湖沼
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湖沼(こしょう)とは、まわりをに囲まれ、一部の例外を除きと直接連絡していない、静止した水のかたまりである。湖沼のうち比較的大きなものは、同様に比較的小さなものはあるいは、もしくは両者を合わせて池沼と呼ばれるが、それぞれに明確な定義はない(後述)。
目次

1 分類

1.1 世界

1.2 日本


2 湖沼の形成要因

2.1 地殻変動

2.2 火山活動

2.3 氷河

2.4 その他自然的要因のもの

2.5 人工的なもの


3 特殊な湖沼

4 湖沼の温度

4.1 二循環湖の季節変動


5 湖沼の水質

5.1 湖沼型による分類

5.2 その他の水質による分類


6 湖沼の色

7 湖沼の生物

7.1 陸地

7.2 水辺

7.3 沖合


8 環境問題

9 湖における経済活動

10 湖に関連する地形

11 脚注

12 参考文献

13 関連項目

14 外部リンク

分類

湖沼の形状や性質が多種多様なため、分類に諸説が存在する。国によって違う場合がある。
世界

一般に水深5-10メートルを境として分類されることが多いが、基準については諸説ある。エーア湖ウィニペゴシス湖のような例もあり、単純に水深のみによって分類されない場合がある。

スイスの陸水学者フランソワ・フォーレルの説では、中央部において沿岸植物の侵入を受けない深さをもつものを湖とし、水底の植物がいたるところで繁茂するものを沼とした。

アメリカの動物学者ポール・ウェルチの説では、波をかぶる不毛の岸をもつものを湖とし、湖が小さく浅く変化したものや人工的なものなどを池とした。

A. J. ホーンとC. R. ゴールドマンの説では、主として風によって混合されるものを湖とし、主として対流によって混合されるものを池とする分類方法を提唱している。

日本

1876年(明治9年)の『地所名称区別細目』においては天然の広くて深いものが湖、浅くて泥を湛えたものが沼、人工的に造られたものが池とされている。日本の淡水生態学の開祖とも言える上野益三は小型で浅く全水面に沿岸植物が広がっているものを沼とし、人工施設によって全貯水量を管理できるものを池とした。

しかしながら江戸時代以前は湖、池、沼などの定義は明確ではなく地域や時代によって用法が異なっており、呼び名が必ずしも湖沼の大きさを示すものではない。例えば湖山池鰻池大鳥池は一般的な定義に従えば湖である。また、これらの他にも潟、浦、淵、海、トー、淡海(あわうみ)などの呼称が用いられることもある。

日本の法律の1つである河川法によって、ほとんどの湖沼は「河川」として名称と範囲が指定されている。だが、実際の「湖沼」がどのようなものかについて、法令による定義はない[1]
湖沼の形成要因 日本で最高所(標高2,905 m)の湖沼である御嶽山の二ノ池(火口湖)

何らかの要因で陸地内部に窪地が形成され、なおかつそこに水がたまることによって湖沼が形成される。要因として以下のような例を挙げることができるが、複数の要因が複合して形成されたものや形成要因がはっきりしない湖沼もある。陸水学者のエブリン・ハッチンソンは、湖沼の形成要因を地殻変動(構造湖)、火山活動(火山湖)、氷河活動(氷河湖)、その他の4種類に分類した。

日本においては陸水学者の吉村信吉が要因を侵蝕盆地、堰塞盆地、爆裂盆地、構造盆地に分類している。また、同じく陸水学者の田中正明は侵蝕作用(水蝕湖、氷蝕湖、溶蝕湖)、堰止湖(火山、氷河、川、地すべりなど)、火口湖構造湖(褶曲湖、断層湖、カルデラ湖)に分類している。



地殻変動 断層湖の諏訪湖
断層
地殻の一部が分断されて上下にずれると高低差が生じて窪地が形成される。単一の断層によって形成される場合(例:アルバート湖)と、多数の断層によって形成される場合(例:バイカル湖タンガニーカ湖死海琵琶湖)とがある。地殻が左右にずれる断層においても断層線が曲線状になっている場合には食い違いによって窪地が形成されることがある(例:ネス湖諏訪湖)。断層湖(だんそうこ)と呼ばれる。
隆起や沈降
海底が隆起して陸地になるときに海が分断され湖沼として残されることがある(例:カスピ海)。一方、陸上においても下流へと流出していた水が地殻の沈降や隆起によって行き場を失い湖沼となることがある(例:ビクトリア湖チチカカ湖)。
火山活動 ピナトゥボ山カルデラ湖
火山の火口
火山の爆発によって地表の土砂が吹き飛ばされると窪地が形成される。山頂火口に形成されるもの(例:
大浪池)と、水蒸気爆発によって形成されるもの(例:ニオス湖目潟)がある。火口湖(かこうこ)と呼ばれる。おおむね湖の水質は強酸性であることが多い。
カルデラ
火山噴火によって地下のマグマが噴出し、残された空洞が落ち込んで窪地となったもの(例:トバ湖屈斜路湖摩周湖)。カルデラ湖と呼ばれる。カルデラ内の平坦部(火口原)に形成されたものを火口原湖という。
火山噴出物による堰き止め
溶岩や火山灰などが谷の一部を埋めて川を堰き止めると湖沼がつくられる(例:中禅寺湖阿寒湖富士五湖桧原湖大正池)。
火山の冷却
火山が冷却されると地殻が収縮し窪地が形成される(例:イエローストーン湖)。
氷河 氷河の作用によってできたタスマン湖

広義の氷河湖である。日本には例がない。
氷河による侵食
氷河の運動が地面を侵食し窪地(U字谷)が形成され湖沼となる(例:ボーデン湖)。いわゆる狭義の氷河湖である。
氷河による沈降
氷河の重さによって地殻が沈降して窪地が形成され湖沼となる(例:コモ湖)。
氷河による堆積物
氷河が溶けて消失するときに氷河に含まれる岩石や土砂が土手のように堆積し、囲まれた窪地が湖沼となる。
氷河そのものによる堰き止め
氷河を望む斜面を流れる川が氷河に突き当たると水の行き場を失い湖沼となる場合がある。
氷の融解
氷河や永久凍土が部分的に融解して湖沼となったもの(例:ボストーク湖)。解氷湖あるいはサーモカルスト湖と呼ばれる。
その他自然的要因のもの
地すべりによる堰き止め
地震などによって斜面が崩壊し川を堰き止めると湖沼がつくられる(例:
震生湖)。大地震の際に出来た場合には余震などで決壊する二次災害をもたらす場合がある。
化学的な溶解
岩石、特に石灰岩が雨水などによって溶かされて窪地が形成される(例:大池)。カルスト湖と呼ばれる。 アラスカ河跡湖 潟湖松川浦
川の蛇行
かつて川が蛇行して流れていたものが、氾濫による河道の短絡によって蛇行部分が流路から取り残された後、流路と連結していた部分が土砂の堆積で閉塞して湖沼となる。河跡湖(かせきこ)あるいは三日月湖(みかづきこ)と呼ばれる。
川による堰き止め
川によって運ばれる土砂が支流を堰き止めて湖沼となる(例:印旛沼)。
海流や波浪
海流または波浪が海岸付近の砂を流動させて砂州をつくり、海を区切ることで湖沼となる(例:パトス湖ヴェネツィアの潟サロマ湖)。潟湖(せきこ、かたこ)またはラグーンと呼ばれる。


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