蕃書調所
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九段南の「蕃書調所跡」の碑 / 1856年安政3年)開設時の所在地に建立

蕃書調所(蛮書調所 / ばんしょしらべしょ)は、1856年安政3年)に発足した江戸幕府直轄の洋学研究教育機関。開成所の前身で東京大学の源流諸機関の一つ。
目次

1 概要

2 所在地

3 教育・研究内容

3.1 語学

3.2 精錬学

3.3 器械学

3.4 物産学

3.5 数学

3.6 画学


4 教職員

4.1 創設者

4.2 オランダ語、西洋学、翻訳一般

4.3 精錬学(化学)

4.4 ドイツ語

4.5 英語

4.6 フランス語

4.7 物産学

4.8 数学

4.9 筆記方

4.10 画学


5 関連項目

6 脚注

7 関連文献

8 外部リンク

概要

ペリー来航後、蘭学に止まらない洋学研究の必要を痛感した江戸幕府は、従来の天文台蛮書和解御用掛を拡充し、1855年安政2年)、「洋学所」を開設した。しかしこれが開設直後の安政の大地震で全壊焼失したため、1856年3月17日(安政3年2月11日)、「蕃書調所」と改称し、古賀謹一郎を頭取、箕作阮甫杉田成卿を教授、川本幸民高畠五郎松木弘安、手塚津蔵、東条英庵原田敬策、田島順輔、村田蔵六、木村軍太郎、市川斎宮西周 (啓蒙家)津田真道杉田玄端村上英俊、小野寺丹元を教授手伝として同年末(安政4年1月)に開講した。(教授手伝にはこの後坪井信良(安政4年)、赤沢寛堂(安政5年)、箕作秋坪(安政6年)、も加わる。)

幕臣の子弟を対象に(1858年(安政5年)以降は藩士の入学も認めた)、蘭学を中心に英学を加えた洋学教育を行うとともに、翻訳事業や欧米諸国との外交折衝も担当した。語学教育は降盛、書籍は次第に充実し、自然科学部門も置かれた。1862年文久2年)には学問所奉行および林大学頭の管轄下に入り昌平黌と同格の幕府官立学校となった。同年6月15日5月18日)、「蕃書」の名称が実態に合わなくなったことを理由に「洋書調所」と改称、翌1863年10月11日(文久3年8月29日)、「開成所」と改称された。以降は開成所を参照。
所在地

前身である洋学所は神田小川町に所在していたが、これが壊滅したため、蕃書調所は新たに九段坂下に講舎を新築し開講した。その後井伊直弼政権期には洋学軽視政策の影響で、1860年万延元年)、小川町の狭隘な講舎に移転されたが、1862年(文久2年)に一ツ橋門外「護持院原」(現在の神田錦町)の広大な校地に移転、これが後身機関である開成所・開成学校東京大学法理文三学部に継承された。最初に蕃書調所が置かれた九段坂下(現在の九段南)には「蕃書調所」跡の碑が建立されている(画像参照)。
教育・研究内容
語学

安政4年(1857年)1月18日 開校式。オランダ語教育が始まる。箕作阮甫杉田成卿ら教授陣は翻訳がほとんどで、指導は赤松則良ら句読教授達による個人指導。

万延元年(1860年堀達之助千村五郎、竹原勇四郎、箕作麟祥西周 (啓蒙家)らを教官として英語の授業が始まる。村上英俊林正十郎林欽次)、小林鼎輔らを教官としてフランス語授業が始まる。

文久2年(1862年市川兼恭加藤弘之らを教官としてドイツ語が正式学科となる。

精錬学

万延元年(1860年)8月 川本幸民が主任となって精錬学科が設けられた。「精錬学」[1]川本幸民が命名した。柳川春三桂川甫策宇都宮三郎などを擁するようになる。実験、薬品の製造、分析などが行われた。[2][3]

器械学

安政3年(1856年) 竹橋御蔵にある汽車模型、電信機[4]を動かすことが市川兼恭の初仕事となった。同年にプロイセン王国の外交官フリードリヒ・アルブレヒト・ツー・オイレンブルクが献じた電信機、写真機の伝習に加藤弘之とともに着任。

安政4年(1857年) スタンホープ手引印刷機[5]を動かした。

万延元年(1858年)10月 市川兼恭が器械学主任に命じられる。洋文書物『ファミリアル・メソード』が印刷された。当初はローマ字活字だったが、文久年間には邦文活字も作られて二十数部の書籍が発行された。

物産学

文久元年(1861年)4月 市川兼恭が物産学取り立ての建白を行い、[6]伊藤圭介 (理学博士)が招集され、後を田中芳男が引き継ぐ。

数学

文久2年(1862年)2月 神田孝平が教授出役を命じられる。慶応年間には生徒が約150人いて盛況だった。

画学

安政4年(1857年)絵図調方として、画家の川上萬之亟が出役に任命された。その後、学科名は画学に改名。

教職員
創設者

古賀謹一郎

オランダ語、西洋学、翻訳一般


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