海洋
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の黒く見える部分については「月の海」を、その他の用法については「海 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

「海洋」はこの項目へ転送されています。中国の人工衛星については「海洋 (人工衛星)」をご覧ください。

海(うみ)は、地球陸地以外の部分で、塩水に満ちているところのことである。

地球の海は、濃度3%前後のなどが溶け込んだ海水)でできている。地殻の上にあり、ほとんどは地表にあるが、極地の一部ではの下にある。

海は地表の70.8%を占め、これらは全てつながっている。他にも、地表のごく小さい面積塩水淡水で覆われるが、これらは海には含めない。海の面積は約3億6106万km2で、陸地の面積の約1億4889万km2と対比すると、2.42倍である。平均的な深さは3729m。海水の総量は約13億4993万立方キロメートルにのぼる[1]

天体の表面を覆う液体の層のことを「海」と呼ぶこともある。以下では主に、地球の海について述べる。


目次

1 概要

2 水圏としての海

2.1 海水中に含まれる溶存物質

2.2 海流

2.3 世界の海洋面積割合


3 海底の地質

3.1 大陸棚と大陸斜面


4 海の歴史

4.1 海の誕生

4.2 最初の生命

4.3 生命活動の拡大と海洋環境の変化

4.4 全球凍結と多細胞生物の発展

4.5 カンブリア紀以降


5 海洋の生物生産

6 世界の主な海

7 地球以外の海

8 海をテーマにした作品

8.1 音楽作品

8.2 文学作品


9 海に関わることば

9.1 海に関する故事

9.2 海に例えられるもの

9.3 その他


10 脚注

11 参考文献

12 関連項目

13 外部リンク


概要沖縄の海

塩の味がする水で満たされた区域を「“うみ”(海)」(: sea)と呼び、塩味のしない水(淡水)で満たされた区域は特に区別して“みずうみ”(<「みず・うみ」)「」と呼ぶことは古くから行われてきた。

よって、日本海 (Japan Sea)、地中海 (Mediterranean Sea)、瀬戸内海 (Seto Inland Sea)なども、海と呼ばれている。

また、大規模な塩湖(水面が海水面より低くによる水の流出が存在しない場合などにそうなることがある)も、古くから「海」と命名されている場合がある。(例:カスピ海死海)。(つまり、現代では地図的・俯瞰的に把握し、外海とつながっていない場合は“海”には含めず、塩水であっても、“”(みずうみ)に分類するということも広く行われるようになった、ということである。)

基本的に、塩水で満ちた区域は「うみ(海)」「sea」と呼ばれているが、特に広大な海のことを「わだつみ(洋)」「大洋」(: ocean)と呼ぶことで区別する事がある。(例:太平洋(Pacific Ocean)、インド洋(Indian Ocean))

海はすべてが互いに繋がっている。ただし、その間での水の交流は激しくはないので、それぞれの海域で海水の性質には差がある。

海水はその表面が波立っていることが多く()、これはによるものである。温度は主として太陽によって温められ、低気圧を発生させる原因ともなる。また、海水は大きな流れをなしており、これを海流という。海水面の高さは毎日二回(年に数回一日一回の日がある)、上下に変化する。これを潮汐という。潮汐は天体運動を原因として起きるものであり、主に太陽の引力が大きな部分を占める。なかでも、月のほうが地球に近いため大きな潮汐力を及ぼす。

海の深さは平均3,800mであるが、地上と同じように海底にも高低差はあり、海中の山脈である海嶺や、台地である海台、大洋底に広がる広大な平原である海盆深海平原、海底でもさらに低い谷となっている海溝など、さまざまな地形が存在する。海底にも火山は存在し、それらの海底火山の中でも特に高いものはしばしば海上に顔を出して火山島となる。地球上の海底で最も深いのは太平洋にあるマリアナ海溝(10,920m)である。また、大陸周辺に広がる浅い海(深さ約130mまで[2])を大陸棚と呼ぶ。

