ピケッティング
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。
ストライキに臨んでピケッティングを行うBBCの社員たち(2005年)ピケッティングを行う労働者たち

ピケッティング(: picketing)は、ストライキが行われている事業所等に労働者の見張りを置き、スト破り(スキャッブ、scab)の就労阻止、他の労働者へのストライキ参加の促進、一般人へのストライキのアピール等をする行為を言う。日本語ではピケと略されることが多い。語源のピケット(picket)は監視員の意味である。


目次

1 違法性の判断

2 日本における裁判例

3 参考文献

4 関連項目

5 外部リンク


違法性の判断

ピケッティングの違法性は行為の態様によって異なる。

日本においてはスクラムや座り込みでスト参加者以外の就労阻止、脱落者の防止を監視するという態様が多いことから、威力業務妨害の問題が圧倒的に多い。

アメリカにおいては、平和的説得により行われる場合に限って合法とする流れである。日本では、スト脱落者やスト破りについてはスクラム等による実力行使が許されるのに対し、その他については言論による説得活動に限られる、などと言われる。

判例によると、「当該行為の具体的状況その他諸般の事情を考慮に入れ、それが法秩序全体の見地から許容されるべきものであるか否かを判定」する(後掲久留米駅事件)とされる。したがって、この条件に合うものであれば、違法性はないということである。最高裁はこの定式の下、実力行使を厳しく評価する判決を下している。

ピケッティングによる正当でない暴力行為があった場合でも、ストライキそのものの正当性が失われるわけではない。
日本における裁判例

新聞社の活版工場で非組合員が職場に入ろうとしたところ、組合員がスクラムを組んでそれを妨げた行為は、正当な争議行為とは言えない。(
最高裁判所昭和27年10月22日大法廷判決、朝日新聞社小倉支店事件)

信号所の勤務員にストライキへの参加を勧誘する目的で係員以外の立ち入りが禁止されている信号所に立ち入り、ピケッティングを行った行為は刑法上違法性を欠くものではない。(最高裁判所昭和48年4月25日大法廷判決、久留米駅事件、建造物侵入罪公務執行妨害罪の成立が認められた)

タクシー会社において、タクシーの運行を阻止するためにタクシーのそばに座り込み、タクシーが運行できない状況におく行為は、正当な争議行為とは言えない(最高裁判所4年10月2日判決、御國ハイヤー事件)

参考文献

菅野和夫『労働法 第5版補正2版』(弘文堂、2001年)591頁

西谷敏『労働組合法 第2版』(有斐閣、2006年)440頁

浅倉むつ子・島田陽一・盛誠吾『労働法 第3版』(有斐閣、2008年)376頁(盛執筆部分)

前田達男「ピケッティング─御國ハイヤー事件」菅野和夫・西谷敏・荒木尚志編『労働判例百選 第7版』(有斐閣、2002年)218頁

関連項目

全逓東京中郵事件


外部リンク

最大判昭和27年10月22日民集6巻9号857頁、2014年8月23日閲覧

最大判昭和48年4月25日刑集27巻3号418頁、2014年8月23日閲覧










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