混血
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混血(こんけつ)とは、生物を分類するにあたり異なると考えられている枠組みに属するどうしの間にが生まれること。特に人間を指してこのように呼ぶ場合は、人種民族等の区別が前提となる。


目次

1 概説

2 日本社会における混血

2.1 割合など


3 世界における混血

3.1 有史以前の人種間混血

3.2 有史以降


4 脚注

5 参考文献

6 関連項目

7 外部リンク


概説

人間の場合は人種または民族の異なる父母の間に子が生まれることを指す。人種・民族といった範疇を血液に象徴させ、「血と血が混ざり合う」と表現した語だが、実際に混ざり合うのは遺伝子である。ただし、人種・民族ともに生物学的に定義することは難しい。したがって、混血とは生物学的な概念というより、形質的・文化的な特徴と傾向に基づく主観的な概念である。対照的に、「純血」という語がある。

現在残っているヒトはすべて同じ生物種のホモ・サピエンスであり、完全な交配が可能である。人種の違いはわずかな遺伝形質(皮膚の色髪の色・顔つき・体格など)の組み合わせによる差異であり、民族は本質的に文化によって構築され、区別されている。このため、ヒトの混血とはあくまでも同じ種の内部における概念と考えられる。しかし、ヒトは社会的動物であり、各々の人種・民族の単位で結束が固い社会にあっては、または封建的な社会において所定の氏族が政治的・社会的に優位に立っている場合などには族内婚で生まれた子供に比して、混血の人々が差別の対象とされやすい。また、特に双方の人種・民族の間に深い軋轢のある社会においては、混血の立場にある人の社会的地位が問題になる場合がある。一方で、相互の人種・民族間において友好関係がある場合や、一方の人種・民族にもう片方の人種・民族が憧憬を抱いている場合、混血者は尊重や憧憬の対象とみなされるケースもある。

もっとも、外見上の特徴とは別に、混血の人々のアイデンティティーの根幹をなす「文化同一性」[1]や、一つの民族・国家への「帰属意識」といったものは遺伝されず、教育の方針・過程やその他環境により各人各様に決定される。例えば、互いに同等な出自条件であっても、つまり、それぞれの持つ出身地と父母の出身地・人種ないし民族的出身が同様であっても、互いにまったく違う文化同一性が形成されることがある。

なお、二通りの人種・民族だけではなく、何種類の人種・民族から生まれる場合も混血という。特に古くから国際的な交易があった地域または他民族の流入が激しかった地域では、人種・民族などの混合や交流がみられる。この場合は、自身の系譜の一部を占める民族である民族的なルーツを模索し、自らの価値観や好みに沿う文化を選択するケースもある。
日本社会における混血

日本では一般に「ハーフ(H?fu)」と呼ばれる。「ハーフ」という呼称は、横浜で生まれ育った作家、北林透馬1930年に発表した小説『街の國際娘』で初めて使用された[2]。戦後、1960年代からは横浜以外の地域にも広まり始め[3]、当時のザ・ゴールデン・カップスやその後1970年代に活躍した「ゴールデンハーフ」というアイドルグループの名称から全国的に広まったとされる。そのため、初期は「ハーフ」といえば女性を指していると解する人もいた。また、主に日本籍者と外国籍者の子供、その中でも日本籍者と欧米白人の子供を指す場合が多かった(ただし、現在でも単に「ハーフ」と言った場合は大抵このパターンを指す)。

日本において特に社会的に注目されるようになったのは、戦後、連合国軍兵士との間に生まれた人々(GIベビー)である。当時は「混血児」や「あいのこ」と呼ばれ、その母親が水商売や当時パンパンと言われる売春婦を行っている場合のみならず、占領軍施設や占領軍向けの小売店などで働く女性が、兵士と自由恋愛の末に出産をしたケースも含めて、周囲から好奇の目を向けられた。やがて、差別やいじめの起因となることから「混血児」という呼称の使用は避けられるようになった。1972年沖縄県が日本政府の施政下に戻ったとき、ここでも琉球民族米国人の間に生まれた混血児」が注目された。以降、軍事基地と関わる社会問題として語られることが多く、その文脈で語ることは沖縄の当事者にとって不名誉な烙印ともなっている。

ちなみに沖縄の地に先祖を持つ人々は、地理的・歴史的・文化的な経緯から一般的に琉球民族と称されるが、人種的には先史時代から10世紀にかけて南九州から移入したとされ、分子生物学の研究でも本土の大和民族と遺伝的に近いことが確かめられており、琉球民族と大和民族との間に生まれた子供を「ハーフ」とか「日琉混血」等とは呼ばない。

1980年代初頭には、無国籍問題などで注目されたが、1984年国籍法改正により、無国籍問題として注目されることはなくなった。1980年代以降、国際結婚で生まれた子供ということから、一部から「国際児」という呼称も使われ始める[4]が、現在は教育学研究者が主に用いている。

1990年代に入り、「ハーフ」という呼称の語源に「半分」という意味があることから、差別用語ではないかとの意見が現れた。そして、2つのルーツを持つという意味から「ダブル」という呼称を採用しようとする動きが一部の親などから出始めた。しかし、「ダブル」と言う呼び方は、「実際には一つの文化のもとに育った人や、2つ以上のルーツを持つ人に当たらない表現である」と考える人も多い。

1998年、沖縄県にアメラジアン・スクール・イン・オキナワ(AASO)が出来たことにより、それ以降、在日米軍の関係者と地元女性との間に生まれた子供について「アメラジアン(アメリカン+アジアン)」と呼ばれることがあるが、これも特別な呼称を付けること自体に批判がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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