海の色は一般に青色と見られる。太陽からの可視光線のうち長波長(赤に近いもの)は表層2-3cmで海水によって吸収されるが、短波長(青に近いもの)は深くまで進み、水深50mでも1/5程度が届く。この青色光が水中で散乱され、水上に届いて青く見える[3]。これに不純物が混ざると色調に変化が起こる。植物プランクトンが豊富な高緯度から極海にかけて海はやや緑色を帯びる。沿岸では河川水などから砂泥の微粒子が供給されたり波や暴風雨が海底から巻き上げたりするため、プランクトンと相まって黄緑から黄色・褐色・赤などに見える事もある。氷河に侵食された岩の粉末が流れ込むフィヨルドなどでは、乳白色になる場合もある[3]。日本近海では植物プランクトンの増殖が主に春に盛んになる。これは「水の華」と呼ばれ、地域によっては「春とわり」「潮ぐされ」「草水」「厄水」「貝寄せ水」「三月にごり」などとも言い、沿岸漁業に影響を与える[3]

海洋は地上の気候にも大きな影響を及ぼす。こうした海の影響を受けた気候は海洋性気候と呼ばれる。海洋の影響といってもさまざまであり、海から蒸発する水蒸気によって湿度は一般的に高いものの、それが降水量に影響するとは必ずしも言えない。暖流が流れる地域や一般的な海域においては海からの水分や風が雨をもたらし降水量が多くなる傾向があるが、寒流が流れる海岸においては、上層の空気は暖かいのに対し、下層の空気は寒流によって冷やされるため、上昇気流が発生しない。は上昇気流によって発生し、雲から雨が降るため、雲が形成されないこういった海岸では降水量は非常に少なく、砂漠が形成される。こうした海岸砂漠は大陸の西岸に形成されることが多いため、西岸砂漠とも呼ばれる。チリアタカマ砂漠ペルー沿岸部、ナミビアナミブ砂漠などはこういった地域である。ただし大気中の湿度は高いため、これらの海岸砂漠にはしばしばが発生し砂漠を覆う。
水圏としての海

現在の地球表面に存在する水の総量は14億km3とされているが、その中で海水が断然多く約97.5%の13億5000万km3を占める。次に多いのは氷床で2500万km3と推定されている。海の深さは3000 - 6000mの範囲が最も広く、この範囲の面積は海洋の70%、地球の全表面積のほぼ半分を占めている。

赤道近くの海の表面は太陽の光を受けて温められ、温かい水の流れ(暖流)となって流れてゆくほか、大量の水蒸気を発生する。1年間に海から蒸発する水量は50.5万km3と見積もられており、台風の発生など地球の気象に大きな影響を及ぼしている。蒸発した水量の91%は直接海上に降水するが、残りの9%が陸地に雨や雪として降水し、河川氷河地下水となって最終的には海に戻る。

海水は塩化ナトリウム(NaCl:いわゆる)を主成分とする塩分が含まれている。塩化ナトリウム以外にも各種のイオンが溶解しているが、海水中の総塩分濃度は周辺の影響によって異なる。例えば大河の河口近くや氷河が海に流れ込んでいる場所では塩分濃度(イオンの総量)は低く、逆に蒸発が盛んな海域では塩分濃度が高くなる。海氷が形成される時にも水分が選択的に凍るため、塩分に富んだ海水が分離される。グリーンランド南極周辺で作られる冷たく塩分の濃い海水は深層流となって地球全体を巡っている。

海水は塩分などが含まれるため淡水に比べて凍結しにくい性質を持つが、-1.9℃以下になると凍りはじめる。こうして作られた海氷は、北極海の大部分を覆っており、またより緯度の低いバルト海オホーツク海セントローレンス湾ハドソン湾ベーリング海などの海域でも冬季には凍結する海域がある。


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