夏時間
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「サマータイム」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「サマータイム (曖昧さ回避)」をご覧ください。
  夏時間を実施している国・地域   過去に夏時間を実施したが現在は行っていない国・地域   夏時間を実施したことのない国・地域

夏時間(なつじかん)またはサマータイム(: summer time)、デイライト・セービング・タイム(: daylight saving time (DST)、直訳: 日光節約時間(にっこうせつやくじかん)。カナダオーストラリアでも用いる)とは1のうちを中心とする時期に太陽が出ている時間帯を有効に利用する目的で、標準時を1時間進める制度またはその進められた時刻のこと。ただし、オーストラリアロード・ハウ島では夏時間と通常の時間の差が30分であるなど一律ではない。

現在の主な実施国家地域では実施期間が7?8か月間のため、1年の中で通常時間より夏時間の期間のほうが長くなる。

一般に、昼間の明るいうちに仕事をし、夜の余暇時間を長く持つことができる。

緯度が高く夏の日照時間が長い欧米諸国などで多く導入されているが、スイス欧州連合(EU)では、省エネルギーの効果が乏しく、健康に悪影響があるという理由で、市民の8割が廃止を望んでおり、EUでは廃止の検討が進んでいる[1][2]
目次

1 目的と効果

2 夏時間導入に対する反対論

3 健康への影響

4 歴史

5 主な地域の実施時間

6 国別実施状況

6.1 サマータイムを実施していたが廃止した主な地域

6.2 サマータイムを実施したことがない地域


7 日本における夏時間

7.1 連合国軍占領期

7.2 平成における制定過程

7.3 サマータイム制への賛否

7.4 北海道サマータイム

7.5 滋賀県庁

7.6 奥州サマータイム

7.7 奈良県庁


8 コンピュータにおける扱い

9 関連項目

10 脚注

11 外部リンク

目的と効果

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夏時間開始の際には、時計を1時間進める。 夏時間終了の際には、時計を1時間戻す。

以下のような効果が期待できると考えられている。

明るい時間を有効に使えるので照明節約になる。

※日の出とともに起きるというのは、生物的には適した生活スタイルである。

交通事故犯罪発生率の低下。

活動時間が増えることによる経済の活性化。

午後の日照時間が増えることによる余暇の充実。

夏時間導入に対する反対論

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コンピュータを利用する各種システムOSソフトウェアの時計機能など)を更新しなければならないなど、移行コストがかかる。

時刻切り替え時に一時的に交通事故が増加するという報告もある。カナダブリティッシュコロンビア州では夏時間導入直後の月曜日には変更直前の月曜日より交通事故が平均で23 %増加するとして注意を呼びかけている[3]

健康への影響

夏時間は健康へさまざまな影響を及ぼす。労働時間が一定している社会では夏時間の導入により午後の明るい時間に戸外での運動が増える傾向にある[4]。また日光を浴びる時間が変わるため、居住地や生活時間によっては皮膚内のビタミンD生成を促す等のメリットがあるが、皮膚ガンの恐れを増す場合もある[5] 。夏時間は起床時間を早めるため鬱状態の改善につながるとの指摘もあるが[6]、その逆を指摘する者もある[7]。また夏時間への変更直後の二日間では虚血性発作の発生率が増加するが、一週後には平常値に戻る[8]

時計の時間を早めることは心臓発作のリスクを10パーセント増加させ[9]、睡眠時間を減少させると同時に睡眠の効果を低下させる[10]概日リズムの季節適応には深刻かつ数週間に及ぶ影響をあたえる[11]。2008年の研究によれば、夏時間への移行直後の数週間で男性の自殺率は増加するが、季節適応後にはこれらの関連性は大幅に減少する[12]。2008年のスウェーデンの研究によれば、夏時間の最初の三週間において心臓発作は顕著に増加し、夏時間終了後の三週間では顕著に減少する[13]。一般に夏時間終了時の夜は「一時間長く眠れる」といわれるが、2013年の論説によれば実際に人びとが長く眠っているというエビデンスはほとんどなく、また同じ文献によれば、夏時間開始時には睡眠時間を一時間奪われるため睡眠不足となり、その影響は少なくとも一週間持続する[14]。2015年には二人の心理学者が、睡眠への悪影響を理由のひとつとして夏時間の中止を提言している[15]

カザフスタン政府は2005年に夏時間を廃止する際、時刻変更に起因する健康への影響を理由として挙げている[16]。2011年3月には、ロシア大統領ドミートリー・メドヴェージェフが「時計の針を動かすことによるストレス」が、ロシアが夏時間を通年維持する理由であると述べ、政府関係者は自殺の年次的な増加について指摘している[17]

夏時間で一般に予期されていなかった悪影響として、夜明け前に生じるラッシュアワーと排気ガスが日中よりも過酷な大気汚染を生じさせるという指摘がある[18]

ワシントン大学ヴァージニア大学の研究者は2017年に、夏時間によって睡眠時間が減少した判事は判決の刑期が長くなる傾向を報告している[19]
歴史

18世紀ベンジャミン・フランクリンが提唱したとされるが、これは時計の針を動かすことなく市民の早寝早起きを推奨したのみであり、フランクリンの時代にはどちらも実現しなかった。現在の方式のサマータイムを提唱したのはイギリス建築業者であったウィリアム・ウィレット(英語版)である。実際に採用されたのは第一次世界大戦中のドイツ1916年4月30日から10月1日まで、同じくイギリスが1916年5月21日から10月1日まで採用したのが始まりである。

アメリカ合衆国では1918年1919年に各7か月間、夏時間が導入されたが、大変に不評のため廃止になった。その後第二次世界大戦中に資源節約目的で復活し、今に至る。1986年までは現地時間で4月最終日曜日午前2時から10月最終日曜日午前2時までの間、それまでの時刻に1時間を加えたタイムゾーンを採用する「1966年方式」が主に使われていたが、その後は開始日は4月第1日曜日となり、2007年からは「包括エネルギー法案」の可決により期間が約1か月延び、開始日は3月の第2日曜日、終了は11月の第1日曜日となった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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