性別
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文法上の性については「性 (文法)」をご覧ください。

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性別(せいべつ、sex)とは、男性女性の別[1]オスメスの別[1]

セックスは生物学的性別を指す。 社会的・心理的性別に関してはジェンダーを参照。


目次

1 生物学的な性

2 ヒト、人間の性

2.1 染色体

2.1.1 典型例

2.1.2 非典型例・異常例


2.2 性腺

2.3 化学物質生産

2.4 生殖細胞

2.5 生殖管

2.6 外性器

2.7 脳

2.8 二次性徴

2.9 性指向(性的指向)

2.10 性自認


3 脚注

4 参考文献

5 関連項目

6 外部リンク


生物学的な性

有性生殖を行う生物の内、ある生物集団に属する性成熟した個体が相対的に小さな配偶子もしくは配偶体を生産する場合を「」(オス)、大きな配偶子もしくは配偶体を生産する場合を「雌」(メス)、大小双方を同一個体が生産する場合を雌雄同体という。この区別が性別である。詳しくは性 (生物学)および有性生殖を参照。

性別の決定様式は多様である。遺伝的に決定している種(ほ乳類一般)、発生時の環境によって決定する種(カメワニなどは虫類の多く)、個体の大きさによって決定する種(ウラシマソウ、テンナンショウなど)、齢によって決定する種(メロンキュウリなど)、周りに存在する同種異個体との相互関係により決定する種(クマノミ、ホソメワケベラ)などが知られている。詳しくは性決定を参照のこと。
ヒト、人間の性

人間の場合はそれぞれを「男性」「女性」あるいは「おとこ」「おんな」や「男子」「女子」などと呼ぶ。人間の場合は、生物としての性別を前提としながら、加えて精神的・文化的に、また社会的な立場としても異なった存在として成長する。この意味での性の区別を生物学的なそれとは区別してジェンダーと呼ぶこともある。なお生物的な性と性自認が著しくずれたり反転しているケースが性別不快症候群や性同一性障害、生物学的な性の形成そのものが定型的でないケースが性分化疾患である。詳しくは個々の項目を参照のこと。
染色体

人間の性別は、根本的には男性化を促す遺伝子の有無に由来し、受精の瞬間にほぼ決定される。 人間の23対の染色体のうちの1対は性染色体と呼ばれ他の常染色体とは区別される。この性染色体の型(X染色体とY染色体の組み合わせ)によって、性別発達の機序は大きく左右される。これは、Y染色体の上に、精巣形成を誘導し男性化をもたらすSRY遺伝子が載っているためである。
典型例

性染色体の型としては、次の2つが典型的である。
XY型
X染色体とY染色体をそれぞれ1つずつ有する。通常、男性として発育する。
XX型
性染色体としてX染色体を2つ有する。通常、女性として発育する。
非典型例・異常例「染色体異常」も参照

