日本十進分類法
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日本十進分類法(にほんじっしんぶんるいほう[1]、Nippon Decimal Classification[1]; NDC[1])は、日本図書館で広く使われている図書分類法である。最新版は新訂10版(2014年12月発行)[2]。もり・きよし(森清)原編、日本図書館協会分類委員会改訂。


目次

1 概要

2 分類

3 歴史

4 改訂

4.1 情報関連分野の混乱の問題

4.1.1 背景

4.1.2 新訂10版における議論と結論



5 利用

6 本表

6.1 類目表(第1次区分表)

6.2 綱目表(第2次区分表)

6.3 要目表(第3次区分表)

6.3.1 総記(0類)

6.3.2 哲学(1類)

6.3.3 歴史(2類)

6.3.4 社会科学(3類)

6.3.5 自然科学(4類)

6.3.6 技術(5類)

6.3.7 産業(6類)

6.3.8 芸術(7類)

6.3.9 言語(8類)

6.3.10 文学(9類)



7 補助表

7.1 一般補助表

7.2 固有補助表


8 電子版 (MRDF)

9 キャラクター化

10 政治的な問題

11 脚注

12 参考文献

13 関連項目

14 外部リンク


概要

分類記号に「0」から「9」のアラビア数字のみを用い、大まかな分類から細かい分類へと順次10ずつの項目に細分していく「十進分類法」の一つ。たとえば、「文学」は「9xx」→「日本文学」は「91x」→「(日本文学の)小説・物語」は「913」、というように下の桁ほど下位の細かい分類を表現している。日本の図書館において、検索や蔵書管理のための「書誌分類」として、また請求記号として資料を書架に並べる際の「書架分類」として利用されており、排架作業の便宜等のためラベル(通常、背表紙に貼られていることが多い)にも印字される。

森清(もり・きよし)がデューイ十進分類法 (DDC) の体系を元に作成したもので、1928年(昭和3年)に発表し、翌1929年(昭和4年)に間宮商店から刊行された。第1版から訂正増補第5版までは森の個人著作で、戦後の新訂6版以降は日本図書館協会内に設置された分類委員会が改訂を行っている。森もその委員の一人として改訂に携わっていたが、新訂9版の改訂作業の半ば1986年(昭和61年)に引退した。

日本の図書館における事実上の「標準分類法」であり、2008年の調査では公共図書館の99%、大学図書館の92%がこれを使用している(新規受入の和書の場合)[3]。新たな改訂版が発行されても、それが各地の図書館に普及するには数十年という長い年月を要する。2008年の時点では、日本国内の図書館の大半が新訂9版(1995年)または新訂8版(1978年)を使用しているが、まだ新訂7版(1961年)を主に使用している図書館も残っており、部分的な利用であれば新訂6版(1951年)や増補訂正第5版(1942年)ですら、僅かだがまだ利用されている[3]。そのような事情もあり、新版が出た後もしばらくは古い版の増刷が続けられる。2015年現在、冊子版では新訂10版(2014年)、新訂9版(1995年)、新訂8版(1978年)の3種が販売されている[4]
分類

日本十進分類法と既存の分類法の比較[5]日本十進分類法
(NDC)展開分類法
(EC)デューイ十進
分類法
(DDC)
0 総記A 総記0 総記
1 哲学・宗教B-D 哲学・宗教1 哲学
2 歴史・地理E-G 歴史諸科学2 宗教
3 社会科学H-K 社会科学3 社会科学
4 自然科学L-Q 自然科学4 言語
5 技術R-U 技術5 純粋科学
6 産業V-W 芸術6 技術
7 芸術X 言語7 芸術
8 言語Y 文学8 文学
9 文学Z 図書学9 地理・歴史

メルヴィル・デューイの考案したデューイ十進分類法 (DDC) の十進分類体系を用いながらも、第1次区分についてはチャールズ・エイミー・カッター(英語版)の展開分類法(英語版) (EC) にならい[6]、それ以下の分類では、デューイ十進分類法 (DDC)、アメリカ議会図書館分類法 (LCC) など国内外の既存の分類を参考にし[5]、その上で日本に関連した項目(日本、日本語、日本文化など)を重視するなどしている[5]

分類記号に「0」から「9」のアラビア数字のみを用い[5]、大から小に向かって順次10ずつの項目に分ける「十進分類法」である。もっとも大きな1次区分は「類」、その次の2次区分は「綱」、3次区分は「目」と呼ばれる(その下は順に「分目」「厘目」「毛目」)[7]。0類 から 9類 までの10種に区分した表を「類目表」、2次区分「綱」までの計100種に分類されたものを「綱目表」と呼ぶ[7]。綱目表のそれぞれを同様に10種ずつに区分した「要目表[7]は、未定義のものや使われなくなったものなどもあり、950種にも満たない。以下も同様にそれぞれを10ずつ細分化していく(細目表)。

ただし、基本的に「1」から「9」までの「9区分」であり、「0」にはどれにも当てはまらないもの、総合的・包括的なものを割り当てる。ある分野が必ずしも9つに細分できるとは限らないが、9つより多い場合は適宜グループ化するか、「1」から「8」までに主なものを割り当てたうえで「9」を「その他」とする。9つより少ない場合は、関連性のある別分野を本来あるべき位置より一段階下げるか(不均衡記号)、あるいはさらに下位の分野を便宜上一段階上げる(縮約記号)。したがって、分類記号の上の分類構造と論理的な分類構造は一致しない。

たとえば、「自然科学」という分野について、日本十進分類法では本来「数学」「物理学」「化学」「天文学宇宙科学」「地球科学地学」「生物学」という6分野に細分している。しかしこれでは9区分とならないため、本来「自然科学」ではない「医学」をここに追加し、さらに「生物学」の中の一分野である「植物学」「動物学」を一段階上げる形にして、9区分としている。

日本十進分類法の紹介において「400 自然科学」は以下のように記されることが多い。しかし実際には、以下のように異なる階層の分野を同列のように混在させているのである。470と480は「縮約記号」、490が「不均衡記号」である。
400 自然科学   410 数学   420 物理学   430 化学   440 天文学   450 地球科学   460 生物科学   470 植物学   480 動物学   490 医学├400 自然科学│  ├410 数学│  ├420 物理学│  ├430 化学│  ├440 天文学│  ├450 地球科学│  └460 生物科学│     ├470 植物学│     └480 動物学├490 医学

分類記号は、3桁(3次区分)まで細分したものを基本とし、類や綱の段階でそれ以上区分できない場合は0や00を補って表し(例: 7 → 700)、4桁以上まで分類を行う場合はピリオドを3桁目の直後に置く(例: 913.6)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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