気泡
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液体が空気を含んで丸くなった例 煎れたてのコーヒー表面の泡

泡(あわ、あぶく、: foam、bubble)または泡沫(ほうまつ、うたかた)とは、液体もしくは固体がその中に空気などの気体を含んで丸くなったもの。気体を包む液体の表面張力により作られる。固体の泡は、液体の状態で形成されたものが固体化されたものが普通である。

液体中に生じた気泡は密度が小さく、上昇して水面に姿を現すとあぶくとなる。液面に出た場合、液体側はやや平らになり、空気中に丸く突出する。空気中の部分は薄い液体のからなるが、次第にそれを構成する液体が流下するので薄くなり、最終的には壊れる。これはシャボン玉と同じである。

すぐに割れてなくなるさまから、一時的なブームバブル経済といった「はかなく消えるもの」の比喩に用いられる。
目次

1 特徴

2 泡の形状と挙動

3 泡の発生

3.1 圧力・温度の変化による泡

3.2 化学反応による泡

3.3 機械的操作による泡


4 自然界における泡

5 生物と泡

6 産業等への応用

7 食料品における泡

8 関連作品

9 脚注

10 関連項目

特徴

泡には次のような特徴がある。

空気を含む泡により構成された材料は、軽量化を図ることができる。空気は
熱伝導率が小さいため、断熱性に優れた材料が構成できる。

界面張力が小さいため接触角が小さくなり濡れを生じやすい。つまり付着性が高い。

泡を含む飲食物は、独特の食感がある(炭酸飲料ビールなど)。

泡の表面には水中の微粒子が吸着される。

温度が高くなると、泡を作る液相の粘性が下がり、泡が消失しやすくなる。

泡の形状と挙動

液中における気泡の形状はその大きさによって以下のように変わる[1]

1mm以下の気泡はほぼ球形。

数mm程度になると上昇方向に扁平になり、短軸を回転軸とする回転楕円体状になる。

さらに大きくなるとキノコ状になり形状は不安定になる。

また、比較的小さな気泡はほぼ直線的に上昇運動するが、ある程度大きくなると螺旋状に上昇し、さらに大きくなると不規則な振動をしながら上昇する。
泡の発生
圧力・温度の変化による泡

液体にかかる圧力を低下させたり、温度を上昇させたりすると、液体に溶け込んだ気体が泡となって放出される。さらに圧力を低下させたり、温度を上昇させると、液体自体が沸騰して泡を発生させる。

ベーパーロック現象 - 自動車のブレーキにおいて、過熱によってブレーキ液の内部に蒸気(vapor)の泡が発生し、ブレーキが利かなくなる現象。

キャビテーション

スーパーキャビテーション

化学反応による泡

液体中で気体を発生させるような化学反応を起こすと、比重の小さい気体が上昇する過程で泡が発生する。料理においては重曹がこの目的で用いられる。また、アルコール発酵も気泡を生じさせるが、例えばパンのように、それをむしろ利用する例もある。
機械的操作による泡

攪拌機、泡立て器などで液体を攪拌することによって、空気を泡の形で液体に取り込む。あるいは、液体中に気体を吹き込むことで作る。空中で作ればシャボン玉になる。
自然界における泡

水面の泡は、風による水面の攪乱()や激しい水流(潮流壺など)によって生じる。これはたやすく壊れるので長持ちしないが、水中に有機物界面活性剤が含まれると、壊れないで蓄積する例がある。都会周辺の河川では、洗剤の流入によって盛り上がった多量の泡を生じる。海岸では、風に吹かれて打ち上がることがある。

このほか、水中・水底の有機物から発生した腐敗ガスや、水底の土中に閉じ込められていたメタンガスが泡を形成したり[2]火山などによる高い地熱で水たまりや泥たまり[3]マグマ[4]が泡立ったりする現象も見られる。
生物と泡

体液を利用して泡を作り、これを活用している生物に、アサガオガイやアワフキムシがある。卵を守るために泡で巣を作る例もある。ベタなどは水面に浮かぶ泡の層に卵を含ませ、モリアオガエルは樹上に体液をかき混ぜて作った泡の塊を作り、その内部に産卵する。

渓流においては、壺などに見られる細かい泡の堆積地で泡を採集し、顕微鏡下で観察すると、ここに水中の微小な顆粒が捕らえられており、特に水生不完全菌胞子が多量に見られることが知られている。専門の研究者はよくこれを採集の試料として用い、ここから胞子を拾い出して培養することを試みる。
産業等への応用

発泡した液体は通常より流れ去りにくく、泡自体が汚れを浮かせる働きもある。このため各種洗剤・洗浄剤やそり用シェーヴィングフォームなどに使われる。泡入りの水でも、普通の水より洗浄効果が高くなる。

泡の大きさを細かくすることで、実用での使い道はさらに広がる。従来はマイクロバブルナノバブルと呼称されてきた。2017年6月、国際標準化機構(ISO)は、直径100?未満の泡を「ファインバブル」と総称し、1?以上を「マイクロバブル」、それ未満を「ウルトラファインバブル」に分ける規格を決めた。「ウルトラファインバブル」はブラウン運動により、保存方法によっては数年間、泡が浮上せず液体中にとどまることもある。

用途としては前述のような洗浄のほか、水揚げした窒素の泡入り水に入れて鮮度を保持したり、酸素の泡入り水で農作物の食味を良くしたり取り組みが日本では実際に行われている。関連する企業・団体による一般社団法人ファインバブル産業会が設立されている[5]

古くからある他の用途としては、泡消火薬剤を使う消火器があるほか、発泡スチロールポリスチレン樹脂を発泡させることにより製造される。
食料品における泡
炭酸飲料
二酸化炭素を溶解させた飲料を炭酸飲料と呼ぶ。二酸化炭素の水に対する溶解度は温度が上がると小さくなるため、容器に注いだり口に含んだりすると、二酸化炭素の気泡がはじけ、独特の清涼感が生まれる。アルコール分を含まないソフトドリンクと、アルコール分を規定以上含むアルコール飲料がある。
ホイップクリーム
牛乳の成分からできたクリーム(生クリーム)の代替品として、植物油を撹拌して気泡を含ませ、クリームに似せたホイップクリームがある。
豆腐
豆乳に凝固剤(にがり)を加え、凝固させて豆腐を製造する際、泡の発生を抑えるための消泡剤が添加されている。
関連作品

小説『
日々の泡』 L' Ecume des jours(ボリス・ヴィアン、1947年)

鴨長明方丈記』無常観を表した一節「流れに浮かぶうたかたは…」で知られる。

脚注

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^ 浅野康一 『物質移動の基礎と応用』 丸善、2004年、137頁。


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