放射線療法
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放射線療法
治療法
骨盤への照射
ICD-10-PCS ⇒D
ICD-9-CM ⇒92.2- ⇒92.3
MeSHD011878
OPS-301 code ⇒8?52
MedlinePlus001918
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腫瘍と正常組織に対する放射線照射の効果 - 放射線照射が行われてもそれが一定の線量以下においては腫瘍および正常組織にも効果がなく、ある線量を超えると線量の増加とともに効果が増加し、その様子はS字状の曲線で示される[1]

放射線療法(ほうしゃせんりょうほう、英語: radiation therapy / radiotherapy[2])は、放射線を患部に体外および体内から照射する治療法である[3]手術抗がん剤治療とともに(がん)に対する主要な治療法の一つである[4]
目次

1 概要

2 適用

3 副作用

3.1 肺における合併症


4 作用原理

5 用量

5.1 分割照射スケジュール


6 種別

6.1 外照射

6.2 密封小線源治療

6.3 RI内用療法


7 高精度放射線治療

8 脚注

9 参考文献

10 関連項目

11 外部リンク

概要

同じく固形腫瘍の根治療法である外科療法と比較し、放射線療法による治療では、がんが発生した臓器の機能と形態をある程度?ほぼ維持することが可能であることが最大のアドバンテージである[5][6]。とはいえ、これは放射線療法がむやみに危険である頃を示すものではなく、放射線療法の有害事象は、実は完全に放射線腫瘍医のさじ加減で、ほとんどゼロにすることもできる。しかし、癌を治すことが目的で治療を行なうのであるから、癌を根治するの確率を上げるため、許容されうる最大の有害事象が起こるだけの大線量を照射しているのが実情であり、上記のように有害事象も憂慮する必要があるのである。日本では癌患者がその生涯で放射線治療を受けるのは4人に1人であり、アメリカでの3人に2人と比べると少ない。[7]

放射線療法の歴史は19世紀末のエックス線ラジウムの発見を始まりとし、抗生物質、抗がん剤の開発および外科手術麻酔法の確立がなされていなかった当時の癌治療はほとんど放射線療法のみであった[8][9]。癌治療の目標には根治(完治)、延命、緩和があるが[10]、放射線療法はこの全てに利用される[11]。固形がんを根治させる可能性があるのは手術のほかは放射線療法だけであり、さらに放射線療法は患者の負担が少ない優しい治療法で[12]、耐術能に乏しい高齢者にも適用できる[6]。局所療法のため副作用は比較的少なく、それも大部分は治療後一ヶ月から二ヶ月で自然に治まる[13]。これは、上述のごとく、有害事象を考慮した線量で治療していることと関連が深く、予定調和的な軽度の有害事象とその快癒である。使用される放射線のエネルギーが、正常組織に対して無視できない影響を与えると[14]、後述するように放射線障害と呼ばれる有害事象を起こし、その内容は部位により多彩であるものの、この影響は放射線治療のメリットに比べて十分小さい[15]。繰り返しにあるが、そうなるように放射線治療医が、適切に線量を選択しているのである。

放射線療法は、放射線により生物の細胞が死滅する効果を利用しているが、この作用は細胞分裂の盛んな細胞に対して効果が大きく、分裂の盛んながん細胞により大きな影響を与えると経験的に知られ、例外はあるもののベルゴニエー・トリボンドウの法則として知られている[16]。放射線は、がん細胞のみならず正常細胞にも障害を与えるが、がん細胞は放射線による障害からの回復能力が乏しいため[17]放射線療法は分割照射という形式を取ることが多いが、これはある照射から次の照射までに、正常細胞がダメージから回復する時間を与え、ダメージから回復できないがん細胞だけが効果的に死滅させるようにする照射技術である[18]。がん細胞の数が減少すると免疫細胞側が優勢となり、残ったがん細胞すべてを処分することができるようになる[19]。また、ふだんは免疫細胞が見逃しているがん細胞も放射線照射によってその存在が知られ、免疫細胞はがん細胞の場所に移動し、ただちにこれを処分する[20]。照射されているがん細胞ばかりか、遠隔転移しているがん細胞への免疫細胞の攻撃力が高まり、転移巣が治癒することもあり、アブスコパル効果と呼ばれている。
適用

通常、放射線治療(放射線療法)の適用となる疾患はケロイド甲状腺眼症髄膜腫、聴神経腫瘍、下垂体腺腫など一部の良性疾患[21]と、ほぼ全ての悪性腫瘍である。また、放射線治療(放射線療法)は外科手術化学療法ホルモン療法などと組み合わされ、集学的治療の一環として利用される場合もある。治療の対象となる代表的な癌を次に挙げる。

乳癌 (breast cancer) 乳房温存療法の一環として温存術後の接線照射や乳房切除後多数リンパ節転移例で、接線照射+鎖骨上照射などが 50Gy/25fr 程度で施行される。

前立腺癌 (prostate cancer)[2] 局所症例の根治照射として強度変調放射線治療で 78Gy39fr 前後が照射される。

肺癌 (lung cancer) 定位放射線治療や同時化学放射線療法で、手術と並んで標準治療の双璧をなしている。

結腸直腸癌 (colorectal cancer) 海外では術前照射や緩和照射として行なわれることが多いが、日本では施設間格差が大きい。

脳腫瘍 (brain tumour)

頭頸部癌 (head & neck cancer)

食道癌 (oesophagus cancer)

肝臓癌 (hepatic cancer)


喉頭癌および咽、副鼻腔癌、舌がん口腔癌(歯肉癌、頬粘膜癌など)頭癌

子宮頸癌などの婦人科の癌

膀胱癌 (bladder cancer)

前立腺癌 (prostate cancer)

悪性リンパ腫 (malignant lymphoma)

膵臓癌 (pancreatic cancer)

放射線治療(非密封小線源療法を除いて)は局所療法であり、普通は腫瘍のある部分のみを狙って適用されるが、手術の領域リンパ節郭清と同様に領域リンパ節やその近傍近傍を含めることもある。また、特殊な照射としては、白血病などの骨髄移植前処置として全身に照射される(全身照射)治療法もある。放射線治療の特徴は、「切らずに治すこと」であり、外科手術と異なり臓器温存(形態や機能)を可能とする。このため頭頸部腫瘍など切除術により著しく生活の質 (Quality of Life: QOL) の低下を生じるものに、第一選択の治療とされる場合が多い。

放射線治療は他の手術療法などと同じく治癒可能な病期・病勢では「根治治療 (radical therapy)」の重要な選択肢として施行される。その他、癌が治癒不能な病期・病勢、再発・転移癌の場合でも、部分的な腫瘍縮小効果により症状の緩和を目指す「緩和治療・姑息治療 (palliative therapy)」として広く用いられる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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