原子炉
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スイス連邦工科大学ローザンヌ校の小型研究用原子炉 炉心建設中の沸騰水型原子炉(浜岡原子力発電所)[1]

原子力工学における原子炉(げんしろ、: nuclear reactor)とは、制御された核分裂連鎖反応を維持することができるよう核燃料などを配置した装置を言う[2]


目次

1 概要

2 原子炉の一般構造

3 原子炉の分類

3.1 中性子の主たるエネルギー領域による分類

3.1.1 減速材による細分類


3.2 燃料の種類による分類

3.2.1 燃料の形態による細分類


3.3 冷却材の種類による分類

3.4 使用目的による分類

3.4.1 開発中の原子炉の開発段階による分類


3.5 開発世代による分類


4 脚注

5 関連項目

6 参考文献

7 外部リンク


概要

235U や 239Pu などの核分裂性物質が中性子を吸収することで発生する核分裂反応は、新たに中性子、すなわち即発中性子(prompt neutron)と遅発中性子(delayed neutron)を放出する。

これら中性子は平均約2MeVのエネルギーを持っているが、媒質中にまだ核分裂性物質が存在していれば、中性子はそれらとまた核分裂反応を起こしてまた新たな中性子を放出する。この過程は次々と繰り返され、いわゆる連鎖反応、すなわち核分裂連鎖反応(fission chain reaction)を起こす。

この核分裂連鎖反応を極めて短時間のうちに行わせ膨大なエネルギーを瞬時に放出させるものが原子爆弾であり、核分裂連鎖反応を制御した形で発生させることで、核分裂のエネルギーなどを安全に取り出すための装置を原子炉(nuclear reactor)と呼ぶ[3]

なお、制御された核融合反応を維持することで核エネルギーを取り出す核融合炉[4]については以下を参照。詳細は「核融合炉」を参照

ほか、人工の原子炉に似た特定の条件下では天然の核分裂炉ができることがある。知られている唯一の天然原子炉はガボン共和国のオートオゴウェ州オクロ[5]に20億年前に形成されたオクロの天然原子炉がある。詳細は「 オクロの天然原子炉」を参照
原子炉の一般構造加圧水型原子炉
原子炉格納容器[6]


原子炉

原子炉


核燃料[7]
(操作)制御棒による反応度制御(操作)冷却材による核燃料の冷却
原子炉の分類
中性子の主たるエネルギー領域による分類

原子炉の炉型は臨界状態を維持するのに、どのくらいの運動エネルギーの中性子を利用するのかという観点から分類することができる。
熱中性子炉(thermal neutron reactor)
減速材を用いることで速い中性子を熱中性子まで減速させ、その熱中性子によって核分裂連鎖反応が維持されるように設計された原子炉[8][9]
中速中性子炉(intermediate reactor)
主に中速中性子によって核分裂連鎖反応が維持されるように設計された原子炉。減速材はあまり使用しない[10]
高速中性子炉(fast neutron reactor)
高速中性子によって核分裂連鎖反応が維持されるように設計された原子炉[11]。減速材は用いない。
減速材による細分類
軽水減速炉(light water moderated reactor、軽水炉
普通の水(軽水)を減速材に用いる原子炉[12]沸騰水型原子炉 (BWR)、加圧水型原子炉 (PWR)の二方式が主に用いられている。
重水減速炉(heavy water moderated reactor、重水炉
重水を減速材に用いる原子炉[13]
黒鉛減速炉(graphite moderated reactor、黒鉛炉
黒鉛を減速材に用いる原子炉[14]
燃料の種類による分類
天然ウラン燃料炉(natural-uranium fuel reactor)
天然ウランを燃料とする原子炉。減速材としては、重水または黒鉛が使用できる。
濃縮ウラン燃料炉(enriched uranium fuel reactor)
235U を濃縮したウランを燃料とする原子炉
[15]
プルトニウム燃料炉(plutonium fuel reactor)
プルトニウムを燃料とする原子炉。
トリウム系燃料炉(thorium series fuel reactor)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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