仏教
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仏教寺院

仏教(ぶっきょう、旧字体:佛ヘ、サンスクリット:?????????? 、英語: Buddhism)は、インド釈迦(ゴータマ・シッダッタ、もしくはガウタマ・シッダールタ、ゴータマ・シッダールタ)を開祖とする宗教である。キリスト教イスラム教と並んで、日本では出版点数の多い宗教の一つに数えられる[注釈 1]仏陀(仏、目覚めた人)の説いた教えである[注釈 2]

その教義は、苦しみの輪廻から解脱することを目指している。原因と結果の理解に基づいており、諸々の現象が縁起するとされる。

仏教は、その教えである、その実践者であるからなる三宝を中心に組織されている。実践における戒定慧の三学は、戒律、心を集中する禅定、ものごとの縁起を観察する智慧であり、後ろ二つは併せて止観とも呼ばれる仏教の瞑想法である。実践にて重要となる能力は六波羅蜜八正道のように、いくつかの方法でまとめらている。

紀元前450年ごろに、インドで開始された仏教は、今では初期仏教として研究されている。釈迦は、他の苦行などの実践者の主張であるアートマン(真我)の存在を否定して無我とした。釈迦の死後数百年で部派仏教が生まれ、大きく大衆部上座部とに、さらに細かく分かれたが、今なお大きな勢力として続いているのは南伝した上座部仏教であり、初期の教えを模範としている。紀元前の終わりごろには北伝し日本にも伝わることになる大乗仏教が開始され、教義や団体は多彩に発展しており、の瞑想法の様々、チベットや日本の真言宗に残る密教、一方で浄土信仰のような信仰形態の変化など多様である。『日本書紀』によれば仏教が伝来したのは飛鳥時代552年(欽明天皇13年)である(日本の仏教)。
目次

1 教義

1.1 世界観

1.1.1 輪廻転生・六道・仏教と神


1.2 因果論

1.2.1 縁起

1.2.2 空


1.3 苦、その原因と解決法

1.3.1 四諦

1.3.2 三法印

1.3.3 中道


1.4 仏教の存在論

1.4.1 無常、苦、無我



2 実践

2.1 戒定慧(三学)


3 歴史

3.1 時代区分

3.2 原始仏教

3.3 部派仏教

3.4 大乗仏教


4 分布

4.1 言語圏


5 宗派

5.1 部派仏教

5.2 大乗仏教

5.3 密教


6 仏像

7 脚注

7.1 注釈

7.2 出典


8 関連項目

9 外部リンク

教義
世界観

仏教の世界観は必然的に、仏教誕生の地であるネパールの世界観である輪廻と解脱の考えに基づいている。人の一生は苦であり永遠に続く輪廻の中で終わりなく苦しむことになる。その苦しみから抜け出すことが解脱であり、修行により解脱を目指すことが初期仏教の目的であった。

仏像や仏閣などは仏教が伝来した国、そして日本でも数多く見られるが、政治的な目的で[要検証ノート]民衆に信仰を分かりやすくする目的で作られたとされる。
輪廻転生・六道・仏教と神

仏教においては、迷いの世界から解脱しない限り、無限に存在する前世と、生前の、および臨終のの状態などによって次の転生先へと輪廻するとされている。部派では「天・人・餓鬼・畜生・地獄」の五道、大乗仏教ではこれに修羅を加えた六道の転生先に生まれ変わるとされる。生前に良い行いを続け功徳を積めば次の輪廻では良き境遇(善趣)に生まれ変わり、悪業を積めば苦しい境遇(悪趣)に生まれ変わる。

また、(天)とは、仏教においては天道生物であり、生命(有情)の一種と位置づけられている。そのため神々は人間からの信仰の対象ではあっても厳密には仏では無く仏陀には及ばない存在である。仏教はもともとは何かに対する信仰という形すらない宗教であった。時代が下るにつれて開祖である仏陀、また経典に登場する諸仏や菩薩に対する信仰を帯びるようになるが、根本的には信仰対象に対する絶対服従を求める態度は持たない。仏教における信仰は帰依と表現され、他宗教の信仰とは意義が異なっており、たとえば修行者が守るべき戒律を保つために神や霊的な存在との契約をするという考えも存在しない。

ただしこれらの内容は、民間信仰においては様子が一変していることが多く、それが仏教を分かりづらくする原因の一つとなっている。
因果論

仏教は、物事の成立には原因結果があるという因果論を基本的考え方にすえている。

生命の行為・行動(体、言葉、心でなす三つの行為)にはその結果である果報が生じるとする業論があり、果報の内容如何により人の行為を善行と悪行に分け(善因善果・悪因悪果)、人々に悪行をなさずに善行を積むことを勧める。また個々の生に対しては業の積み重ねによる果報である次の生、すなわち輪廻転生を論じ、世間の生き方を脱して涅槃を証さない(悟りを開かない)限り、あらゆる生命は無限にこの輪廻を続けると言う。

輪廻・転生および解脱の思想はインド由来の宗教や哲学に普遍的にみられる要素だが、輪廻や解脱を因果論に基づいて再編したことが仏教の特徴である。

人の世は苦しみに満ち溢れている。そして、あらゆる物事は原因と結果から基づいているので、人々の苦しみにも原因が存在する。したがって、苦しみの原因を取り除けば人は苦しみから抜け出すことが出来る。これが仏教における解脱論である。

また、仏教においては、輪廻の主体となる永遠不滅の魂(アートマン)の存在は「」の概念によって否定され、輪廻は生命の生存中にも起こるプロセスであると説明されることがある点でも、仏教以前の思想・哲学における輪廻概念とは大きく異なっている。

輪廻の主体を立てず、心を構成する認識機能が生前と別の場所に発生し、物理的距離に関係なく、この生前と転生後の意識が因果関係を保ち連続しているとし、この心の連続体(心相続, ?????????? citta-sa?t?na)によって、断滅でもなく、常住でもない中道の輪廻転生を説く。
縁起詳細は「縁起」を参照

以下に、因果に基づき苦のメカニズムを整理された十二支縁起を示す。
無明(現象が無我であることを知らない根源的無知)

(潜在的形成力)

(識別作用)

名色(心身)

六入(六感覚器官

触(接触)

(感受作用)

(渇愛)

(執着)

(存在)

(出生)

老死(老いと死)

これはなぜ「生老病死」という苦のもとで生きているのかの由来を示すと同時に、「無明」という条件を破壊することにより「生老病死」がなくなるという涅槃に至る因果を示している。
空詳細は「空 (仏教)」を参照

あらゆるものは、それ自体として実体を持っているわけではないという考え。
苦、その原因と解決法 八正道を示した法輪

仏教では生きることのから脱するには、真理の正しい理解や洞察が必要であり、そのことによって苦から脱する(=悟りを開く)ことが可能である(四諦)とする。そしてそれを目的とした出家と修行、また出家はできなくとも善行の実践を奨励する(八正道)。

このように仏教では、救いは超越的存在(例えば神)の力によるものではなく、個々人の実践によるものと説く。すなわち、釈迦の実体験を最大の根拠に、現実世界で達成・確認できる形で教えが示され、それを実践することを勧める。

なお、釈迦は現代の宗教が説くような「私を信じなければ不幸になる。地獄に落ちる」という類の言説は一切しておらず、死後の世界よりもいま現在の人生問題の実務的解決を重視していた。即ち、苦悩は執着によって起きるということを解明し、それらは八正道を実践することによって解決に至るという極めて実践的な教えを提示することだった
四諦詳細は「四諦」を参照

釈迦が悟りに至る道筋を説明するために、現実の様相とそれを解決する方法論をまとめた苦集滅道の4つ。


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