w |

によって距離を定めれば C は距離空間となる。この距離は、ガウス平面上で考えると、複素数が普通のユークリッド平面上の点と同じように扱えることが分かる。ガウス平面は複素数の形式的な計算を視覚的に見ることができ、数の概念そのものを拡張した。通常の実数体 R 上の平面 R2 を実平面と呼ぶと同様に、複素数体 C 上で定義される平面すなわち C2 は複素平面とも呼称される。ガウス平面に対して複素平面という呼称を用いることはこれと紛らわしい。実際、C2 の意味の複素平面は実 4 次元の空間である。区別のために、ガウス平面のことを複素数平面と呼ぶこともある。
極形式

ガウス平面を利用すると、複素数の極座標による表示として極形式 (polar form) で表示できる。複素数に、ガウス平面上の点を対応させたとき、この点が極座標でと表されるなら

が成り立つ。はの絶対値 () である。を偏角 (argument) といい、「」と書く。の時の偏角は任意の実数とする。なお、偏角の定義式はだけが書かれていることが多いが、実際には実部が0でないとは限らないし、偏角の範囲は半回転に留まらないため上記のような場合分けが必要である。

偏角の単位をラジアンとするならば、これらの関係式とオイラーの公式から

という表示が得られる。あるいはのような複素数の表示を極形式といい、のような表示はオイラー表示とも呼ぶ。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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