地方病_(日本住血吸虫症)
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質問の要約:記事名について

この項目では、日本住血吸虫症および甲府盆地における同症撲滅の経緯について説明しています。

一般的な風土病としての広義の地方病については「風土病」をご覧ください。

病原微生物については「住血吸虫」をご覧ください。

住血吸虫の感染による疾患一般については「住血吸虫症」をご覧ください。

肝臓に蓄積した日本住血吸虫の卵殻。甲府盆地の住民に多大な被害を与えた。甲府盆地(定期航空機より2006年11月13日)。左上方から中央部に弧状を描き下方へ流れるのが釜無川、右方向から左下方へ流れるのが笛吹川。地方病(日本住血吸虫症)撲滅に尽力した杉浦健造医師 (1866 - 1933[1]) の胸像(2010年9月撮影)全ての座標を示した地図 - OSM
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甲府盆地利根川沿岸小櫃川下流域浮島沼片山地区筑後川沿岸日本国内における、かつての日本住血吸虫症流行地

本項で解説する地方病(ちほうびょう)とは、日本住血吸虫症(にほんじゅうけつきゅうちゅうしょう)[2]山梨県における呼称であり、長い間その原因が明らかにならず、住民に多大な被害を与えた感染症である。ここではその克服・撲滅に至る歴史について説明する。

日本住血吸虫症とは住血吸虫科に分類される寄生虫である日本住血吸虫(にほんじゅうけつきゅうちゅう)の寄生によって発症する寄生虫病であり、ヒトを含む哺乳類全般の血管内部に寄生感染する人獣共通感染症でもある[3]。日本住血吸虫はミヤイリガイ(宮入貝、別名カタヤマガイ)という淡水産巻貝を中間宿主とし、河水に入った哺乳類の皮膚より吸虫の幼虫(セルカリア)が寄生、寄生された宿主は皮膚炎を初発症状として高熱や消化器症状といった急性症状を呈した後に、成虫へと成長した吸虫が肝門脈内部に巣食い慢性化、成虫は宿主の血管内部で生殖産卵を行い、多数寄生して重症化すると肝硬変による黄疸腹水を発症し、最終的に死に至る。病原体である日本住血吸虫については日本住血吸虫を、住血吸虫症全般の病理については住血吸虫症を参照のこと。

病名および原虫に日本の国名が冠されているのは、疾患の原因となる病原体(日本住血吸虫)の生体が、世界で最初に日本国内(現:山梨県甲府市)で発見されたことによるものであって、日本固有の疾患というわけではない。日本住血吸虫症は中国フィリピンインドネシア[4]の3カ国を中心に年間数千人から数万人規模の新規感染患者が発生しており、世界保健機関 (WHO)[5][6]などによって2016年現在もさまざまな対策が行われている[7][8][9]

日本国内では、1978年(昭和53年)に山梨県内で発生した新感染者の確認を最後に、それ以降の新たな感染者は発生しておらず、1996年(平成8年)の山梨県における終息宣言をもって日本国内での日本住血吸虫症は撲滅されている[10]。日本は住血吸虫症を撲滅、制圧した世界唯一の国である[11][† 1]

日本国内での日本住血吸虫症流行地は水系毎に大きく分けて次の6地域であった[12]
山梨県甲府盆地底部一帯。

利根川下流域の茨城県千葉県[13]、および中川流域の埼玉県荒川流域の東京都のごく一部[14]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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