生長の家
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その後1990年平成2年)11月22日には、清超の次男の谷口雅宣[29]が副総裁に就任し、清超と共に講習会への講師としての出講を行うようになっていく。1993年、「国際平和信仰運動」を提唱し推進、日本政府による大東亜戦争への反省や戦争責任の追及、人権感覚からの女系女性天皇の推進を表明するなど、これまでの愛国・保守(=右翼)的教義から距離を置くような転換を積極的に進めている。1994年(平成6年)には雅宣の妻・谷口純子が白鳩会副総裁に就任。

近年では、地球環境問題や遺伝子操作・生命倫理問題、エネルギー問題などの現代科学に対し宗教右派[30][31]の立場からの主張が多く、教団の教義にもその意向が強く現れてきている[32][33][34][35]。一方、雅宣は自身のブログでは民主党への支持を表明するなどしたため、一部の信徒は雅宣を「左翼」と批判し、1998年から旧飛田給派の信徒らを中心に公然と教団に反対する生長の家本流運動の動きが生まれた。だが、実際には雅宣は例えば「非核三原則の堅持」を表明した民主党政権に対して「この問題は日本が単独で決定すべきものではない」「現状の国際関係にあっては、“アメリカの核の傘”がまだ必要だ」と述べるなど親米保守的な発言もしている[36]

また、「国際平和信仰運動」については、「政治力を用いない」ことが明記され[37]ており、現時点で生長の家政治連合の活動再開は、一切考えていない旨を明言した[38]。過去に生長の家の推薦を受けて当選していた政治家も、KSD事件以来、全員が今では議員を辞めている。
現在

現在の生長の家は緑の保守主義色を全面に出すようになっている。2000年生長の家は環境マネジメントシステム“ISO14001”の導入を運動方針に決定し、「生長の家環境方針」を定めた。環境方針では、地球環境問題は、その影響が地球規模の広がりを持つとともに、次世代以降にも及ぶ深刻な問題である。今日、吾々人類に必要とされるものは、大自然の恩恵に感謝し、山も川も草も木も鉱物もエネルギーもすべて神の生命(イノチ)、仏の生命(イノチ)の現れであると拝み、それらと共に生かさせて頂くという宗教心である。この宗教心にもとづく生活の実践こそ地球環境問題を解決する鍵であると考える。 生長の家は、昭和5年の立教以来、“天地の万物に感謝せよ”との教えにもとづき、全人類に万物を神の生命(イノチ)、仏の生命(イノチ)と拝む生き方をひろめてきた。 生長の家は、この宗教心を広く伝えると共に、現代的な意味での宗教生活の実践と して環境問題に取り組み、あらゆるメディアと活動を通して地球環境保全に貢献し、未来に“美しい地球”を残さんとするものである。

との「基本認識」を示し環境問題への取り組みが「現代的な意味での宗教生活の実践」であるとの認識を示した[39]

2001年には生長の家国際本部と生長の家総本山がISO14001を取得し、2008年までに国内の生長の家の全ての事業所がISO14001を取得している[40]。海外では、2009年10月に生長の家ブラジル伝道本部が、2010年11月に生長の家アメリカ合衆国伝道本部が、同じくISO14001の認証を取得した。

清超は2005年(平成17年)頃より体調を崩し自宅にて療養・静養中であったが2008年(平成20年)10月28日に死去。それに伴い、2009年(平成21年)3月1日の立教記念日に「生長の家総裁法燈継承祭」が執り行われ、雅宣が第3代総裁、あわせて妻の純子が恵美子より白鳩会総裁職を譲り受け、第3代白鳩会総裁に就任した。

2011年には、教団として脱原発を支持する方針を明確にした。2013年には本部を東京都から山梨県に移動し、「自然とともに伸びる運動」の象徴的な建物として「森の中のオフィス」を建設、国際本部とした。さらに、2015年になると、青年会がこれまでの「青年会宣言」及び「青年会綱領」を規約から削除し、より環境主義的な色彩の強い「生長の家青年会ヴィジョン」を制定した。以降、生長の家は環境重視の路線を強めている。

生長の家から保守的な教義がなくなったわけではない。現在でも、生長の家の講習会その他の行事では、開会の際に国歌斉唱が行われる。また、皇居遥拝や天照大御神への祭祀も行われており、環境重視の路線についても決して「左翼思想に染まっているわけではない」とする証言もある[41]

