協定世界時
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「UTC」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「UTC (曖昧さ回避)」をご覧ください。
時間帯で色分けされた世界地図

協定世界時(きょうていせかいじ、UTC, 英語: Coordinated Universal Time, ドイツ語: Koordinierte Weltzeit, フランス語: Temps Universel Coordonne[1][注釈 1])とは、国際原子時 (TAI) に由来する原子時系の時刻で、UT1 世界時に同調するべく調整された基準時刻を指す[2][注釈 2]
目次

1 概要

2 名称

2.1 略称

2.2 同義語


3 国際原子時との関係

4 世界時および調整

4.1 旧協定世界時の調整


5 歴史

5.1 旧協定世界時

5.2 協定世界時の改善

5.3 協定世界時に基づく標準時の推奨

5.4 IERSの設立と国際度量衡局への移管


6 脚注

6.1 注釈

6.2 出典


7 参考文献

8 関連項目

概要

協定世界時は国際度量衡局 (BIPM) が国際地球回転・基準系事業 (IERS) の支援を受けて維持する時刻系で、標準周波数報時信号発射の基礎であり、国際単位系 (SI)に基づく国際原子時と同歩度[注釈 3]だが整数秒だけ異なる。UT1 世界時と近似的に一致させるために秒を挿入または除去する閏秒調整を行っている[3][4]。UT1 と UTC の差は、国際地球回転・基準系事業のウェブサイト[5]で確認できる[6][7]

世界各地の標準時は協定世界時を基準としている。日本標準時 (JST)は協定世界時よりも9時間早く「+0900 (JST)」と表記する。
名称
略称

協定世界時の略称はUTCである[1]

協定世界時を頭字語表記すると、英語は coordinated universal time[1] で “CUT”、フランス語は temps universel coordonne[1] で “TUC”、イタリア語は tempo coordinato universale[1] で “TCU”、となり言語毎の表記に差異が生ずるため、国際電気通信連合 (ITU) は略称を1つに定め[8]、これは “UTC” でも世界時 (UT) を意味して既存のUT0、UT1などにも整合する。略称から逆成した : “Universal Time, Coordinated” , : ≪ universel temps coordonne ≫ など、非公式な表記[9]も一部に散見する。
同義語

協定世界時は、歴史的な理由から特定の分野で同義語として扱われるいくつかの用語が存在する。

GMTZ は、航法通信の分野で UTC と同義語として認められる[10][11]子午線を1時間ごとの時刻差で英字一文字に対応させて東経を正数、西経を負数で表記すると、15=A、30=B、45=C、60=D、75=E、90=F、105=G、120=H、135=I、150=K、165=L、180=M、-15=N、-30=O、-45=P、-60=Q、-75=R、-90=S、-105=T、-120=U、-135=V、-150=W、-165=X、-180=Y、0=Z となる[12]本初子午線を中心とする時間帯は Z で表され、通信で通話表の文字 Z に使用する語は Zulu であることから[13]「UTC」を「Z時」や “Zulu time” と表すことがある。

時刻の最大精度整数秒で扱う場合はGMTと世界時 (UT) はUTC の意味で使用され、GMTはUTCまたはUTに置換して表す[14][15]
国際原子時との関係詳細は「国際原子時」を参照

国際原子時は、1970年国際度量衡委員会 (CIPM) が定義した時刻系である。「国際単位系における時間の単位であるの定義に従い、いくつかの機関で運転されている原子時計の指示値に基づき国際報時局 (BIH) が定める基準となる時刻の座標」と定義されている[16]1988年からは、それまでの国際報時局に代わり国際度量衡局1972年以降の協定世界時が国際原子時に完全同調する歩度で整数秒差を維持するように管理している[17][18][10][11]

国際原子時の起点は、世界時 UT2 の1958年1月1日0時0分0秒である[注釈 4][19]。各国毎の現示は時間に関する国立研究所などが実施し、原子時計データを国際度量衡局へ送信して国際的な時刻目盛の算出に参加している[2]
世界時および調整詳細は「閏秒」および「地球の自転」を参照

UT1 世界時は各国天文台の地球自転観測データをもとに国際地球回転・基準系事業が定め[20][21]、地球の自転周期はおよそ10年周期の長短とミリ秒単位の不規則さで変動しているが、協定世界時は1972年以降、国際原子時と整数秒差を維持しつつ UT1 世界時と近似的一致を保証するため、秒を挿入または除去する閏秒調整を導入し[10][11][4]、偏差0.9秒[注釈 5]以内[22][4]に収めるべく、国際地球回転観測事業中央局が ΔUT1 (UT1-UTC) の予測値に基づき定めている[20][21]


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