タンパク質
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ミオグロビンの3D構造。αヘリックスをカラー化している。このタンパク質はX線回折によって初めてその構造が解明された。

タンパク質(タンパクしつ、蛋白質、: protein [?pro?ti?n]: Protein [prote?i?n/protain])とは、20種類存在するL-アミノ酸状に多数連結(重合)してできた高分子化合物であり、生物の重要な構成成分のひとつである[1]

構成するアミノ酸の数や種類、また結合の順序によって種類が異なり、分子量約4000前後のものから、数千万から億単位になるウイルスタンパク質まで多種類が存在する[1]。連結したアミノ酸の個数が少ない場合にはペプチドと言い、これが直線状に連なったものはポリペプチドと呼ばれる[2]ことが多いが、名称の使い分けを決める明確なアミノ酸の個数が決まっているわけではないようである。

タンパク質は、炭水化物脂質とともに三大栄養素と呼ばれ、英語の各々の頭文字を取って「PFC」とも呼ばれる。タンパク質は身体をつくる役割も果たしている[3]
目次

1 名称

2 構造

2.1 アミノ酸

2.2 一次構造

2.3 二次構造

2.4 三次構造

2.5 四次構造

2.6 一次構造と高次構造の関係

2.7 プロテオーム

2.8 タンパク質の構造と機能

2.9 タンパク質の折り畳み

2.10 立体構造の決定


3 物性

3.1 熱力学的安定性

3.2 モルテン・グロビュール状態

3.3 熱変性・低温変性

3.4 酸変性・アルカリ変性

3.5 圧力変性

3.6 変性剤による変性


4 機能

5 組成

6 タンパク質の栄養価

6.1 生物価(BV)

6.2 正味タンパク質利用率(NPU)


7 タンパク質の必要量と摂取基準

7.1 必要量

7.2 摂取基準

7.3 過剰摂取


8 タンパク質の定量法

9 特殊なタンパク質

10 複合タンパク質

11 タンパク質の生体内分解

12 脚注

13 参考文献

14 関連項目

15 外部リンク

名称

ドイツ語: Protein、英語: protein、フランス語: proteine [pr?tein]スペイン語: proteina はギリシア語で「第一の」を意味する pr?teios から採られた。1838年にオランダの化学者ヨハンネス・ムルデルが、スウェーデンの化学者イェンス・ベルセリウスから助言を受け、窒素を非常に多く含む生物の基本要素と考えてこの名称をつけた[4]

「蛋白質」の「蛋」とはのことを指し、卵白(蛋白)がタンパク質を主成分とすることによる。これは Protein がドイツ語でまたEiweis(卵白)とも訳され、これが日本語に直訳されたと考えられる[4]

「蛋」という漢字は、例えば皮蛋のように中国ではよく使われる字であるが、日本ではあまり普及していない。そのため栄養学者川島四郎が「蛋白質」では分かりにくいとして「卵白質」という語を使用したが、一般的に利用されるにはいたらなかった。現在では、栄養学分野では平仮名の「たんぱく質」、生物学では片仮名の「タンパク質」が使われる傾向にある[5]
構造詳細は「タンパク質構造」を参照

タンパク質は以下のような階層構造をもつ。

一次構造 - アミノ酸配列

二次構造 - αヘリックス、βシート、ランダム構造

三次構造 - タンパク質全体の構造

四次構造 - 多量体

また、アミノ酸のみで構成された種類は単純タンパク質と言い、構成成分にアミノ酸以外のものが含まれる場合は複合タンパク質と呼ばれる[1]
アミノ酸詳細は「アミノ酸」を参照

食物として摂取したタンパク質は消化の過程でアミノ酸にまで分解され吸収され、体内で再びタンパク質へ構成される。このタンパク質を作る基本物質であるアミノ酸は、炭素元素を中心に水溶液中でプラスに荷電するアミノ基とマイナスに荷電するカルボキシル基を持ち、残り2箇所に水素と側鎖と呼ばれる分子構造を持つ[2]。タンパク質をつくるアミノ酸は20種類あるが、これらの差は側鎖の形状の違いで分けられる[2]
一次構造詳細は「一次構造」を参照

タンパク質はアミノ酸のポリマーである。その基本的な構造は2つのアミノ酸のカルボキシル基 (?COOH) と別のアミノ酸のアミノ基(?NH2)が水分子を1つ放出する脱水縮合ペプチド結合)を起こして酸アミド結合(?CO?NH?)を形成することでできる鎖状である[2]。また、システイン残基がしばしばジスルフィド結合(S?S)の架橋構造をつくることもある。このポリマーの末端の結合していない部分は、アミノ基側をN末端、カルボキシル基側をC末端とよぶ[6]。この時、一列のアミノ酸の脇には側鎖が並ぶ事になり、この配列の数や順序を指してタンパク質の一次構造とよぶ[2]

アミノ酸の配列は、遺伝子の本体である物質・DNA塩基配列により決定される[6](3個のヌクレオチドにより、1つのアミノ酸が指定される)。ペプチド結合してタンパク質の構成成分となった単位アミノ酸部分(?NH?CH(?R)?CO?)をアミノ酸残基と呼ぶ。それぞれの残基は、側鎖置換基 R の違いによって異なる性質をもつ。
二次構造詳細は「二次構造」を参照


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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