大アルカナ
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大アルカナ(だいアルカナ、major arcana)とは、タロットの一組78枚のうち、22枚を構成する、寓意画が描かれたカードを指す。
目次

1 概要

2 ヘブライ文字との関係

3 意味解釈

4 注釈

5 関連項目

6 外部リンク

概要

「アルカナ」とは、ラテン語でarcanum=アルカーヌムの複数形であり、「机の引き出し」の意味から、引き出しに「隠されたもの」をさし、さらに転じて「秘密」「神秘」などの意味になった。タロットを神秘的なものと見るようになった19世紀頃から使われ始めた言葉で、ゲーム用具としてのタロットでは、単に「切り札英語: trump、フランス語: atout など)」と呼ばれる。ただし、愚者を切り札に含めるかどうかは地域差があり、フランスでは切り札とは独立したカードとしているが、オーストリアなど中央ヨーロッパでは22番目の切り札としている。
ヘブライ文字との関係

枚数が22枚であることから、神秘主義者らによって、ヘブライ文字22文字や、セフィロト(生命の木)の22本の経路と関連づけて解釈される事が多い。しかしヘブライ文字と22枚のカードのどれとどれを関係付けるかは複数の説がある[1]
意味解釈

カードの順番配列にはいくつもの説がある。この表の順番配列は
ウェイト版タロットである。

アーサー・エドワード・ウェイトは、8番を力、11番を正義にして、旧来の順番を入れ替えた[2]とされるが、最初にこの入れ替えをしたのはウェイトではない。ウェイト版タロットが有名になったため、この入れ替えはウェイト式と認識されるようになったのである。以後、英米ではそれに倣うカードが多く創作されたため、世界のタロットカードには旧来の順番に従うものとウェイト版タロットのものとの二大系列ができた[3]。伝統的なマルセイユ版タロットは前者(旧来の順番に従うもの)に属する。

「愚者」のカードは番号が与えられず無記のままかもしくは22番であったのを、フランスのエッティラは大アルカナ21枚と切り離し小アルカナの後ろに置いて78番とした[4]。パピュスは愚者を21番、世界を22番とした[5]。英国のウェイトが初めて愚者を0番としたとの説があるがこれは誤りで、正しくはアントワーヌ・クール・ド・ジェブランである。現在では愚者のカードはそのタロットによって、0番、21番、22番、無記の4種類のタロットがある(愚者を21番とする場合は世界を22番とする)。また8番と11番の位置の如何にかかわらず、愚者のカードの位置は、冒頭(1番の前)に配されるもの、大アルカナの最後(21番の後、小アルカナの前)に配されるもの、20番と21番の間に配されるもの、小アルカナも含めた全カードの最後に配されるもの、と4種類のデッキがある[6]


この表の「意味」の項の説明はウェイトのタロット図解に基づく[7]

この表にあげた西洋占星術星座惑星との関連の項は、あくまで一例であり、参考としてあげたまでである。カードと占星術の関係をどうあてはめるかは18世紀のエッティラの説を最初とし、それ以降、現代に至るまで欧米日の神秘家たちによる数多くの説[8]が存在するので、注意が必要である(詳細はそれぞれのカードの頁を参照)。

番号タイトル意味占星術(一例)
0(22,21,無番号)愚者ジプシー道化師、物質主義者)夢想・愚行・極端・熱狂星雲地球・(天王星
1魔術師(異教徒、奇術師賢者、せむし、道士、香具師)意志・手腕・外交水星
2女教皇イブ、女司祭、隠されたイシスジュノー)秘密・神秘・英知土星
3女帝(現われたイシス、皇后、大地、ビーナス)実り・行動・月日の長さ・未知01-02-金星
4皇帝オシリス、元首、ジプシーの王、立方体の石)統治・堅固さ・防御・同盟火星
5教皇(司祭長、ジプシープリンス、法王、法の審判)信条・社会性・恵みと有徳木星
6恋人エルメスエロス、結婚、二つの道、優柔不断、愛)魅力・愛美02-03-双児宮
7戦車(凱旋、勝利の王、征服者)援軍・摂理・勝利・復讐人馬宮
8 (11)(女力士、剛毅、説得、ヘラクレス、勇気)力・勇気・寛大・名誉獅子宮
9隠者(賢者、反逆者、老人)深慮・忠告を受ける・崩壊宝瓶宮
10運命の輪(運命の車、革命、幸運神、時代、報い、輪)幸運・転機・向上処女宮
11 (8)正義(裁判の女神、主席判事、正義の女神、バランス)平等・正しさ・正当な判決金牛宮
12吊された男(死刑囚、使徒、殉教者、処刑台、吊るし人)英知・慎重・試練・直観双魚宮
13死神(時間、不死性、霊魂)※無記名の場合アリ停止・損失・死と再生天蝎宮
14節制(グレートマザー、大天使、天界の女王、閃き)調整・中庸・倹約・管理巨蟹宮
15悪魔(黒魔術師、サタン、情欲、堕天使バフォメット)暴力・激烈・宿命・黒魔術天秤宮
16(稲妻、神の家、神罰、バベルの塔、脆さ、落雷の塔)悲嘆・災難・不名誉・転落白羊宮
17(希望、賢人の星、シリウス、時間)希望と吉兆・瞑想・放棄磨羯宮
18(黄昏、ヘカテ、魔王、夢、霊界)隠れた敵・幻想・欺瞞・失敗
19太陽(インスピレーション、赤ん坊、永遠の青春、双子)物質的な幸福・幸運な結婚太陽
20審判(怒りの日、永遠、棺桶、最後の審判、石棺、復活)復活・位置の変化・更新(冥王星
21(22)世界(宇宙、帰還、真実、大地、地球、導師、ソフィア)完成・約束された成功・旅黄道12宮・(海王星

注釈^ セフィロトの経路とカードの関係についてもその組み合わせは多くの説がある。
^ 入れ替えた理由は、占星術との関係からみてカードが12星座の順に並ぶように考慮したためであるが、アレイスター・クロウリーはその件についてよくないことだとして非難している。
^ 誤った表現が散見されるが、8番と11番が入れ替わったものがすべて「黄金の夜明け団」の系統というわけではなく、逆に「黄金の夜明け団」と関係したものでもマルセイユ版と同様の伝統的な順番になっているものもある。小アルカナの数札に付与された絵柄についても然り。これらの特徴は「黄金の夜明け団」の影響ではなく、「ウェイト版」の影響というのが実態に即して適切である。
^ エッティラは愚者のカードを大アルカナでも小アルカナでもない第三のカテゴリーと考えたか、あるいは大アルカナと小アルカナの区別を認めなかったのか、いずれかであるが、このような考えは以後のオカルチストらには踏襲されず、以下のほとんどの研究家たちは愚者のカードを大アルカナに含めている。
^ 「愚者」を「審判」と「世界」の間に置く並べ順は、各カードに対応させたヘブライ文字のアルファベット順に合わせたものである。
^ ウェイトは0番(愚者)を初めて20番と21番の間に置いたとの説があるがこれは誤りで、ウェイトは0番(愚者)を大アルカナの最初に置いた。初めて20番と21番の間に置いたのはパピュスである。
^ マルセイユ版などに基づく伝統的な解釈とは大きく食い違っている部分があるので注意が必要である。
^ 大雑把には7系統、細かい違いも数えれば22もの説がある。パピュスの説はカバラ文献の『形成の書』に基づくとの説があるが誤りで、エッティラの説を微修正したものである。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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