ペルセウス
[Wikipedia|▼Menu]

この項目では、ギリシア神話の英雄について説明しています。その他の用法については「ペルセウス (曖昧さ回避)」をご覧ください。
メドゥーサの首を切り落としたペルセウス。アントニオ・カノーヴァ作『メドゥーサの頭を持つペルセウス』(1800年頃) バチカン美術館所蔵。

ペルセウス(古希: Περσε??, Perseus)は、ギリシア神話に登場する英雄である。英語読みでパーシアスとも呼称する。

ゼウスダナエーアルゴスアクリシオスの娘)の子。妻アンドロメダーとの間にペルセウス(ペルセース)、アルカイオスステネロスヘレイオスメーストールエーレクトリュオーンゴルゴポネーをもうけた[1]

ペルセウスはゼウスの血を引く半神であり、神々から授かった魔術的な武具を駆使してメドゥーサ殺しを成し遂げ、その後も多くの困難を乗り越えた。ミュケーナイ王家の創始者となり、死後は星座になったとも言われる。


目次

1 神話

1.1 誕生

1.2 ゴルゴーン退治

1.3 巨人アトラース

1.4 アンドロメダーとの結婚

1.5 祖父アクリシオスの死

1.6 ディオニューソスとの戦い


2 系図

3 ギャラリー

4 その他のペルセウス

5 脚注

6 参考文献

7 関連項目

8 外部リンク


神話ダナエーとペルセウスはセリーポス島に漂着する。ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス作『ダナエ』(1892年)。現在のセリーポス島。メドューサに勝利するペルセウス像(ヴィクトリア&アルバート博物館蔵)。
誕生

アルゴス王アクリシオスには娘ダナエーがいたが、男の子がおらず、息子を望んだアクリシオスは使者を使わして神託を求めた。神託は「息子は生まれず、アクリシオスは彼の孫によって殺される」という恐るべき内容だったため、アクリシオスはダナエーを青銅の部屋に幽閉した。

ところがゼウスが黄金の雨に身を変えて忍び込み、ダナエーはペルセウスを産んだ。これを知ったアクリシオスは、娘とその子を手にかけることができず、二人を箱に閉じこめて川に流した。ダナエー親子はセリーポス島に流れ着き、漁師ディクテュスによって救出された[2]
ゴルゴーン退治

ペルセウスはセリーポス島で成長したが、やがて、ディクテュスの兄でセリーポス島の領主であるポリュデクテースがダナエーに恋慕するようになり、邪魔になるペルセウスを遠ざけるためにゴルゴーンの一人メドゥーサの首を取ってくるように命じた。

ペルセウスはアテーナーヘルメースの助力を受け、アテーナーから青銅の盾を授かり[3]、ゴルゴーンを殺すのに必要な道具を持っているニュムペーたちの居場所を聞くためにゴルゴーンの妹であるグライアイ三姉妹の元に行った。彼女たちは生まれつき醜い老女で、三人でたった一つの眼と一本の歯しか持っていなかった。彼女たちが居場所を教えてくれないために、この眼と歯を奪って脅すことで無理やり聞き出した。そしてニュムペーたちから翼のあるサンダル、キビシス(袋)、ハーデースの隠れ兜を借りた。さらにペルセウスはヘルメースからは金剛の鎌(ハルペー)を授かったとされる[4]

一説には、サンダル、兜、およびキビシスはゴルゴーンの居場所を聞くために立ち寄ったグライアイ三姉妹の所有物で、ゴルゴーンの居場所を聞いたついでに奪っていったという説もある。また、翼のあるサンダルはヘルメースから与えられたともいわれる[3]。そして西の彼方のオーケアノスの流れの近くに住む[3]ゴルゴーン姉妹を発見し、アテーナーに手を引かれ、メドゥーサの顔を見ないようにして、盾に映し出されたメドゥーサの姿を見ながら、剣でメドゥーサの首を取ることに成功した。

このとき、首を切られたメドゥーサの体から血しぶきとともに翼ある馬ペーガソスクリューサーオールが飛び出したという。ペルセウスはキビシスの中にメドゥーサの首を入れ、飛び去った。他のゴルゴーンたちは目を覚まし、メドゥーサの殺害者を探したが、ペルセウスは兜の力で逃げのびることができた[4]
巨人アトラース

ペルセウスはメドゥーサ殺しの試練から帰る途中、リビュアを飛行した。このときメドゥーサの首から血が大地に滴り落ちた。するとその場所から様々な種類のヘビが生まれ、リビュアは多くのヘビが棲息する土地となった[5][6]。またペルセウスは巨人アトラースが支配するヘスペリスの園を訪れた。空を飛び続けた彼は夜の闇に不安を感じ、ヘスペリスで休ませてもらおうと思ったのだ。しかしアトラースはテミスから「ゼウスの息子に黄金の林檎の木の実を奪われる」という予言を授かっていたため、ペルセウスが予言の男なのではないかと疑って追い払おうとした。ペルセウスは根気よく頼んだが、アトラースに抵抗できるはずもなく、ついにアトラースに向けてメドゥーサの首をかざした。こうしてアトラースは山と化し、そのうえに天空が乗ったという[7]海の怪物からアンドロメダを助けるペルセウス。ルカ・ジョルダーノの絵画『フィネウスとその一味を打ち倒すペルセウス』(1670年頃)。ロンドンナショナル・ギャラリー所蔵。
アンドロメダーとの結婚

メドゥーサの首を袋に入れて飛行中のペルセウスは、母カッシオペイアのために海神ポセイドーンの怒りを買い、生贄とされかけていたエチオピアの王女アンドロメダーを見つけた。ペルセウスは彼女の父ケーペウスにアンドロメダーと結婚する許可を得ると、海の怪獣と戦って倒し、アンドロメダーを救った。ところがアンドロメダにはもともとピーネウスという婚約者がおり、仲間を率いて婚礼の宴に現れ、ペルセウスを亡き者にしようとした。宴は戦争のような混乱に包まれたが、ペルセウスはピーネウスら一党にメドゥーサの首を見せて石と化した[8]

アンドロメダーと結婚したペルセウスはセリーポス島に戻ると、ポリュデクテースにメドゥーサの首をつきつけて石にし、祭壇に逃れていた母とディクテュスを助け出した。そして恩義あるディクテュスを新たな王に就けた[9]。これは補足だが、セリーポス島が岩だらけの島になったのはメドゥーサの首によるものだ、と言われる[10]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:57 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:FIRTREE