マイク
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構造と動作原理

板状の2枚の電極の間に炭素の粉を入れた構造になっている。一方を固定電極、もう一方を可動電極にして、電極間に直流電流を流しておくと、音声(空気振動)により可動電極が振動し、電極と炭素の粉との接触抵抗が変化する為、両端に音声に比例した電圧の変化、すなわち音声信号が得られる。コーン型のダイヤフラムの中央部に可動電極を設けて、音声から電気信号への変換効率を高めたものもある。 頑丈であり、感度は非常に高いが、炭素粉の接触圧-抵抗変化を利用している為に音が歪みやすい。
特徴と応用

用途は広く、ダイナミックマイクが発明され普及するまで、レコードの録音や、アナウンサーや音楽の集音用として放送局でも使われていた。ダイナミックマイクが普及しても、有線・無線での会話の伝達用としては十分な音質であり、増幅することなく使用できることもあり、黒電話(600型電話機)や公衆電話無線機の送話器に広く使われていた。
圧電(クリスタル)マイク

圧電効果を利用したマイク。
構造と動作原理

ロッシェル塩(酒石酸カリウムナトリウム)を電極で挟み、圧力をかけるとピエゾ効果で電圧が発生する。このため、音声(空気振動)により電極が振動すると、電極から音声信号が得られる。感度は非常に高いが出力電圧がとても小さい。
特徴と応用

現在、クリスタルマイクとして売っているものはロッシェル塩ではなく、セラミックスが使用されているセラミックマイクがほとんどである。(実態は少々違う、イヤホンについてはその通りだが、クリスタルマイクとして販売されている例は殆どなく見かけるラペル形は現在でもロッシェル塩である。(2009年6月現在)) 高分子化合物を材料にした圧電素子もある。どちらも圧電型マイクの特性として3?5kHzをピークとする周波数特性を描く。[2]この特性は無線機などのスピーチ用として明瞭度をあげる効果があり、主として帯域が限られている状況での通話時に好ましいとされる。

特有の周波数特性を生かし無線通信、コンクリートマイク等に使われている。
指向性による分類


無指向性双指向性単一指向性鋭指向性超指向性

全指向性または無指向性
360度全ての方向に対して感度が同等にあるものをいうが、可聴周波数全てに無指向性を得たものは無い。測定用マイクなどに使われる。ノンディレクション。
双指向性または両指向性
正面とその反対側に対して感度がよいものをいう。両側で位相が逆になる。マイクを挟んで向かい合った2人の声の録音などに使われる。ツインディレクション。
単一指向性
指向特性を図に表すと逆さのハート型を描くことから、心臓を意味するカーディオイドとも呼ばれる。正面に対して感度がよいものをいう。特定の方向以外の音を拾いにくいためハウリングやかぶりに強い。そのため舞台でのスピーチや楽器の拡声などに多く使われる。
狭指向性、鋭指向性、超指向性など
単一指向性より指向特性を鋭くしたものがあり、別の呼び名ではスーパーカーディオイド、ハイパーカーディオイド、ウルトラカーディオイドの順に鋭くなる。

全指向性マイクは「吹かれ」に強く、近接効果が少ないのでENG等のインタビューマイクとして広く使われる。SHURE社のSM63、サンケン社のMS-5Cなどが有名である。音楽収音には全指向性マイクないし各種指向性マイクが用いられ、音響技術者や演奏者の意図、現場の音響状態、楽器の種類などさまざまな点から選択される。AKGのC414、DPAマイクロフォンの4006、ノイマンのU87、シュアのSM57、ソニーのC38等数多くの有名機種がある。野外集音やビデオカメラ用マイクには鋭指向性のガンマイクが使われることが多く、ゼンハイザーのMKH416が夙に有名である。
指向性の実現法

正面を0とした音源の角度をθラジアン、感度をrとすると、

全指向性(無指向性)は r = 1

双指向性(両指向性、8の字指向性)は r = cos θ

カーディオイド特性は r = (1 + cos θ )/2

と表される。ここから判る通り、カーディオイド特性は、全指向性と双指向性の二つの特性を加算したものである。

全指向性を実現するには、カプセルがある位置での音圧を検出すればよく、双指向性を実現するには、ダイヤフラム前後の圧力勾配ないしは媒体の速度を検出すればよい。カーディオイド特性を実現するためには、両者を兼ね備えればよく、カプセル後方に音響抵抗をもった通路を設け、ある程度ダイヤフラム後方の音圧もダイヤフラムに影響を与えるようにする。コンデンサマイクでは、背極の両面にダイヤフラムを用意し、両者の出力を電気的に合成する手法もとられる。

ハイパーカーディオイド等は、カーディオイド特性より双指向性成分を増やしたもので、側面からの音を拾いづらく、背面からの音は逆相になるので、ステージでのPAに有効である。

ガンマイクは全指向性と双指向性の加算ではなく、音響管による干渉を利用して非常に鋭い指向性を実現している。また、放物面の焦点に全指向性マイクを置くと、遠くの音源に対する鋭い指向性と高い感度が得られる(集音器)。アレイ・マイクロホンは多数のマイクを並べてその出力を電気的に足し合わせて指向性を得るものがある。単純に足し合わせても高い指向性が得られるが、それぞれの信号を演算によって遅延器を通した効果を与えると、指向性の方向を変えられる。パッシブ・アレイ・レーダーの原理と同じである。また、それぞれのマイクの信号をいったんコンピューターに記録して、計算によって音源の方向(や距離)を割り出す事が騒音探査で応用されている。
その他の分類
コンタクトマイク
音源に直接取り付けて使用するマイク。主に管楽器のホーン部、弦楽器の音孔の縁に取り付けて使われる。小型にする必要があるためエレクトレットコンデンサー型が多い。また、これとは別にコンタクトピックアップと呼ばれるものもあるが、これは空気振動ではなく音源の振動を直接電気信号に変換するもので、マイクロフォンとは区別される。
骨伝導マイク
人体の頭部または頚部に直接接触させ、音声を拾う装置。空気中の音波を拾うわけではないから、むしろコンタクトピックアップの一種だが、便宜上マイクと呼ばれる。携帯電話、無線通信、ライダーやドライバーの交信など、騒音下でも小さな声を確実に捕らえる必要がある場合に用いる。
接話型マイク
口元に極近いところで利用することを前提に指向特性、周波数特性、感度を調整し、目的の声以外の音を拾いにくくしたマイク。
防水マイク(防雨マイク)
野外や湿気の多い場所で使用することを前提に開発されたマイク。一部の製品は浅い深度での水中で使用可能な物もある。野外(特に荒天下)、プールサイド等での利用を前提にしている。
水中マイク
水中に投入して使用することを前提に開発されたマイク。海中生物の生態調査等に利用される。
バウンダリマイク(Boundary Microphone )、PZM(Pressure Zone Microphone )
壁、床面等に貼るマイク。反射音の干渉が減り感度が高くなる。小型にする必要があるためエレクトレットコンデンサー型が多い。背丈が低いので、目立たないという利点もある。壁面に埋め込むタイプもある。
ワンポイントステレオマイク
一本でステレオ収音が可能なマイク。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen