放課後退魔録
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放課後退魔録
ジャンル伝奇SF
小説
著者
岡本賢一
イラスト黒星紅白
出版社角川書店
レーベル角川スニーカー文庫
刊行期間2001年4月 - 以下続刊
巻数既刊5巻(本編4巻+続編1巻)
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PJ ライトノベル
ポータル 文学

『放課後退魔録』(ほうかごたいまろく)は、岡本賢一著、黒星紅白イラストの日本ライトノベル角川スニーカー文庫より、全4巻。

なおこの項目では、放課後退魔録の続編である『放課後退魔録』(ほうかごたいまろく マルる)についても記述する。以降においては便宜上、放課後退魔録(る)、もしくは単に(る)と表記する。


目次

1 ストーリー

2 用語説明

3 登場人物及び妖怪など

4 放課後退魔録(る)

4.1 あらすじ

4.2 新出用語

4.3 登場人物・妖怪など


5 既刊

6 関連項目


ストーリー

紅椿学園に通う高校生・雨神丈斗はある朝、九堂よしえと桜宮サヤの2人に、悪い妖怪・妖魔を退治をしているという、妖魔術クラブに勧誘される。その時は取り合わなかった丈斗だったが、その後サヤにもらった護符を身につけていると、今まで見えていなかった化け物が見えるようになり、妖魔の存在を認めざるを得なくなる。そして彼は深夜の学校の地下で、妖魔に取り込まれ、恋人の夏芽に出会う。丈斗は夏芽を妖魔から引き離して、妖魔を倒すことに成功するが、夏芽は妖怪化が進み繭のような姿で眠りに就く。丈斗は夏芽を人間の姿に戻すため、妖魔退治をしていくことを決める。

丈斗の強引な妖怪狩りに反発していた妖怪たちも、丈斗の無用な妖怪狩りをしないという誓いを信じ和解する。そして妖魔を狩るうちに、丈斗たち妖魔術クラブは、妖魔を密造するメラ星の秘密結社・ベロルの存在を知る。その実力から妖怪たちに一目置かれるようになっていた丈斗は、本格化してきたベロルの地球侵略に対抗すべく、妖怪たちの連合・アマタケ連合を作る。やがて丈斗の働きにより夏芽が自我を取り戻し、そのころベロルとメラ星上層部による地球侵攻作戦が明らかとなる。丈斗はそれを阻止すべく地球侵攻の際に使われる星天使を召喚する人工衛星に忍び込む。だがその内部は、実験として召喚された下級の星天使・カウラに乗っ取られていた。カウラは研究員の隙をつき、強力な星天使である、リリスとリカーラを召喚していたのだ。

カウラのもとに辿り着いた丈斗。カウラは丈斗に日本と夏芽のどちらかを選べと告げる。丈斗は苦悩しながらも、夏芽に犠牲になってもらうことを選ぶ。そしてカウラが夏芽を殺そうとした時、それまで半分眠りについていたリリスが目を覚まし、そして丈斗は、リリスとカウラが歩んできた長い苦しみを知る。リリスは夏芽に同化し、カウラも夏芽の中のリリスと共にいるために丈斗と同化する。日本を攻撃しようとするリカーラを止めるには、人工衛星がなくてはならない。そのため丈斗はカウラの助けを借り、反乱の起こった人工衛星を破壊しにきたベロルの戦艦を倒す。丈斗は瀕死となりながらもリリスの物質転送の力で地球に帰還した。
用語説明
妖怪
本作では、一口に妖怪と言っても様々であり、名前を持ち強力なものから名もない有象無象まで、全てを含めて妖怪と呼ぶ。また妖魔術クラブの面々は、人を喰ったりする悪い妖怪を特に妖魔と呼んで区別している。全ての妖怪は普通の人間には知覚されない。そこに妖怪がいることを認識できず、妖怪に触れられても「触れられている」と認識できず、また妖怪が机を倒したとしても「机が倒れた」ということを認識できない。また妖怪に喰われた人間は妖怪化するので、たとえ隣で誰かが喰われたとしてもそれに気付くことはできない。ただ、妖怪の気配などは認識以下の領域で知覚でき、「なんとなく居心地が悪い」など感じることもある。妖怪は12種類のエレメントと呼ばれるエネルギーで構成されている。エレメントがなくなると妖怪は消滅する。全ての動植物の中で一番妖怪になりやすいのは人間である。妖怪になった人間は周囲に認識されなくなると同時に、「その人物について記憶」が認識できなくなり、つまり周囲の人の記憶からも消えていく。大抵の人間は、妖怪になる過程で思考力を放棄してしまっているが、一部は理性を保ったまま妖怪になる。また妖怪になりかけの人間は半妖怪と呼ばれる。
エレメント
妖怪を構成する12種類のエネルギー。精神や魂を形成するものでもある。地球では未確認だが、メラ星では108つのエレメントが確認されている。人間は誰でも周囲のエレメントを吸収する力を持っている。エレメントを吸収しすぎた人間は妖怪になる。エレメントを吸収し、それを放出すれば強力な攻撃手段となる。
妖魂(ようだま)
妖怪や人間が死んだ時に出る、エレメントの結晶。真珠のような外見でビーダマほどの大きさのものが多く、人間の妖魂は白く妖怪のものは黒い。妖怪化の素質のある人間だと、透明な妖魂が出る。妖魂はエレメントの結晶なので、妖魂を吸収すれば短時間で効率よくエレメントをためられる。
紅椿学園(べにつばきがくえん)
バブル崩壊のせいで閑散とした紅椿ニュータウンを見下ろす丘の上に立つ、私立高校。当初の計画では小・中・高を一括したマンモス校となるはずだったが、生徒が集まらず、高校としてしか使われていない。『(る)』では地下に中等部が併設され中高一貫校となった。丈斗たちの通う学校である。元々妖怪が集まりやすい土地に建てられたので、地下校舎は妖怪の巣窟となっている。
メラ星
地球から遠く離れた(本文中に「光でも47年かかる」と「4.7光年」という2つの記述があり特定できない)、おうし座39番星の第3惑星。厳密に言うとメラは恒星の方の名前である。早くから妖怪の存在を知覚しており、大昔から妖怪を利用、妖怪と共生しつつ文明を発達させてきた。現在では高度な妖怪文明を確立している。科学力も地球を遥かにしのぎ、巨大な宇宙戦艦の建造、サイボーグ化による延命など高度な技術を有する。100年前に世界大戦があり、現在は戦争に勝った一国がメラを統一している。言語はエノク語。エノク語は魔法円にも用いられる。地球に妖怪を啓蒙しようとしているが、過去数回は失敗に終わったとのこと。メラ人と地球人は元々同じ惑星で発生した人類だとされており、メラ人と地球人のハーフも可能。顔立ちはアジア黄色人種に似る。
魔法円(まほうえん)
エレメントを利用するためにメラ星で開発された方法の1つ。妖魔術クラブで使っているものは、エノク式法円術の発展形。元々妖怪はを嫌う性質があり、ただの正円でもある程度の退魔の効果がある。正円の中に五芒星やエノク語を書き加えることにより、周囲のエレメントに働きかけて、退魔や結界などの様々な効果を引き出す。強力なものほど複雑な図形となり、中には書くのに数日掛かるものもあるという。同じ魔法円でも使用者で威力が変わる。
サイボーグ
メラ星の技術の1つ。ただし人間の体を機械にするのではなく、人工の細胞に変えるだけなので、精密な検査でもない限りはサイボーグだと気付かれない。骨の内部構造に工夫があり、これによって100kgを超えるものも持ち上げられるようになる。さらに死後1時間以内であれば、適切な処置をすることでサイボーグとして蘇生させることも可能。メラ星の法律で妊娠できるサイボーグは作れない。
人工精霊(エレメンタル)
エレメントを使って人工的に作った精霊。形状は召喚者の自由が利くようだ。
妖魔術クラブ(ようまじゅつクラブ)
地球とメラ星の交流のための足掛かりとして、霧山が紅椿学園に設立した。表向きは「郷土研究クラブ」ということになっているが、裏では日々悪さをする妖怪を退治している。部室のドアに退魔の魔法円が貼ってあり、中には九堂が自費でつけたエアコンや、サヤが持ち込んだウサギのぬいぐるみを入れたロッカーなどが置いてあるが、それ以外は特に変わった点はない。
秘密結社ベロル
メラ星の組織で、正式名はベロム・ダクロム資本結社。宗教系政治団体を名乗るが、実態はメラ星でのマフィアのような存在。妖魔を人工的に作り出し、それを兵器として密売している。メラ星政府上層部にも繋がりがあり、地球侵攻作戦も妖魔兵器を売買を目的にベロルが先導したことだった。『(る)』では、かつての悪行を「一部の暴走」として追及を逃れ、その裏で大天使召喚を企てていた。
デオドア
星天使の召喚円の役割を果たす人工衛星。地球侵略の際、戦いの天使イブ・ラランを召喚すべく建造されたが、実験のために召喚したカウラに乗っ取られた。最終決戦の場である。
登場人物及び妖怪など
雨神丈斗(あまがみ たけと)
主人公。紅椿学園に通う高校2年生。サヤたちによって妖怪の存在を知る。その後、妖魔のせいで妖怪化し眠りについた恋人の夏芽を元に戻すことを決意。そのために必要な妖魂を集めるうちに力をつけ、最後には地球を救う働きも見せた。妖怪としての素質があったため、エレメントの吸収・照射や結界を魔法円なしでできる。彼自身の強さに加え様々な妖怪たちの助けもあり、妖怪間のもめごとは「アマタケ」の名前を出すだけで治まってしまうほどに、一目置かれる存在となった。彼を慕って集まった妖怪たちの連合アマタケ連合は、かつてできた妖怪たちの集まりとしては最大級。妖怪格闘ランキング0位。これはランキング1~5位の妖怪たちが全員「試合はしないが、丈斗の実力は自分以上だ」と表明したことによる。丈斗の家系は代々妖怪化しやすい系譜。妹の妙子は昔に妖怪化してしまっており、丈斗は妖怪が見えるようになるまで認識できなかった。酔うとその時の記憶が飛ぶ。
桜宮サヤ(さくらみや サヤ)
丈斗と同学年の幼げな顔立ちで小柄な少女。妖魔術クラブの第2代会長。人工精霊を使って戦う。使い魔は柴犬の姿の妖怪のピーチ。
ウサギが大好きで、私服はウサギづくめで学校でもウサミミを付けている。さらに部室にはロッカーいっぱいにウサギのぬいぐるみを持ち込んでおり、その全てに名前が付いているらしい。そのため「ウサバカ」と呼ばれることもある。ウサミミには妖怪を見るための装置が内蔵されているが、それもいつもウサミミをつけていることを正当化するためのようだ。だが九堂よりも妖力があり、複数の人工精霊を召喚できさらに八卦占いをできたりなど、実力面は申し分ない。かつて、好きになった人を妖怪に喰われた。そのことを妖怪ではないサヤは覚えていないが、九堂とともにその人を喰った妖怪を退治したことが入部のきっかけだった。彼女のウサギ好きも、その人の名前が「宇佐見」だったからなのではないかと、自ら推測している。たびたびエロ発言をして九堂や五郎八にハリセンで叩かれる。
九堂よしえ(くどう よしえ)
眼鏡におかっぱ頭の妖魔術クラブのメンバー。丈斗たちより一学年上。パソコンで魔法円を描いて照射する戦法を多く用いる。財閥の令嬢。以前妖魔退治をした際、首から下を妖魔に喰われてしまったが、サイボーグ手術をして蘇生した。たとえ心臓が止まっても、数日で復活できる。サイボーグ化によって視力は3.0になっていて、眼鏡は妖怪を視るための装置。どうやら彼女の悲恋と体を喰われた時の話は関係があるようだが、詳しくは語られていない。卒業後は、発達した技術を学びにメラ星へ留学した。兄は泌尿器科医。妖魔術クラブのパソコンは彼の使い古しを譲り受けて改造したものであり、消去し忘れた画像データ(サヤたちは「邪念の塊」と呼んでいる)が度々出てくる。
彩音寺夏芽(さいおんじ なつめ)


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