法人税
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法人税(ほうじんぜい、英語:Corporation Tax)とは、法人の所得金額などを課税標準として課される税金国税で、直接税、広義の所得税の一種。

日本の法人税は主に法人税法(昭和40年法律第34号)に規定されているが、租税特別措置法や震災特例法などの特別法によって、修正を受ける。

なお、法人の所得にかかる税には、地方税分である法人事業税法人道府県民税や、地方法人特別税などがあり、これらの税の影響をうけ、法人には税率が課される。(法定実効税率)これらの詳細は、各ページを参照。
目次

1 根拠

2 日本の法人税

2.1 納税義務者

2.2 課税の範囲

2.3 申告、納付

2.4 法人税率の推移

2.5 企業規模による税制の調整

2.6 繰越欠損金

2.7 税収の推移


3 脚注

4 関連項目

5 外部リンク

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根拠

法人税の課税根拠については、私法上の議論を踏まえて、次の二つの考え方に分かれる。
法人擬制説:法人は、単に法的に擬制された存在であって、所得は株主や出資者のものであり、法人税はこれらの者に対する所得税の前取りである。したがって、法人税は、個人所得税の源泉徴収と同一視でき、経済的二重課税は個人において排除すれば足りることから、税率も平均税率でよいこととなる。

法人実在説:法人は、個人から別個独立した権利能力を有する法的主体であるから、課税面においても法人自らが納税主体になりうる。したがって、法人には個人と同様に担税力に差異があることから、税率は累進税率を適用すべきである。さらに、法人所得税と個人所得税の間には経済的二重課税は生じず、その排除措置を講ずる必要はないこととなる。なお、この説は法人独立説と呼ばれることもある。

日本の法人税

日本の法人税は、当初は法人に対する所得税の一種として導入され、1899年所得税法改正により新設された第一種所得(法人所得税)に由来する。1940年に法人に対する所得税が分離する形(法人税法の制定)によって成立した。
かつての高度経済成長時代における基幹税の役割を果たしていたが、バブル経済のころに所得税収に抜かれ、次第にその地位を下げつつある。
しかし、1980年代からの大幅な所得税減税(約30%)や、定率減税、バブル崩壊後の景気低迷や、1990年代後半の金融危機以後の景気低迷による雇用者報酬の伸び悩みなどにより所得税収が大幅に減少(1991年:26.7兆円→2006年:14.1兆円)、2003年からの量的金融緩和政策によるリフレ政策や、輸出面での好調から2006年には1988年以来の税収項目1位となった。2007年の国税の税収に占める割合は、所得税に次ぎ第2位である。
2008年は世界的な景気後退の影響を受け、補正予算では、2位で、2009年度の予算では、消費税とほぼ同額とされている。[1]

また、2002年度からは子会社などへの利益移転や損失隠し飛ばしを阻止するため、連結納税制度が導入され、グループ企業が連結での業績で法人税を納税できる制度ができた。企業グループによっては節税できるようになった。 また、IT投資促進税制(IT投資減税、2005年度まで)、研究開発促進税制(研究開発減税)が整備され、企業のIT投資、研究開発へのインセンティブとなっている。

一方、経団連をはじめとする企業側は、日本の法人税率の高さが生産の海外移転につながっていると主張し、米国と同等であるが、(EU統合を契機に法人税引き下げ競争の起こった)欧州と比べると高い日本の法人税率引き下げを求めている。ただし、国際的な法人税率引き下げ競争は、実質的な輸出補助金であるとみなされ、WTO上は原則違法であり、報復関税の対象となる。国際的な税率引き下げ競争に対しては、WTOなどの国際社会における枠組みの中でかかる競争を制限することが理想である。

日本の法人税は、税収の構成比では、アメリカ(15.1%)、イギリス(11.5%)、フランス(8.2%)、ドイツ(9.9%)と比較して最も高い(28.1%)。[2]
納税義務者
内国法人は、その全世界所得について納税義務を負う。ただし、内国法人のうち、公益法人等人格のない社団等については、収益事業を営む場合又は退職年金業務等を営む場合にのみ納税義務を負う(法人税法4条1項)。

外国法人は、国内源泉所得があるとき又は退職年金業務等を行うときには、納税義務を負う。ただし、外国法人のうち、公益法人等または人格のない社団等については、国内源泉所得で収益事業から生じるものがある場合にのみ納税義務を負う(法人税法4条2項)。

公共法人には、上記1、2にかかわらず、納税義務がない(法人税法4条3項)。

課税の範囲

法人税が課税される対象は、次の4つに区分される。
各事業年度の所得に対する法人税

各連結事業年度の連結所得に対する法人税

退職年金等積立金に対する法人税

清算所得に対する法人税

申告、納付

確定申告

中間申告

期限後申告

納付

更正の請求

法人税率の推移

35.0%

1952年 42.0%

1955年 40.0%

1958年 38.0%

1965年 37.0%

1966年 35.0%

1970年 36.75%(所得税減税に伴う税源確保)

1974年 40.0%(所得税の大幅減税に伴う財源確保)

1981年 42.0%(財政再建のため)

1984年 43.3%(所得税減税に伴う財源確保)

1988年 42.0%(暫定税率の期限切れ)

1989年 40.0%(抜本改正経過税率、消費税導入)

1990年 37.5%(抜本改正本則税率、消費税導入)

1998年 34.5%

1999年以降 30.0%

2003年資本金1億円以上の法人に対する法人事業税において外形標準課税を導入(赤字でも徴税する為)

上記税率は国税法人税のみ。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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