また、安倍政権成立後は安倍政権や日本会議に否定的な主張も目立つ。2014年、生長の家は安倍政権による安保法制について立憲主義の観点から反対した。

2016年6月9日、生長の家は2016年の参議院選挙において、安倍首相の政治姿勢に反対の意思表明をするために、組織として[42]与党及びその候補者を支持しない」ことを決定した[43]。また、元生長の家信者らの関与する政治組織・日本会議が政権運営に強大な影響を及ぼしている可能性があるとして、遺憾の想いと強い危惧を表明した[43]

2017年10月6日、生長の家は第48回衆議院議員総選挙に対する方針を発表し安倍政権が「政治姿勢が改まらないどころか、国民を無視した強引な政権運営を繰り返している」として再び与党への不支持を表明した。その中で生長の家は「環境・資源問題の解決を含めた安全保障の推進」を訴え「現在、地球温暖化の影響で、激しい気候変動が起こり、巨大ハリケーン、洪水や干ばつの頻発によって飢餓が発生し、難民が大量に流出しています。これらの問題は国家間の紛争の火種になっています。また、石油や天然ガスなどの枯渇資源に依存した文明に頼れば、これも資源の争奪による紛争・戦争を引き起こす可能性があります。私たちは、このような環境問題や資源問題を解決することが、世界の平和安定に大きく貢献するものであると確信しています。」[44]と主張した。
主張

生長の家はかつて政治運動に積極的であったこともあり、社会問題に対して様々な主張をしている。
ノーミート

谷口雅春は「平和論をなすもの、本当に平和を欲するならば、肉食という殺生食をやめる事から始めなければならないのであります。」[45]と主張していた。その内容は肉だけでなく魚や鶏卵、乳製品の摂取をも好ましくないというヴィーガニズムに近い考えであったが、生長の家が教団として信徒に対して徹底した菜食主義を行うように指導しているわけではない。しかし、谷口雅宣が副総裁になってから地球環境問題と家畜産業の関係が注目され、再び「食卓から平和を」をスローガンに肉食を減らすべきであるという主張を行うようになった。
政治的スペクトル

菅野完は生長の家について「三代目総裁・谷口雅宣のもと過去の「愛国宗教路線」を放棄し「エコロジー左翼」のような方向転換をして」[46]いると述べているほか、雅宣が「『生命の実相』の長版を停止」するなどしていると主張している[47]が、実際には教団が『生命の実相』を出版しないのは著作権を管理している生長の家社会事業団生長の家本流運動に参加して教団に出版を認めない方針になったためであり、菅野の発言は事実に反する。

また生長の家が「エコロジー左翼」路線に立ったという主張にも異議がある。例えば現総裁である谷口雅宣が発表した「天照大御神の御徳を讃嘆する祈り」には次のような記述がある。われは今、天照大御神の実相の光、与える愛の力の尊さをあらためて誉め讃う。われは今、実相世界の真の我を観ずる。天照大御神の御心われに流れ入りて、わが心を満たし給う。天照大御神の生命われに流れ入りて、わが生命となり給う。わが心は天照大御神の愛の心に満たされている、生かされている、満たされている、生かされている。天照大御神は「愛なる神」の別名である。キリストの愛の別名である。自ら与えて代償を求めない「アガペー」の象徴である。また、三十三身に身を変じて衆生を救い給う観世音菩薩の別名である。われは今、天照大御神と一体となり、地上のすべての人々、生きとし生けるものに愛を与えるのである。天照大御神の愛は無限であるから、われもまた無限に愛を与えてもなお減ることはないのである。 ? 日々の祈り

このように現在でも生長の家は保守的な教義を持っており、宝蔵神社水子供養を行い堕胎や動物性集合胚に反対するなどプロライフな主張も展開している。2006年8月30日には人クローン胚の研究・利用に反対する意見書を文部科学省に送付している[48]
分派の動向詳細は「生長の家本流運動」を参照

生長の家から離脱した組織としては、「谷口雅春先生を学ぶ会」、生長の家社会事業団新教育者連盟が存在する。生長の家社会事業団は、児童養護施設の生長の家神の国寮を運営しており、後述のように生命の実相の著作権を有していたことから、外部に生長の家の分裂を印象づけることとなった。これらの分派は「生長の家本流運動」(後述)として知名度を持ち始めている。

また、日本政策研究センターは、生長の家青年会で活動し、中央教育宣伝部長を務めた伊藤哲夫によって設立された団体である[49]


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