非典型的な例として、次のようなものがある。これらの多くは、精子卵子の生産時に減数分裂に失敗したことによる。
XXY、XXXY、XXXXY型(クラインフェルター症候群、クラインフェルター男性)
過剰なX染色体を持っている。発生率は1000人に1人。多くは発現形質は男性であり、外性器はほぼ正常な男性に見える。以前は精子が少なく、精子奇形も多い事から自然的受精は無理だったが、現在は人工授精での受精が可能。X染色体の数が多いほど障害は強い。骨粗鬆症になりやすく、女性の更年期障害に似た症状を呈することもある。
XYY、XYYY、XYYYY型(超雄;スーパー男性)
Y染色体が過剰である。発生率は1000人に1人。外性器は完全に男性であり、生殖能力もある。XY型男性に比べて精子が少ないという説もある。凶悪犯罪が多いという意見や一方非常に知能的であるという意見もある。
XXYY型
クラインフェルターの一種とも、超雄の一種とも言われる。
XX型男性
性染色体はXX型であるが、変異したY染色体のかけらが他の染色体に結合し、その上のSRY遺伝子が働いている。発生率は数十万?数百万人に1人と見積もられている。外性器はほぼ男性であるが、尿道下裂が見られることもある。生殖能力はない。思春期には女性としての二次性徴をすることもある。性ホルモン投与により男性化を促さなければ、次第に女性化していく。
XO型(ターナー症候群、ターナー女性)
性染色体としてはX染色体を1つだけ持つ。まれに破損したY染色体のかけらを持っていることもある。発生率は2000人?3000人に1人である。発現形質は女性であり、外性器に形成変異はない。子宮が欠落することもある。二次性徴が欠落する為、治療を必要とする。全体に低身長であり、月経不順などがあることもある。腫瘍糖尿病の危険性が高い。知能障害は少ない。
XXX型(超雌)
X染色体を3つ持つ(トリプルX)。発現形質は女性。知的障害を伴う場合がある。やや肥満型が多い。スーパー女性とも呼ばれる。
カルマン症候群
X染色体の一部が欠損している。嗅覚に異常が見られる。
モザイク型
通常、個体の全ての細胞は全く同一の遺伝子セットを持っているが、まれに細胞ごとに異なっている場合がある。これが性染色体に関して発生すると、XO/XY混在型, XO/XX混在型などとなる。クラインフェルター男性のうちの特殊なものとしてXY/XXY混在型があるが、彼らは精子を生産することができ、生殖能力を有する。3種類以上の性染色体型が混在している場合もある。極めてまれであり、その状況も多様であるため、発生率は10億人?100億人に1人と推定されている。

また、上ではSRY遺伝子を重視して述べたが、Y染色体上の他のいくつかの遺伝子も男性化の引き金として重要だという説もある。

X染色体は生命維持に必須であるため、Y染色体1つのみを持つYO型の個体は出生されず流産となる。
性腺

妊娠第4週ほどに卵黄嚢に発生した原始生殖細胞は、第6週には下腹部の生殖隆起に移動して原始生殖腺を形作る。この時点では原始生殖腺は精巣にも卵巣にもなりうる。

第7週になって、SRY遺伝子が存在して正常に機能する場合には性腺原器は精巣に分化する。

同遺伝子が存在しなかったり正常に機能できないために精巣への分化が起こらないままであると、第11週以降卵巣に分化していく。

この際、多数の因子とその受容体が作用しているので、何らかの障害により精巣決定性遺伝子の有無と性腺分化が食い違うこともある。上に挙げたような染色体変異により、精巣と卵巣の中間的な形に分化したり、2つの原始生殖腺のうち一方は精巣に他方は卵巣にと分化することもある。
化学物質生産

精巣が形成されると、その中のライディヒ間細胞は活発にテストステロンを生産し、セルトリー細胞はミューラー管抑制因子を生産する。

卵巣は、エストラジオールなどを生産する。
生殖細胞

原始生殖腺が精巣に分化した場合、原始生殖細胞は思春期まで休眠する。 思春期になると、これらは活発に分裂を始めて精子を生産する。

卵巣に分化した場合、妊娠第3ヶ月から7ヶ月にかけて原始生殖細胞は減数分裂を始め、一次卵母細胞が作られていく。ここから9ヶ月までの間に原始卵胞が形成され、原始卵胞は思春期まで休眠する。

思春期までに99.9%の原始卵胞は卵胞閉鎖する。残ったもののうち、いくつかが月経周期ごとに何らかの機構によって選択され成長し、その内の1つがグラーフ卵胞へと成長して排卵を起こす。

この機構が卵巣や脳下垂体の間のフィードバックによって調整される種種の化学物質に支配されていることは知られているが、詳細な機構は不明な点が多い。
生殖管

性腺形成と平行して、中腎管ウォルフ管)に沿った形で中腎傍管ミュラー管)が形成される。妊娠第7週以降、性腺の分泌する物質に依存してこれらの管が生殖管に分化していく。

典型例は次の2つである。
性腺が完全に男性型(精巣)である場合
テストステロンによってウォルフ管は維持を促され、精巣上体輸精管精嚢に分化する。また、ミュラー管抑制因子によってミュラー管は退化・消失する。


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