暗黒物質
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・話・編・歴
暗黒物質に囲まれた地球の想像図

暗黒物質(あんこくぶっしつ、: dark matter ダークマター)とは、天文学的現象を説明するために考えだされた「質量は持つが、光学的に直接観測できない」とされる、仮説上の物質である。"銀河系内に遍く存在する"、"物質とはほとんど相互作用しない"などといった想定がされており、間接的にその存在を示唆する観測事実は増えているものの、その正体は未だ不明である。
目次

1 概要

2 宇宙に占める暗黒物質の割合の推定

3 暗黒物質の候補

3.1 素粒子論からの候補

3.2 天体物理学からの候補


4 「暗黒物質」という考え方への反論

5 脚注

5.1 注釈

5.2 出典


6 関連項目

7 外部リンク

概要

アンリ・ポアンカレは1902年、著書「科学と方法」で銀河に気体分子運動論を適用した結果が光る星のみを望遠鏡で観測した結果とおおよそ合致していることから、「暗黒なる物質はない、少くとも光る物質程にはない」[1]と記した。1934年にフリッツ・ツビッキー銀河団中の銀河の軌道速度における欠損質量 (missing mass ミッシングマス) を説明するために仮定した[2]。彼は、ビリアル定理かみのけ座銀河団に適用し、未観測の質量証拠を得た(と考えた)。ツビッキーは、銀河団の全質量をその周縁の銀河の運動に基づいて推定し、その結果を銀河の数および銀河団の全輝度に基づいて推定されたものと比較した。そして、彼は光学的に観測できるよりも400倍もの推定される質量が存在する、と判断した。銀河団中の可視的な銀河の重力はそのように高速な軌道に対して小さすぎるので、何らかの外部要因が必要であった。これは「質量欠損問題 (missing mass problem)」として知られている。これらの結論に基づき、ツビッキーは銀河団を互いに引き寄せる十分な質量や重力を及ぼす目に見えない物質が存在するはずであると推測した。

その後、宇宙の暗黒物質の存在を示唆する観測が報告されている。銀河の回転速度弾丸銀河団のような銀河団による背景物体の重力レンズ効果、そして銀河および銀河団を取り巻く熱い気体の温度分布などの観測結果である。

暗黒物質の存在の「間接的な発見」は、1970年代にヴェラ・ルービンによる銀河の回転速度の観測から指摘された[3][4]水素原子の出す21cm輝線で銀河外縁を観測したところ、ドップラー効果により星間ガスの回転速度を見積もることができた。この結果と遠心力・重力の釣り合いの式を用いて質量を計算できる、と考え、すると光学的に観測できる物質の約10倍もの物質が存在するという結果が出た。この銀河の輝度分布と力学的質量分布の不一致は銀河の回転曲線問題と呼ばれている。この問題を通じて存在が明らかになった、光を出さずに質量のみを持つ未知の物質が暗黒物質と名付けられることとなった。なお、暗黒物質を仮定せずにこれらの問題を解決する方法も提唱されている。#「暗黒物質」という考え方への反論を参照。

暗黒物質が存在する場合、その質量によりが曲げられ、背後にある銀河などの形が歪んで見える重力レンズ効果が起こる。銀河の形の歪みから重力レンズ効果の度合いを調べ、そこから暗黒物質の3次元的空間分布を測定することに日米欧の国際研究チームが初めて成功したことが2007年1月に科学誌『ネイチャー』に発表された[5]。同年5月15日アメリカ航空宇宙局の発表によれば、米ジョンズ・ホプキンズ大学の研究チームがこれを利用して、ハッブル宇宙望遠鏡で暗黒物質の巨大なリング構造を確認したという。同研究チームは、10億?20億年前に2つの銀河団が衝突した痕跡で直径が約260万光年、衝突によりいったん中心部に集まった暗黒物質がその後徐々に環状に広がっていったもの、とした。

2013年4月3日、欧州合同原子核研究機関において、サミュエル・ティンマサチューセッツ工科大学教授)らの研究グループが「暗黒物質が実際に存在する可能性を示す痕跡を発見した」と発表した。


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